35話:個性的な町とマディラ島へ
建物が身を寄せ合うように密集するポルトの街並みはまるでおもちゃの様だった。世界遺産の街ポルトには初めて訪れる人にもどこか懐かしく感じられる風景がある。これで疲れたのでタクシーでホテルに戻った。翌日は朝7時にホテルの精算を済ませてホテルの人にアベイロに行きたいと言うとタクシーでカンパーニャ駅まで行き、そこから列車でアベイロへ行けると教えてくれた。列車に乗って1時間程でアベイロに着いたが普通の所で駅員にコスタノバに行きたいと言いた。
この道を真っ直ぐ行った所にコスタノバ行きのバス乗り場があると教えられ地図まで紙切れに書いてくれた。バス乗り場に行き、しばらく待つとコスタノバ行きのバスが来て40分ほどでコスタノバに着いた。着くとコスタノバがパジャマシティと呼ばれる理由が良くわかった。何と家がみな縦縞の模様だ。近くのカフェで静香さんが、なぜ、こんなデザインに家を塗ったのかと聞くと英語の分かる店員が、ここは海沿いで霧が濃い地域のため漁師さんが自分の家を見つけやすくするために目立つ縦縞の模様にしたと教えてくれた。
珈琲を飲んでからカメラ片手に、多くの写真と山田夫妻、勇三の両親も縦縞模様の家をバンクに記念写真を撮った。しかし30分程周り飽きてバス停からバスに乗ってアベイロの町の戻った。すると運河があってポルトガルのベニスと言われていると近くの人が言ったが、とてもちゃちな感じがして、ただ1つ運河があってベニス風の渡し船があるだけじゃないかと、ちょっと笑った。 その後、アベイロから列車に乗って約2時間半でリスボンに着くと午後13時。駅近くのカフェでランチをしてタクシーで以前泊まった川沿いのホテルへ向かいチェックインを済ませた。
翌、4月26日は朝5時に起きて予約しておいたタクシーが来て5時半に空港に着いてマディラ空港行きの飛行機乗り場に移動し、直ぐに搭乗手続きを取り、近くのカフェで朝食をとった。そして7時過ぎから搭乗して7時半に出発した。飛行時間105分と告げられて1時間半頃にマディラ空港が見えたが小さな島の端っこに長方形の滑走路があり簡単に着陸できるのかと勇三が心配したが他の乗客も同じ気持ちだったようで、無事に着陸すると拍手喝采だった。
空港から出ると出口に島の中心のフンシャル行きの大きなバスが待ち、整然と乗客が中に乗り込み、車掌が人数を確認して出発した。その後35分程でフンシャルに到着するとアナウンスがあった。勇三がホテルの手前にラブラドーレス市場があった事を思い出して降りてマディラワインや直ぐ食べられるものや果物を買い込んで歩いて5分の宿に到着。到着するとホテルのオーナーが出て来て良くいらしゃいましたと英語で我々6人を歓迎してくれた。そして3つの部屋の鍵をもらい部屋に入りシャワーを浴びて、仮眠した。そして、その晩夕食後、マディラワイン、ポートワインを飲みながらホテルのオーナーと雑談して21時に就寝。




