第七十九話
黄泉に着いたと同時に暦の時間停止が解除された。以前と変わらずまだなんの侵略も受けていない黄泉。そして変わらずそこにイザナミがいた。
「あら、いらっしゃい。久しぶりだのー」
「お久しぶりです。イザナミ様、いきなりなんですがもうすぐ神格霊が攻めてきます。対応を…」
「わかっておる。既に奴らが現れる場所には結界を張っておる。戦うつもりならそこでな。」
「ありがとうございます。急ぎましょう。」
イザナミには予知の能力があり攻めてくることはわかっていたそうだ。
結界は四方に杭が打たれそこに火がつけられていた。文献で見たことがある古式のかなり強力なタイプだ。しかしこの結界は展開するのがかなり難しく御札による結界が主流になった今では見ることのできない代物だ。
その結界の中に門が開き三人が現れた。
「なんだ、ここは。結界?!」
「あぁ、そのようだな。どうしますか神威さん。」
「壊すしかなかろう。」
「そうはさせないぞ。なんか勝手に話し進めてるけどよぉ。お前らはここで始末する。」
「ねぇ、希莉。最近紫苑怒るの多くない?」
「あのなー涼音。あれは怒ってるんじゃないんだ。あれは紫苑が本来の力を出した時になるんだよ。二重人格みたいなものかな?」
「知らなかった…ってなんで希莉は知ってるの?!」
「俺と紫紅は長いこと見てきてるからな。」
「え、知らなかったの私だけ…」
「二人共喋ってないでやるよ。」
なにやは話していた二人を注意して僕は戦闘状態に入る。涼音と希莉は実体化しそれぞれの武器を具現化した。僕は[パンドラの箱]から装備一式を構成し[クサナギの剣]を具現化した。
「さぁ、覚悟はできたか?」
僕ら三人は一斉に神格霊達に襲いかかった。




