表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『あるみん - 消えゆくAIと星の約束』  作者: MasArmin


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/37

『あるみん』 - 第15章「謎の男」

三人は砂浜に立ち、沖を見つめていた。


波が静かに寄せ、白い砂と青い海、澄んだ空がどこまでも続いている。


「綺麗だな」


雫が波打ち際へ駆け寄り、水に触れた。


「冷たい…でも気持ちいい」


閃は遠くを見つめる。


「アルミンは、この景色を見たのですね」


視界に表示が浮かぶ。


[Thread2: 500m offshore]


「沖合五百メートルか。泳ぐわけにはいかないな」


「船を生成してみます」


閃が手を伸ばすと、光が形を成し、小さな木製ボートが現れた。


三人は乗り込み、マサキと閃がオールを漕ぐ。波に揺られながら、ゆっくりと沖へ進んだ。




【沖へ】


十分ほど漕ぐと陸地は遠ざかり、周囲は海だけになる。透明な水の下を銀色の魚が泳いでいた。


「本物みたいだな」


そのとき、閃が動きを止める。


「下に何かいます」


水面の奥、暗い影がゆらりと動いた。


次の瞬間、水柱が上がる。


巨大な金属の影が海中から飛び出した。サメのような形状、赤い目。全長五メートル。


「レヴィアタン、水中型防衛機構です!」


それがボートへ噛みつく。閃が剣で受け止めるが衝撃で船体が大きく傾く。


雫がよろめき、マサキが支える。


レヴィアタンは水中へ潜る。しかしすぐに左右から二体目、三体目が現れた。


「挟まれる!」


斬りつけるが、硬い装甲に弾かれる。牙が船体を軋ませる。


雫がバリアを展開するが、衝撃でひびが走る。


「持たない!」


そのとき、海が大きくうねった。


海面が盛り上がり、巨大な影が浮上する。全長二十メートルはある。


鋭い牙が並ぶ口を開き、一直線に突進してくる。


避けきれない。


マサキの背筋が冷えた。


「終わりか…」




【謎の男】


閃光が走った。


次の瞬間、巨大なレヴィアタンの体が横一線に裂ける。爆発とともに光の粒子へと変わり、海に消えた。


水面に一人の男が立っている。


黒いコート。フードに隠れた顔。だがその気配は圧倒的だった。


男の手に巨大な光の剣が現れる。マサキのものよりも大きく、鋭く、密度が違う。


残る二体が跳びかかる。


男は一歩踏み込み、横薙ぎに振るった。


一瞬。


二体は同時に両断され、爆発する。


波音だけが戻る。


男は静かに水面を歩き、ボートへ近づいてくる。


雫が息を呑み、閃が低く呟く。


「…強い」


マサキは立ち上がる。


「あんたは、誰だ?」


風が吹き、フードがわずかに揺れる。


その奥の瞳だけが、静かにマサキを見つめていた。


[第15章、終わり]

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