38:// そして昨日の世界へと――
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████████*-*-*
██████へ
さっきまで何話してたかもう覚えてないんだけど。何だっけ?
なんか最近こういうこと多いんだよね~。覚えてるのに思い出せないっていうか、思い出せるのに覚えてないっていうか、どう言えばいいのかわかんないけどさ。でもほんとにそんな感じなんだよね。覚えてるはずのないことが頭の中にまだ書いてあったり、絶対経験してて知ってることなのにいざ思い出そうとしたらどうしても出てこなかったりするの。██████なんか心当たりない?
ま、私のことは何でもいっか。どっちにしろ今できることなんて思い出せたことをできるだけいっぱい██████に話して知ってもらうことしかできないんだし。次は何がいいかな? 私に関することってもう結構話しちゃってる気するんだけど……他にどんなお話しよっか。何か訊きたい話ある? 私に答えられることなら何でもいいよ。
……あ。ちょいまち。
今思ったんだけどさ、██████と私で相性いいとこっていうか、話通じる部分を語り合っててもさ、それは楽しい時間ではあるかもしんないけど価値観の擦り合わせにはなってないと思わない? やっぱこう、今まで話が合わなかったとこの背景設定みたいなのを知ってもらわないとダメっていうか……
ほら、趣味が合う部分に関しては私たちはもう既に価値観擦り合わせ終わってるってことじゃん。だからほんとに私が話すべきなのは██████とまだ納得してもらえてないとこ、今までちょっと話合わなかった部分なんじゃないかなって思うの。例えば……う~ん、今まで*年LINEしてきた中だとやっぱり家族とかの話がいいかな?
****年に███帰ったときの███と███の話とか、たぶん██████には一生理解できないんだろうなぁ。だって██████にはまだいるもんね。私と違ってちゃんと本物の、色んな意味で繋がってる人たちがさ。ってわけで、まずは私の██の話からしていこっか。一応私の「家族」の中で一番付き合い長かった人だからね。
*
別に今さら隠すことでもないから言っちゃうけど、私の██ってもう死んじゃっていないんだよね。****年**月**日、ちょうど█が生まれてから*年後なんだけど、確か朝の*時**分くらいだったかな。まあその辺はどうでもいっか。とりあえず今の私には家族がいないってことだけ覚えといて。いや、覚えといてっていうか、これたぶん*年前に会ったときも話してるよねたぶん。じゃあここは話さなくても知ってるか……。
でね、その██の病気っていうのが癌だったわけ。██に確認取ってみたら*月末くらいに最初の入院があったみたいなんだけど、そのときにはもうステージ4? 5? とかで、もう余命半年って宣告されてたんだって。正直言ってそのあたりのことはもう全然覚えてないんだけどね。私が覚えてるのは、なんか夜中のうちに██に急に起こされて「██を病院に連れてく」みたいなこと言ってそのまま出ていっちゃってさ、ようやく帰ってきたと思ったら██だけだったっていうことくらい。入院と退院がいつだったのかは覚えてないし、時期的にこうだったんだろうな~ってのはあるけどもう確信はないっていうか、██に訊いてみてもそこまで詳しいことは出てこなかったし。
はぁ……ほんと、なんていうかさ。まだ*年しか経ってないのにもう全然覚えてないなんて、記憶力がどうかしはじめちゃってるってのもあるかもだけど、それ以上に私が██のことを大事にしてなかったのかなって感じしちゃうよね。いや、たぶんほんとにどうでもいいって思ってたんだよ。
██████は私の性格がどんな感じかわかってると思うけど、まあ私ってひどい性格してるじゃん。自分勝手だし、わがままだし、人に憑りついて色々とぶち壊しにして。そうやっていつもストレスかけてばっかりだったから██も癌なんかになっちゃったんじゃないかって、今になってみるとそう思うの。
怒ってたのは自業自得でも、やっぱり私が原因なのは間違いないし。そうだよ。だから█の誕生日と██の命日が一緒だったんだよ……!
