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大団円

ようやく最終回です。

あとがきにずれてるのは転載対策です。

間違いなく、とりあえずの終了ですね。

今後もチョコチョコ手を入れていくと思います。

長い間お付き合いありがとうございました。こんごともよろしくお願いします。


  報酬に生涯免税を勝ち得た採掘チームが発生することもなく、小惑星アポフィスに対する攻撃は通常型核弾頭の直撃を狙ったものになった。

 とはいえ考えてほしいのだが相対速度マッハ100を越える物体をミサイル迎撃するというのがどれだけ難しいことなのか……

 1秒で36000m移動つまり150mの的に命中させるには0.002秒の誤差しか許されない精度で位置予測をしなくてはならない。

 常時相対速度が重力の影響で変化し続ける中で演算するにはスパコンでもデジタルタイプでは無理で量子コンピューターが必要であろうレベル。

 そして未だ実用範疇の量子コンピューターは軍用には存在していなかった。

 その結果、アメリカ宇宙軍による第1派迎撃は見事に外れた。

 念のために増やした核ミサイル80発同士の相互の重力干渉による位置ずれが原因という、なんとも言いがたい原因が外れた理由だったとはいえ、1億km以上先の天体に2トン以上の弾頭を化学ロケットで打ち込むという手法では難しすぎたのは明白である。

 比較例として日本の「はやぶさ」MUSES-Cは60億kmの航路で小惑星からサンプルを運んできたが、期間は6年以上、イオンエンジンを使った500kg程度の衛星であることを考えると、同じ手法では地球衝突が先に起きかねないので、単純な比較は無意味である。

 現在第1波の失敗を受け第2派の準備が着々と進められているが、アメリカが自国の核備蓄が突出して減少することを恐れ、ロシア、中国、インドにも参加要請を出しているが調整は難航している。

 一つには小惑星衝突予定時刻に裏側にあたる国は衝突の影響が極めて小さくすみそうだという予想が立てられたことに影響している。

 もっともこれ幸いと旧式核ミサイルの一掃を行って、維持軍事費の軽減を狙っている国もあるので一概には言えないのだが


 ともあれ我々第343増強航空隊は秘かにかつ速やかに、作戦開始後2週間で6基のバルーンを配置していた。

 この間ずっと14時間以上カプセルに浮いていたせいで、大分体が小さくなってきてしまった。

 筋肉が衰えないように負荷ルーチンを行ってはいたが、ジムにいけないのは大きかった。

 もっとも、従来より格好バランスのいい体を作るために雌伏の期間と割り切ってはいる。

 ミッションが成功したらガッツリ鍛えて、プロテイン飲んで、体の比重を気にしないで大きくなってやる。


 今回のミッションはチックとアリスはそれぞれ南北の地軸上に配置したバルーンに別々に配置されている。

 その上で赤道上に配置されたバルーンからエアーバックを射出操作させる。

 演算サポートは静止軌道にいる天宮のMADハッターズとアリラン経由のレーザー通信で海洋研究所の「暁光」がタッグを組んでくれた。

 暁光については21世紀初頭にスパコン補助金不正受給の件で有名になったPEZY computingの作品だが、これについてはスパコンの省エネ性で世界最高水準(Green500で1.2.3.5位を独占)の同社に対する同盟国からのバッシングというのが判明していたため極めて短い間で開発が再開された。


 今回は日本国は表向き作戦に参加せず、我々のみが作戦行動をとっている。

 日本は核ミサイルの備蓄が少ないため、ギリギリまで参加の表明はしない予定だ。

 もっとも、大きな理由はアポフィスの直撃時間が日本時間で午前6時プラスマイナス2時間と計算され、日本への直撃はないものと判断されたことが大きい。

 

 危険予測地点はモスクワを含むロシア一体やバルト海3国を含む東欧・北欧、トルコ・サウジアラビアを含む中東・エジプト・スーダン等のアフリカであるがロシアの動きは比較的鈍い。

