31話:旅行の思い出話
2010年5月7日、内田家の人と勇三の家族4人の6人で町田の有名な中華料理店に集合して個室を予約して昼食をとった。まず勇三が内田家の義理の両親にマディラワインとポートワインのお土産を渡した。そして昼食を食べてから多くの写真を静香さんのノートパソコンを使い1枚ずつ見せると内田の奥さんが食い入るように見ていた。フンシャル花祭りの所になると、うっとりと女性達の衣装をみて、きれいねと言い、私も見たいなーと言い始めた。
そしてファドも素敵ねと言い勇三に近いうちに一緒に連れて行ってと言った。それに対して勇三の母も、是非、一緒に行きましょうと火に油を注ぐので困ったが、最後に、この話を聞いていた静香さんが私が最近、株で累計1億円儲けたから私が全員の旅費を出しますと言いだした。今回の旅行は現地の移動費をを含めて1人35万円かかり6人で計算すると210万円だと言うと、大丈夫よと言い切って来年4月から5月にポルトガル旅行に行くことが決まった。
そして詳しい日程は勇三さんに、お任せしますと言った。すると静香さんの母がファドと花祭りだけは外さないで下さいねと言った。それが決まると静香さんの両親も安心したように悪いな静香に出してもらうなんてと言いながら満面笑みで喜んでいた。でもチケット取るには俺がツアー会社との交渉し、航空券、ホテルの予約も全て俺にやらせるのだろと勇三は奥さんの静香さんに心の中で訴えていたが、そんなこと気にもとめず静香さんが最後には私に任せて下さいとまで言い切った。
これで手柄は静香さん、ミスったら全部、俺の責任、たまんないよなーと勇三は心の中でつぶやいた。そして午後14時になりレストランを後にした。勇三も通常通りの仕事に戻り、摘果、梨の袋かけネット張りとなり梅雨を迎え。今年も大雨に気をつけて早めの収穫を考えていた梅雨が明け強い日射しと共に梨の生育状況を見ながら8月に大きな物から収穫して奥さんの静香さんもこのシーズンは梨の収穫に駆り出されて、お盆過ぎがピークとなり収穫されたものから夕方、涼しい頃に買いに来る人が増えて夜21時まで販売所で売りまくった。今年はできるだけ8月中に全部収穫を目指して在庫品が少なくなる様に積極的に売り10kg単位の無料配達での注文も多く数年に比べて短期間に販売終了することができるようになった。
傷物は自宅の販売所の脇の簡易レストランでジュースにして瓶詰めして販売するように電話連絡があればトラックで出かけて持ってくるようにし10kg単位で安く買った。そして今年は9月2日全部終了して田名の農家で傷物、訳ありの梨を10kg単位で買い頻繁に持ってきてジューザーやフリーザーに入れてジュース、ジェラードにすると商品にするたびに売れ大きな利益をあげた。ちなみにジュースは2Lで300円、ジェラードは500g500円で販売した。すると商売人が大量買いしてくれ、ほぼ毎日、購入希望者が多く在庫切れした。また今年は台風が少なくて助かった。




