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14

その14です。

「まあ、今日はお前さんの初仕事だから、とりあえずは俺の後ろで見学してりゃいい」


 ヴェリヨは指をボキボキと鳴らしながらニッカリと笑う。対する泰地は安堵のあまり腰が抜けそうになっていた。実は、今まで与えられてきた情報だけで、既に不安が爆発寸前になっていたのだ。


 しかし、それに水を差す声が頭上から降ってくる。


「今日は見学だから、しっかりやり方を見て覚えるのだ。いつまでもやれませんできませんで許されるほど、社会は甘くないのだ」


「……本当、黙っててくれませんか」


「ルデル様がビシッと言ってくれるから、俺は助かりますなぁ」


 問題の死体は、後から担当者が回収に来るのだそうで、ヴェリヨはさっさと奥へと続く扉に手をかけ、無警戒にあっさりと開けた。


 この無頓着な行動に、泰地は背筋を氷柱で刺し貫かれたかのような衝撃に襲われた。異界化が起こってるってことは、いつ敵が襲ってくるか分からないって話じゃないのか?


 しかも、彼の不安を増長するように「ありゃ」と巨漢は間の抜けた声を漏らす。


 嫌な予感に喉が潰れそうな錯覚に陥りながら、なんとか「何かあったんですか?」と疑問の声を絞り出した泰地に、ヴェリヨは背中を見せたまま尻をポリポリとかいた。




「ああ。まさかの第三段階だ」


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