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ルポライター
「そう言う人生経験豊富な方って事ね、じゃあ、マスターに歓迎されていると言う意味で」
「乾杯しよう。何に乾杯か分からないけど、今宵の出会いと、でも君がマスターに少なくても受容された対象として」
かちんとグラスを合わせると、一口ジンを口に注いだ美登、途端に、
「え・・これ、凄い美味しい」
「ふ・ふふ。タンカレー№10と言うジンだ。ここのマスターのお勧め№1なんだ」
「そうなの・・」
吉成は、奥の深い男であると、美登はやはり思った。まるで打ち出の小槌のように、色んな知識や経験を持ち、今まで彼女が知らなかった世界を語ってくれそうな気がした。