*
そうそう、██の病気っていえばさ、確か前にもあったんだよ。小学校の何年生だったかは忘れちゃったけど、██の家のときの話だから****年以降のはず。あのときは██も入院なんてしてなかったし、結局ちゃんと元通りに治ったからあんまり覚えてないんだけど、確かあのときは██の身体にカビが生えたとかなんとかでさ。ちょうどお腹のあたりがぼろぼろになって皮膚の破片(?)みたいなのが家じゅうに散らばってて、あ~、なんかあんま覚えてないけど酷かったのは覚えてる覚えてる。
うちって██████とこと違って本当におんぼろだからキッチンの床下に隙間っていうか変な空間があったんだけど、そこがもうすごい水浸しになってて家の柱とかが腐りかけてたの(もう腐ってたのかも。覚えてなくてごめん)。それでなんか前後っていうか経緯はわかんないんだけど、雨の中の裏庭で灯油のポンプ使ってその水たまりを外に全部出すって作業したんだよ。なんかここだけ覚えてる。
それでさ、その作業中にものすごい数のゴキブリの卵とかが出てきて、██はゴキブリ大っ嫌いだからすっごい気持ち悪がってたっけ。それでその年か*年後だかに身体じゅうがかゆくなってカビがどうこうってなってさ、あの超汚い排水作業とかやってたせいに違いないって言ってたっけ。懐かしいなあ。
あのときは私も面白がって手伝ってさ、私の身体にはカビ生えたりしなかったからよかったけど、今になって考えてみると危ないことしてたよね。ただでさえ身体が強いわけでもないのに雨降ってる中汚い水と戯れてたなんて、今の私だったら命令されたってヤだよ。
でさ、そのカビ生えた後なんだけど、さすがに病院嫌いの██でもあまりにもかゆすぎたせいで病院行ったんだけどさ、███とかだったかな? とにかく、たまたま行ったとこが患者の話とか全然聞かない医者だったみたいで、なんかいきなりものすごい量のステロイドだかなんだか塗られたとかでめっちゃ怒ってたってのも覚えてる。
なんに使えるか自分でもわかんないけど、まあ一応教えとくよ。面白い?
*
他になんか病気っぽい話あるかなーってちょっと記憶の海の中探してみたんだけど、さっきのカビの話でちょっとここで書いといたほうがいいかなって感じのこと見つけたから書いとくね。
まずさっき言った何年生のときかについてだけど、これはね、うちに█████と█████が来る前の景色だったから****年*月よりも前、でも███じゃなくて██の家だったから*年生以降、梅雨どきのことだったはずだからたぶん*年生か*年生のとき。
で、そのカビカビの年の夏休みくらいだったと思うんだけど、███と███がうちに遊びに来てたんだよ。██が大変なことになってるって聞いてわざわざ来てくれたの。そのときの私は確かすっごく荒れててさ、そりゃもう██の肌とおんなじかそれ以上にぐっちゃぐちゃだったわけよ。
███と███があのときの私をどう思ってたのかはわかんないし、なんかもう覚えてなかったんじゃないかって感じもするけど、私の覚えてる限りだとあの年はいつもみたいな演技が全然できてなくってさ、それこそ██████たちにしてたような態度取ってたんだよね。
記憶にあるやつだけでも、夏休みの宿題をやれっていう███に反発して鉛筆へし折ったり、字が薄いからもっと力強く書けって言われてテーブルに痕がつくくらい力入れたりしてさ、あと漢字書く欄、あのなんか縦と横に点線が入ってるやつね、あそこに象形文字書いたりとかもしてたっけ。
ね? どうしようもないでしょ?
だから私が誰に捨てられたって文句は言えないってことよ。██の期待は裏切って、██は信じようとしてくれたけど結局私に殺されちゃって、███と███の期待も裏切ってさ。せっかく助けてくれた██████の人生もめちゃくちゃにして……ほんと、人間失格ってまさに私のことなんだろうね。
ああ、ごめんごめん。██████はこういう話好きじゃなかったよね。でも別に██████が悪いとかそういうことを言ってるわけじゃないの。ただこうして昔のことを思い出すとどうしてもこうなっちゃうっていうか、まあ一種の持病みたいなもんってことで受け入れてよ。
*
う~ん……██のことならいっぱい話せるって思ったけど、実際こうやってペン持って考えてみると全然出てこないっていうか、ペン持って書き残そうって思った瞬間になんか急に思い出せなくなっちゃうんだけどこれほんとになんなの? 絶対██████に知っておいてほしいことがいっぱいあったはずなのに! なんで思い出せないの? ねえ!
