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剣ヶ峰龍雅の欲望/Life.of.Predetermined:GreedDragon  作者: 六月不二
第3章《体育大会編~Best Friend Reunion~》
109/222

《東京大会予選:女子の部/東京大会本選準備最終》

一方その頃…


 銀河丘高校女子チームは



 「Fire!!」


 紗里弥は、そう言って氷と炎のフィールドを展開し、そして霧を発生させる


 (第三層(ワールド・オブ)世界(・アビス)…フィールド技、全てを焼き尽くし、そして全てを凍らせる技。)


 「さて、お前達はどうする? この地獄から抜け出せるかな? 炎と氷の地獄を」

 

 紗里弥が展開した結界によって敵は凍り、そして燃える。

 

 「凍れ…」


 紗里弥は、凍結地獄ニブルヘイムから抜け出そうとする者を凍えさせ、そしてサイコキネシスで突き落とす。

 

 「燃えよ。」


 そして灼熱地獄ムスペルヘイムから抜け出そうとする者を燃やし、そして殴り飛ばす。


 「そう簡単に抜け出せると思うな。地獄はまだ始まったばかりだ。」


 紗里弥は、地獄の境目に氷の厚壁と天井を作り、閉じ込め、脱落する以外に逃げられないように閉じ込め、宮弥はチームメンバーを氷上の上に移動させた。


 「逃げるには、飛び降りるしかない。だが安心しろ。慈悲として体調不良を起こす程度に手加減してやっている。この炎は貴様らを熱中症にする程度の炎で、そしてその氷は貴様らの免疫力を低下させ、病にする程度の氷だ。能力者は、人間が焼死する炎、凍死する氷に耐えられるが、この暑さと寒さを持つこの炎と氷では病に侵される。さぁ、病と名誉を取るか、無病と敗北を取るか、どちらがいい? 熱さと寒さに苦しむがいい。」

 「中々鬼畜な事をやりますね…」

 「効率の良い勝ち方と言って欲しい。この氷は砕けない。まぁ、出てきた所で叩き落すだけだ。モグラたたきのようにな。」

 「えげつないわね…」

 「えげつなくするのが作戦だ。絶望を与える為にな。梨奈、お前には特に頑張ってもらわねばな…お前は龍雅と同じくこのチームの中では弱いと伝えてある。先鋒から強いって事を証明できれば男子チームと同じく絶望を与える事が出来る。」

 「わかりました。紗里弥先輩。と言ってもここから這い上がる事が出来たらの話ですけどね。」

 「まぁ、そうだな。まずはこいつらがここから抜け出せたらの話だ。それに長時間入れば火傷と凍傷で苦しめ、最終的には焼死と凍死で死ぬ。その前に抜け出せたらいいのだがな。出来れば場外にな…残り三チームになった所で、この結界を解き、二チームを潰す。あっちもそう考えている筈だ。」

 「男性陣もですか…では、俺は兄さんにアドバイスしましょうかね…」


 宮弥は、そう言って目を閉じる。


 宮弥は、龍雅にアドバイスし終わると、氷の大地に触れると、氷の結界内で悲鳴が響く。

 結界内では、無数の追尾光弾が襲い掛かり、一発一発が結界内を満たす大爆発が起こる。

 氷の地獄では、氷の爆発が炸裂し、氷柱の弾幕が壁に跳ね返り、炎の地獄では炎の爆発が、阿鼻叫喚。

 


 「貴方達が手を下さないなら俺が下すまで。」

 「なるほど…では残り二チームになるまでやれ…その後は私達がやる。」

 「了解しました。」


 紗里弥は、脱出口を出て、上に上がれない様に脱出口の外の上を氷の塊で閉ざした。

 結界内の敵は、逃れようと脱出口から上に上がろうとすると、氷の天井に遮られ、通る事が出来ない。

 

 「駄目押しだ。」


 更に灼熱の炎が脱出口の外に満ちる。

 紗里弥の炎は紗里弥が生み出した氷を溶かさない。

 上に上がる事は許さないただ墜ちていけ。

 炎を超えても、そこには氷の塊が存在し、その氷の塊は素粒子レベルで凝固されている為、非常に硬く質量も重い。

 氷というよりは重力の存在しないブラックホールそのもの。

 ブラックホールは素粒子が強大な重力によって固まった存在だ。

 素粒子レベルで凝固された氷は、絶対零度の氷そのもの。

 結界を覆う氷もまた絶対零度の氷だ。

 直接は影響を及ぼさないが、氷から漂う強烈な冷気が女戦士を苦しめる。

 次々と女戦士達は場外へと落ちていく。

 苦悶の声を挙げながら。

 

 (そろそろか…)


 紗里弥は、残り二チームになった所で結界を解き、そして凍り燃える闘技場に梨奈は降り立ち、次々と戦乱の女魔王たちが降臨していく。

 

 「やっぱり早く終わらせて兄さん分を補給したいからさっさと終わらせます。」


 宮弥は、そう言って時間を止め、一瞬にして二チーム全員を場外に落とした。


 「もう切れそうなのか? 龍雅分が…」

 「はい。補給しないと発狂してしまいそうです。発狂してこの世界の在り方を壊してしまいそう。」

 「そうだな。私も採らないとな…梨奈、奈々もそうだろう?」

 「「そう(です)ね。」」


 (何を言っているの? この人達…龍雅分ってなんなの? それよりも計画が台無し…これでいいの?)


