12月27日(金)
原案をぼやいた人:蒼風 雨静 書いた人;碧 銀魚
今日から早速、ドラゴン討伐の準備を始めた。
とはいっても、この国の地理や文化が、ほとんどわからないので、ローレンというサポート役がついてくれることとなった。
ローレンは宮廷魔術師という役職の美しい女性だった。
年齢は僕より5歳上だが、それでも宮廷魔術師を務めるには、驚くほどの若年なのだそうだ。それだけ、魔術の才があるということらしい。
ローレンの説明によると、この世界は剣や武術より魔術が発達しているそうで、戦闘は魔術を使ったものが主だという。一昨日の戦闘で、武器の中に飛び道具を全く見かけなかったのは、遠距離攻撃としては魔術が便利すぎるからだろう。
大体の説明は受けたあと、僕とローレンは買い出しのために街に出た。
街はやはり活気があり、市民は生き生きとしていた。
ローレンに案内してもらいながら、いくつかの店を回っていると、不意に城の衛兵が慌ただしく走っていくのが見えた。
どうやら、街のはずれに、ドラゴンが現れたらしい。
僕とローレンは買い物を中断し、急いで現場に向かった。
街はずれに出現したドラゴンは、この前のものより二回りほど大きかった。
僕は武器屋で買ったばかりの剣を手に、ドラゴンに立ち向かった。
だが、体が大きいと戦闘力も高いらしく、前回より苦戦が予想された。
が、ローレンが魔法で的確に攻撃及び後方支援してくれたおかげで、今回は逃がすことなく討伐することができた。
ローレンの優秀さと、魔術の万能さに、僕は驚くばかりだった。
結局、後始末後に買い出しを再開し、城に戻ったのは日が落ちる直前だった。