観察隊は理解しました。
三人の癒しボイスに耳を傾けていると、シド様のモフモフのケモミミがぴくりと動いた。
それから、彼はエドワードにこう言った。
「またエドワードの親衛隊が二人ほど増えたみたいだ」
ボビーお兄様が続ける。
「エドワードは愛されているね。親衛隊のみんなは君のこと守ってくれてるんでしょ?」
「ありがとな、みんな」
エドワードがニカッと白い歯を見せると、それに反応するみたいにあちこちの茂みがガサゴソと動いた。
私たち観察隊は、その量の多さに驚いて顔を見合わせるばかりだ。
ジャン向けて戻るよう支持を送ると、彼は同じルートを通って私の隣まで戻ってきた。
「セシリア隊長」
「あぁ、君のお兄様にはどうやら親衛隊が存在しているらしいな」
「自分も驚きました」
「しかし、害をなすものではなさそうだし、一安心といったところか。それに、シド様の存在を忘れていた」
「と言いますと?」
「獣族の五感を持っていれば、エドワードに邪な感情を抱く者の発見など容易い」
「なるほど。親衛隊の目があることで守られているだけではなく、シド様の存在が大きいということですね」
このとき、私たちは少し興奮していた。
だから、後ろに人が立っていたことに全く気づかなかったのだ。