観察隊は天国を発見しました。
「それでは、今からエドワード観察隊、任務を遂行する。よろしく、ジャン副長」
「はっ」
ジャンと私は向かい合わせに敬礼をすると、物陰に隠れてエドワードの様子を見守った。
エドワードは噴水の前にあるベンチに座って、読書をしている。
実に優雅な光景だった。
時折、エドワードのもとを訪ねてくる小鳥たちに彼は笑顔で挨拶する。
その笑顔の可愛らしいことといったら。
どこかの国のお姫様のようであった。
まぁ、彼はこの国の王子で、この世界のヒロインなのだが。
そのとき、ガサゴソと噴水奥の茂みが動いたのが見えた。
エドワードは気づいていないようだ。
「ジャン副長、Nの方角にて何者かの気配」
「私が見てきますか?」
「頼む」
私の言葉と同時に、ジャンが素早く物陰から物陰へと移動していく。
その度に「クリア」と呟いている様子を見て、私は満足に頷く。
N方向の茂みの裏を取る形で、ジャンが配置につき、彼は私に顔を向けた。
私は待ての合図を送る。
こくりと頷くジャン。
再びエドワードの様子を観察していると、シド様とボビーお兄様がやってきた。
彼はエドワードに向けて眩しそうな目をした後、話しかけた。
「エドワード、ここに居たのか」
「シドとボビー、また来たのか?」
「来たら駄目だった?」
「いや、嬉しい」
そんな軽口が聞こえてくる。
美青年、美少年たちの会話のなんと癒しなこと。
また声も良いものだから罪深い。
ここは天国なのだろうか。