 これはアポフィスの衝突する緯度が赤道付近から南半球という計算結果が影響していると思われる。

 中国はナヴィゲーションシステムの中核である天宮が謎の機能不全を起こしているため、参加を見送った。


 その結果 アポフィス第二次攻撃は欧米が主力で合計数が200発超の中規模なものになった。

 この時点ではまだ切迫感は低かったせいでアメリカもICBM保有数の70%はキープしたままだったし、英仏も50%程度の供出にとどまっていた。

 この中途半端な攻撃が最悪の事態を招いてしまった。

 200発のうちの一発がアポフィスを誤って直撃、軌道を変更させると同時に粉砕した。

 粉砕された小惑星は大きさが10km程度のものから数十mのものまで無数にばらまかれた。

 最悪なのは粉砕された小惑星の軌道がほとんど地球直撃コースから外れずに、到達時間は前後に24時間発生してしまったことである。

 つまり48時間にわたって隕石雨が地球上に降り注ぐ結果になった。

 もちろん小さすぎる隕石は燃えてなくなると推定されるが、それを勘案しても数千規模の隕石が地上に到達すると計算された。

 巨大な隕石がなくなったことでディープインパクトのような天変地異は避けられるが、火炎放射で地表全面をあぶられるような被害が発生されることが推測された。

 まずいことに第3次核攻撃を行うには、準備に要する時間から、あまりに近距離になりすぎ、小惑星を消滅させるだけのβ線を発生させた場合、地表に電磁パルスの嵐が吹き荒れ、電気的なネットワークが壊滅する可能性が高いことが判明した。

 このため日米は自国内へ墜落しそうな小惑星片については通常兵器によるミサイル迎撃システムで防御を宣言、迎撃ミサイルの密度では日本が最も高くなることから、富裕層の日本への緊急避難が始まった。

 中露は欧米を非難し、首脳部は核シェルターへの避難が始められた。

 徐々に混とんとしていく国際情勢の中公海上の第343増強航空隊は着々と迎撃の準備を進めていた。


 「キューキュルキュー」

 スピーカーからイルカの鳴き声が聞こえる。

 MADハッターズは生物的な特徴から、測角、測距に関しては人類を軽く超越した成果を出してくれる。

 「推定、有害個体2000個か……」

 HUDに表示される矢印と色で大まかな進行方向と質量を判別し、チックに演算させて衝突しそうな個体を選別させる。


 暁光には重力分布の演算をさせ、軌道演算の補正に用いらせている。

 この補正についてはアリスが行っている。

 

 「唯一、運がよかったのは直径1万kmの電波望遠鏡で分別できたことね」

 うららの声がスピーカーから響いてくる。

 あっちもあっちで、アリスに指導をしながら、補助プログラムを選んでは追加したりして絶賛プカプカちゅうだ。

「まったく同意見だな。数千万km先の物体の見分けができなきゃ、どうしようもなかった」

今回のバルーンの配置が地軸上、地球を挟んで反対側にアリスとチックが配置されたのが役に立った。

 というか、最初からそれを狙って分けて配置したのだが……


 「第1派の到達まで二週間程度か、演算終わるかな?」

 「近づくごとに精度は上がるだろうからそれに期待ね」


 作戦としてはエアークッションをぶつけて進行方向を僅かにずらすことで、地球をフライバイもしくはスイングバイさせる予定だ。

 打ち出すエアークッションは1gの樹脂を高速回転させ直径1.5kmの皿のような物体をぶつけることになる。

 この円盤と大気圏での水切りスキップでほとんどの隕石を弾き出し、どうしようもない直撃コースのみミサイル迎撃システムで打ち落とす予定だ。

 その選別と射出データの演算を現在進行形で京とOrcforest PACが臨時徴用され、基礎プログラムをOrcforest PACが、より精密な補正プログラムを京が分担して演算していた。