 友恵は、頭を悩ませる。

 龍雅分とは一体どんな物質なのだろうか。

 いや、どんなエネルギーなのか。

 そもそもそんなもの存在するのか。

 いや、これを考えること自体馬鹿なのか。

 その内、考えるのをやめ、質問する事にした。

 予選はあっけなく終わった。

 予選が終わった後、銀河丘高校の控え室に向かった友恵は紗里弥に龍雅分とは何かを聞くことにした。


 「龍雅分って何なのです?」

 「龍雅分とは、それ以上も以下でもない。龍雅を愛する者だけに効く無害な合法麻薬。龍雅に触れる事で、補充できる。そんな物質は存在しないが精神的に存在する。」

 「それって龍雅に依存しているって事じゃない?」

 「はっきり言えばそうだ。故にそれ以上もそれ以下でもないのだ。」

 「何の話してんだ?」


 龍雅は、女性陣の所に現れ、龍雅の後ろには、男性陣がいる。


 「よし、龍雅分貰い受ける。覚悟しろ。」


 紗里弥は、龍雅を掴んで引き摺り、宮弥、梨奈、奈々は、紗里弥の後についていく。

 

 「宮弥、例の場所に」

 「いいですとも」


 宮弥はゲートを開き、龍雅は何処かへ連れ去られていく。


 「俺の意思は無しでございますか?」

 「無しでございます。かといって龍雅も嬉しいんだろ?」

 「あっ、そっかぁ…」

 「そうだよ。」


 紗里弥達が異空間へと入ると扉は閉まり、そして数秒後…


 「補充完了…♡」


 紗里弥達は色気を纏い、艶々して戻ってきた。

 龍雅は、泡を吹いて気絶している梨奈を背負って少し疲れた表情をして帰ってきた。


 「全くいきなり俺を襲うなよ…俺じゃなかったら体力尽きて死んでいたぞ。」

 「でも、龍雅君って死んでも何度でも蘇るんでしょ?」

 「まぁな。だが、無駄に死にたくはない。何せ今回の大会では99回しかない命だ。99回以上死ねば、レッドカード。それ以降の試合には出場できなくなる。」

 「それは違うぞ? 試合外の死はカウントされないのだ。」

 「そうか…だが死なんよ。」

 「なるほど…では、龍雅分を採った所で、作戦会議を始めよう。龍雅、サッカーの予選は?」

 「この後にあるが、大丈夫、あっちが自分達で何とかやるって…予選ぐらい自分達の実力がやらなければと…」

 「なるほど…では、龍雅が梨奈を起こした後、一時間後に開催される予選について話す。」

 「わかった。おい、梨奈…起きろ…」


 龍雅は、癒しの光を放ち、梨奈の目を覚まさせる。


 「先輩? すみません…気絶してしまって…」

 「いいんだよ。俺のはきついからな。大丈夫か? 会議に参加できる?」

 「はい。大丈夫です。」

 

 梨奈は、頬を叩いて深呼吸する。


 「大丈夫です。紗里弥先輩」

 「いい子だ。では始める。我々は第二回戦からの出場となる。作戦通り龍雅は、相手に恐怖を与えつつ戦ってほしい。なるべくプレッシャーをかけた方がいい。そして五回死ねば撤退。最悪の事態を考えると東京大会が終わるまで15機減っている事だろう。その場合、その場合、残り残機は74。なるべく死なないように頼む。全国大会では、第二能力者高校まで最低でも残機20は残してもらいたい」

 「了解。」

 「そして梨奈、お前はギリギリまで抑えろ。その方が与えるダメージが大きい。お前の能力は、防御不可能回避不可能な能力。私や龍雅の能力でもない限り、打ち破る事は不可能だ。お前の活躍を期待している」

 「了解しました。痛いのは味わってきているので大丈夫です。」

 「キツかったらいうのよ?」

 「大丈夫です。友恵先輩…これで龍雅先輩に恩返しできるなら本望です。」

 「という事だ。何、梨奈は大丈夫だろう。私はただ梨奈を信じるだけだ。」

 「分かりました会長…」

 「では、会議の続きをするとしよう…」


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