第一章〜発端(ほったん)
第一章です。上手く書けますかどうか。宜しく御願い申し上げます!
わたしがこのアパートの二階、外部に設置された階段から見て一番奥の二○五号室に引っ越してきて間がない頃だったわ。
早朝、朝食の支度をしていたら突然、ドアチャイムが鳴って来客を告げられたの。
まず、早朝に何のアポもなくだったからびっくりしたわ。新聞や宗教の勧誘にしたら時間的に早すぎたし、宅配便や出前を頼んだ憶えもなかったものだから。
まだすべての荷解きも終えていないお引越しの荷物の段ボールの合間から、
「はい。どちら様?」
と返事をした。と、ドアの向こうから、
「ナベオカです。隣の204号室のナベオカです」
と、不必要に大きな声が響いてきたの。
当時はまだお隣に住む人がどこの誰だとかまったく知らなかったし、ナベオカさんと名乗られたって、まったく知らないしで名乗られても困ったものだったのだけれど。
それでもわたしは、さして警戒もせずに、新居での新たなお隣さんだから、と愛想よくドアを開けてしまったのね。
それが事のはじまりだったんだけれど。
今考えれば、そのナベオカと名乗る男の行動は、彼の最初の策略だったのかもしれない。
ナベオカは、きっとわたしが女だと知って下心をもってやって来たのだわ。そんなことも思って一応は警戒したのは憶えている。
けど、わたしは甘かった。
その時のナベオカはどうやって知ったか、わたしが越してきて間もないこともちゃんと知っていて、手土産まで持って挨拶しにきたと言うの。
普通、それって越してきたこちらから行くものじゃありません?
今思えば、最初から極めて怪しかったのですわ。
嗚呼、あの時から挨拶など要りません、と無下に突っぱねていたなら・・・。
御読みになって頂きまして、誠に有り難う御座いました!