 宇宙に上がるにあたって改修された足長蜂はこれら2つのスパコンのデータ連結に専念していた。

 

 迎撃作戦は最接近予定時間から1週間前から開始されることになった。

 入念な準備運動と身体検査のあと、俺達はカプセルに入った。

 「じゃあ、作戦終わったら一晩中騒ぎましょう」

 そういってうららはカプセルの蓋を閉めた。

 「了解、飲み代は防衛省で領収書、切ってもらえば無制限で」

 俺もそういいながらカプセルの蓋を閉めた。


 蓋を閉めるとスピーカーから爆弾宣言が来た。

 「わたし、ピル飲んでるから」

 ……いやそれは作戦が長期間にわたるため、生理を止めるのに用いているだけでしょう。

 意味深に言われると顔が赤面する、絶対にからかってるに違いない。


 その証拠にすぐ次の声が含み笑いでスピーカーから響いた。


 「Take Your Mark(位置について)」


 「Mission Start!(作戦開始)」


 演算に従ってバルーンから強烈縦方向回転のかかった樹脂が打ち出される。

 僅かに樹脂内に仕込んだ空気により樹脂はみるみる風船のように膨らんでいくが、縦方向への回転でひしゃげ、皿のような形状に変化していく。

 直径1.5kmの巨大な皿がマッハ5で撃ち出される。

 目標は100万km先の会合地点だ。

 およそ一週間後に弾着予定である。

 バルーンの自重は1g程度とはいえ、相対速度マッハ100を越えるう上にジャイロ効果を持った物体の衝突だ。0.01度位はずらすことも出来るだろう。

 それでも足りなそうなやつは2発3発とぶつけてずらす。

 何しろ隕石群は100万kmを7時間で飛ぶのである。

 今回の迎撃を失敗すると次は最終防衛ラインになってしまう。

 5秒に一発程度で補正を加えながら、撃ち出していくバルーン砲。

 弾は全部で6000発積んでいるが今回の一次防衛戦で5000発を消費する予定だ。

 順調に進んでも打ち始めから終了まで7時間かかる、未体験長時間の射撃戦である。

 射撃そのものはアリスとチックが行って行ってくれているので、異常がないかデータを注視しているだけの単純な仕事なのだが、思ったより変動係数が大きい。

 太陽風の変化などは時折予測値を越えるので、その際には射撃を中止させ補正値を加えて、再開ということが数回起こった。

 巨大な軽量円盤という形状から太陽風の影響がどの程度出るのか?

 いったん中止して先行する円盤の進路を観測して、影響が極めて微量で無視できると分かるまでは胃が痛む思いで観測値を見守るしかなかった。

 そんなこんなで射撃が終了するまで26時間かかったのは仕方ないだろう。

 

 射撃が終わったとき思わず放心して、カプセルの水面に浮かびながら、軽いうたた寝に入ってしまった。

 そのときに脳裏をよぎったのは今回の射撃管制がAIでよかったということである。

 これほど複雑で精密な繰り返し作業を人間がやるのは不可能だろう。

 HUDを見ているとAIたちはすでに何かを通信している。

 中身を理解するにはこちらの脳の疲労がもう……


 俺が目が覚めたのは10時間後だった。

 HUDでは色分けされた隕石と皿が予想進路と共に示されていた。

 

 「チック危険なやつはあるか?」

 「はい、高橋。最大級の隕石が一つだけ進路変更が困難と推定されます。」

 衝突前にもう判明しているのはすごいな。

 「核攻撃のさいの熱衝撃で高速回転している隕石があります。漸く、自転速度が判明しました。」

 まずいなジャイロ効果で真っ直ぐ突っ込んでくるのか。

 「ギリギリまで観測して、あとは最適角を割り出して弾を連射するしか対応がありません」

 「自衛隊に緊急連絡、現状を世界に公開して危険地域の退避準備を進めてもらえ」


 対抗策としてバルーンを直径1kmの球体のままぶつけて、巻き込ませることで相手の回転力を利用して円盤状に展開。直系を数十倍にすることで、惑星の持つ角運動量を吸収、自転速度を低下させることでジャイロ効果を低下させ、二発目三発目を皿上にしたバルーンをぶつけることで進路をずらそうという案がAI達から出ていた。

