うっかりと
ご無沙汰しております、何とか生きておりますOTL
どうしてこうなった・・・
目の前には焼け野原となった森、たくさんの魔物から出たドロップ品、遠くで暴れる凶華。
んーひろうのもひとくろうだなぁ(棒読み
現実逃避してみるが目の前の惨状は変わらない。
「拾わなくていいのかい?」
!!!!?
俺が気配を拾い損ねた?いや『気配察知』には他の気配はまばらに映っているが後ろに居る『コイツ』には気配が無い。
「そんなに警戒しなくていいよ、こんな為りでも一応神の一柱に数えられているからね」
「神?」
「そそ、人には忘れられた哀れな野良みたいなもんだけどね」
「あんたが俺達を召喚んだのか?」
「ああ少し困ったことがあってね、実は「拙者、下忍と申す」・・・格式美を大切にするのは分かるが食い気味に言わなくても・・・」
「格式美をしないなんてとんでもない!」
「・・・」
「・・・」
「「はっはっはっはっはっは」」
「いや~アイレーンから話は聞いてたが君面白いねぇ」
「アイレーン?」
「君が駄女神と称してる、頭がかわいそ・・・色々とざんね・・・面白い娘だよ」
「初めて名前知ったわ」
「うん、それでなんで召喚んだかなんだけどね・・・ごにょごにょ」
「うん、なになに?残った神力が残り少ないから自棄になって色々召還してたらモンスターが増えすぎて手に負えなくなったから俺を召喚した?そしたらついてきた凶華が暴れまわって神力うはうは?・・・あほかー!」
「イヤーソンナニホメナクテモ」
「一個も褒めてねぇよ・・・」
「御陰様で神力もずいぶん回復したよ~」
「まぁドロップ品を拾っていくかな・・・」
『旋風吸引魔術』
ドロップ品、素材、森林破壊した木材などが吸い込まれていく様子を見ているとすっきりした顔の京華が戻ってくる。
「いやーすっきりした~、ん?誰このおじさん」
「おじ・・・ひどいなぁ、コレでも神の1柱なんだよ?」
「フーン」
「何とか言ってやってよ相良君」
「シーン」
「えっと・・・下忍くん?」
「なんでしょう?『旋風吸引魔術』の範囲広げてるので後にしてください」
「(´・ω・`)ショボーン」
「あはは、その顔面白いね~んじゃ私はすっきりしたから帰るね」
京華は転移陣を出すとそのまま消えていった、相変わらず奴の行動基準が分からん・・・
約三時間経過
「・・・・・・・・・・・・・えっともう良いかな?」
粗方吸い終わった後に野良神さまはおっかなびっくりで聞いてきた。
「えっとね、ついでと言っちゃあ何なんだけど、この世界の魔物の親玉倒してくれない?」
「魔王?」
「そこまで行ってはいないけど一般人にはきついかなーってくらい、逸般人の君になら楽勝かなって感じかな?あと30年ほどほっとくと君一人じゃ危うい感じ?」
「そう言うのなら俺じゃなく佐賀根くんにでも頼んだ方がいいんじゃないか?」
「うん、もう試したんだけど結構格上の神が召喚してるっぽくてこっちの召喚がはじかれちゃうんだよね、ハハハ・・・」
うーん、前の所じゃただ京華が暴れて召喚待ちで暇してたし、最近物資の消耗も激しかったから色々補充しながらやってみるかな?
「そんで報酬ってあるん?」
「うん、こちら現状維持でいっぱいいっぱい!、繰り返すいっぱいいっぱい!」
「しょうがないな・・・貸し1ってことで」
「すまんのう・・・お前ばかりに苦労を掛けて、ごほっごほっ」
「おとっつあん、それは言わない約束でしょ?」
「・・・」
「・・・」
「「はっはっはっはっはっは」」
「んじゃ、ちょっくらその魔王とやらを見てくるわ」
「見るだけ?」
「相手による」
「うんうん、よろしく頼むね」
ーハドーケンハドーケンショーリューケンー
「うーん・・・ほんとに俺が必要だったのかな?」
暴れまわっていた魔物の上で俺はひとりごちる。
ボスっぽい奴もいたがこの程度なら召喚しなくても現地人で何とかならないかな?
『ふわっはっはっはっはっはっは、よく来たな勇者よ!この魔王様が直々に相手してやろう!』
「ん~?・・・まぁいいか」
隠形!影縫い!火炎手裏剣!
・・・うんあっさり逝ったな・・・
うん、この世界で他に召喚されるまでまったりしてみるか?
と思っていた時期が私にもありました・・・
流石に3か月もニートしてたら飽きた・・・一回本拠地にもどろっと・・・