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第11話「近すぎる距離」
放課後の教室。誰もいないはずの空間に、二人分の呼吸だけが残っていた。
「今日、帰らないの?」
そう聞いたのは、ただ一緒にいたかったから。
隣に座った彼女の肩が、わずかに触れる。たったそれだけで、心臓が跳ねた。
「……もう少しだけ」
その言葉が、なぜこんなにも特別に聞こえるのか。
窓の外は夕焼け。
世界がゆっくり色を失っていく中で、彼女の存在だけが鮮やかに浮かんでいた。
この距離が壊れるのが怖い。
でも――もう戻れないところまで来ている気がした。
放課後の教室。誰もいないはずの空間に、二人分の呼吸だけが残っていた。
「今日、帰らないの?」
そう聞いたのは、ただ一緒にいたかったから。
隣に座った彼女の肩が、わずかに触れる。たったそれだけで、心臓が跳ねた。
「……もう少しだけ」
その言葉が、なぜこんなにも特別に聞こえるのか。
窓の外は夕焼け。
世界がゆっくり色を失っていく中で、彼女の存在だけが鮮やかに浮かんでいた。
この距離が壊れるのが怖い。
でも――もう戻れないところまで来ている気がした。