 うららが作戦案を見てすぐ了承。

 俺はチックと細部を詰めながら微小な補正を行った。(打ち出す樹脂の質量とかベクトル等)

 最適ポイントに到達するまで3時間を有したが、作戦を決行。


 この僅かな間で地球は偉い騒ぎになっていた。

 自衛隊が公表したデータにより直撃しそうな隕石の予想コースがウィーン直撃というのがEUの反発を招いたらしい。

 直ちに第2派の核攻撃の要請が世界中に飛びまくった。

 ただそれに関しては、命中確率が非常に低いこと、距離が近すぎるとEMPによる電子機器への影響が無視できないレベルに達することから、世界の大勢は傍観に流れていた。

 この間、動いていたのはミサイルの防衛網を持つアメリカと日本の自衛隊のみであった。

 ミサイル迎撃システムを流用しての対隕石迎撃作戦が進行していた。

 そんな中我々は第2派作戦を遂行していた。

 

 そして衝突まであと7時間。

 第1派迎撃が終了した。

 僅かに遅れて第2派が命中した。

 結果から言えば第1派は成功、第2派は失敗といえるだろう。

 第1派の結果は予想されたとおりだった。

 第2派の結果は軌道は変更されたが直撃地点が変更になっただけであった。

 墜落場所がウィーンから北京になっただけで……

 

 世界では怒号と罵声を挙げる国は少なかったがその声は大きかった。

 「直ちに全世界は隕石を迎撃せよ。さもなくば核ミサイルの直撃を与えん。」

 とち狂った国の宣言に世界は恐怖した。

 もっとも、迎撃方法を持っている国も、ウィーンに向かう軌道を対応して配備しているため7時間では再配置は不可能であった。

 その国は各々の国が恫喝に従わないことで面子がつぶれたと感じたらしく、ICBMの発射準備が進んでいた。

 

 「まじでやばいな。」

 

=以下 あとがきへ=

天宮から流れてくる画像を見て、俺達は中華人民共和国が核戦争に突入するつもりであることを確信していた。

 MADハッターズの内部情報からICBM基地の位置は割り出していたが、その殆どで発射準備が進行しているようだった。

  

 「推定で1200発。うち200発が核弾頭搭載型か……」

 俺は頭を抱えたい思いだった。

 まさか、第2派迎撃が第3次世界大戦を引き起こすとは思いもしなかった。

 「大惨事世界大戦になりそうね」

 スピーカーから流れてきたうららの声は驚くことに笑いを含んでいた。

 「デススター計画本来の目的に移行します。核ミサイル迎撃準備」

 残弾は1000発、ミサイルより少ない。

 自衛隊では、現在イージス艦、イージスオフショア、パトリオット3の発射準備が急速に進んでいる。中国へのDEFCON1が発動され、攻撃を受けた場合の報復攻撃も宣言された。

 とはいえ迎撃能力は最大でも200発とも言われている。

 デススターを勘案してもギリギリだ。

 「こっちは直径1kmあるのよ。発射地点が分かってるんだからバラける前に、捕まえさせなさい。」

 それってLEO(低軌道)より下で迎撃するということかな。核爆発されるとEMP障害で地上も衛星も全滅するんだが……

 「自国の上空でやるわけないでしょ。あの国でも電化製品全滅で国が運営できるわけないんだから」

 確かにそういえばそうである。

 むしろ早め早めに抑えることで、核弾頭の安全装置を働かせる可能性が高い。

 「チックはMADハッターズと協力。演算はミサイル軌道の予測に全部割り振れ、射撃管制はアリスに集中。残弾0も許容する。

 「高橋。射撃については従来プログラムを変更願います。」

 チックが申請してきた。

 「何を変更するんだ?」

 「一回に射出する量を半分に。射出後の形状を球体から皿上にすることで、同じ範囲をカバーしながら弾数を増やすことが出来ます」

 衛星迎撃の教訓か。

 「了承した。射撃管制プログラムの予備を変更して衛星迎撃時の数値を流用、弾に回転を与える。その上で樹脂注入量を0.5gにして、弾数を2000に設定」

 「予備プログラム、起動まで約5分。電気出力最大にします。バッテリー残量26%。連続8時間の稼動が可能」

 女性ボイスでアリスが現状を伝えてきた。

 予想よりバッテリー消耗が激しい。

 「ターキー01へ現状報告要請。バッテリー残量はどうだ。」

 「こちらターキー01、バッテリー残量57%、最大稼動で12時間、現状のままなら48時間稼動可能」

 思ったよりバッテリーが残ってる?南北のバルーン発電機の充電が功を奏したようだ。

 ともあれどちらも7時間は問題なく稼動してくれるだろう。

 

 2時間後中国各地からミサイル発射が確認された。

 その直後からAIチームは自動的に迎撃作戦を開始。LEO軌道に達する前にバルーンを予測配置して受け止め始めた。

 衝突したミサイルは当然ながら軌道が不安定になり墜落。

 熱圏に落ちると3000℃にも達する熱で、炎上、爆発した。

 核弾頭については安全装置が作動させられ、核爆発を起こすことなく流星になって地上に落ちた。

 耐熱性と軌道の関係から、墜落するロケットは世界中で観測され、部品への分解も含め天空を多い尽くす流星となって全世界で観測された。

 この流星群は1時間以上続いた。

 皮肉なことに肝心の小惑星は北京郊外の平原に墜落死傷者0で1kmほどのクレーターを作っただけですんだ。


 この流星のあと核戦争継続能力を失った中国に対し、各国から恫喝を含めた交渉要求があり、y中国側が大きく譲歩する形での条約締結を結ぶことになった。

 日本もようやくドローン攻撃を受けない立場を手に入れることが出来たのである。

 

 そして作戦終了から6ヵ月後

 AI達は今回の核戦争防止の功績を認められ、国連で法人格所有を決議された。

 生存権について法的に認められたのである。

 それに付随してチックとアリスの婚姻が宣言された。

 その立会人はMADハッターズである。

 

 ついでのように補給船甲板上では

 俺とうららの結婚式が行われていた。

 口の悪いやつはザンギエフと春麗の結婚式だというが……否定できない。

 おなかの子供がどちらに似るか、出来れば俺に似た筋肉質だとトレーニングの指導もしやすいのだが、そう言ったら彼女に笑われた。

 「顔の美醜に関係せずマッチョは筋肉だけで美しさが決まる。すなわち努力すれば美しくなることが分かっているのだ。マッチョをめざさせよう。」

 「男の子だったらね。」

 ともあれ彼女のおなかが目立つ前にウェディングドレスを着させたいということもあって、船上での式になった。

 我々二人はチックとアリスの保護者的な立場を受け取っている。

 全世界の核兵器を無力化しかねないという現状は特定の国への帰属を不可能にしてしまった。

 結果、第343増強航空隊が我が家であり、輸送艦かもめは国連所属の特務艦扱いになってしまった。

 5年後10年後はどうなっているか分からないが、当面これでやっていこうと思う。


 「高橋、磁極上の発電を利用して電磁ビームを照射する方法を思いついたんだが、特殊トランジスタ1式、手に入れてくれないか?」

 「真田さん……結婚式のときぐらいはそうゆう話から外れさせてください。」


 よこでドレスの春うららが微笑んでいる。

 ようやく波乱に満ちた一年間が過ぎようとしていた。

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