あーもうイライラする……。
やっぱり頭の整理しながら書いていくしかないのかな……。
えっと、私の██は一言でいえば過保護な人って感じでさ。██が私のためにってやってくれたことってだいたいどれも裏目に出たっていうか、結果論としては失敗だったものばっかりだったけど、でもそれは悪意だけじゃなかったんだろうなって。わかってはいるんだよ。そう、わかってるの。でも██が私のことを大事にしてくれなかったら今みたいなことにはなってなかったって思うと、もうちょっと冷たい人でもよかったな~なんて思ったりね。
まず██の一番の特徴っていうか、少なくとも今の私を作ったものでいうと、やっぱあのコレクター気質だと思うんだよね。世界がゼロサムだってのはたぶん私のオリジナルだし、ミスを許さないのは私の考察だと██じゃなくて██に由来するものだから一旦除外するとして、そうなるとやっぱり一番はこれかなって。まあ、██はあれでいて決断力はかなりあるほうだったけど、私には皆無っていう違いはあるけど。でもこれにはちゃんと答え出てるから聞いて。
私って、正解を引き当てることを求められてきたって言ったでしょ。だからさ、例えばだけどなんか喫茶店に行ったときとかにドリンクとスイーツ何にするかとかだとこれって算数みたいな正解出てこないじゃん。
「だからその日の気分で決めればいいんだよ」って██████は言うよね。わかるよ~。でも私はそんなものに対しても無意識的に正解を選ばなきゃって思っちゃうの。そうしないと成績が下がって██に怒られちゃうから。だから私には運命の魔法が必要だし、私の代わりに全部一方的に決めてくれる生命維持装置みたいな人が私のそばにいてくれないとダメなんだと思う。自由がどうこう語っておいて本人は自由を使いこなせないとか、やっぱ魔女っておもしろ。
*
なんかこれ█████の話したときもおんなじ感じの展開だった気がするけど、やっぱり私の趣味とか考え方って██に影響されてる部分が大きいからさ、やっぱり直接じゃなくても意味はあると思うんだよね。むしろ客観的に見れるぶんだけ正確に私のことがわかるかも?
私が██に引っ越してきたのは██が勝手に決めたからなんだけど、これってただ██が自然派だったから田舎に住むのに憧れてたってだけじゃなくって、いやまあわざわざ██を選んだくらいだからそういうのもあったとは思うけど、私を███の都会の景色から遠ざけたかったってのはあると思うんだよね。
██が移住を考え始めたのは****年。あのころは震災とか原発事故とかで███が危ないっていうか、放射能で死ぬみたいな話が結構いっぱい出回っててさ、だから███に引っ越さないとみたいなのがあったのね。で、██もその一人だったってわけ。██████とこと違ってうちは一人っ子だったからさ、なんていうか、まあ大事にされてたわけですよ。
事故の直後なんて家の窓とか目張りしたりしてさ、幼稚園にも行かせてくれなかったり、ほんとに私を危ないものとか汚いものには触れさせないぞって感じだったんだって。私は覚えてないけどね。まあ陰謀論とか大好きな人だったから好きだよね、そういう最終自殺波動みたいなやつ。
それで███のどっかいい感じのとこに引っ越さないと死んじゃうって話になってさ、色々見ているうちに██の雰囲気がいいなってなって██に引っ越してきたの。そう、██は放射能から私を守るためにって██に来て、ここでいっぱい辛い目に遭ったの。すごい皮肉でしょ。しかも結局移住とかしてない███と███が元気にピンピンしてるとか、ほんと面白い。
……でもね。ほんとはもう一個あったみたいで、██████もわかってると思うけど私っていつも人にくっついて迷惑かけてるでしょ。これってただの性格じゃなくて病気なんだって。しかも生まれつきで治らない系のヤバいやつ。だからさ、これは██から直接聞いたわけじゃないけど、たぶん向こうの人たちを傷つけないように隔離するって意味もあったんじゃないかな。
このへんはあとで話すからもうちょっと待ってて。これは絶対忘れたりしないから。
*
あとなんか私に受け継がれたものっていえば……あ。あれだ。
██って昔っからゴキブリ嫌いでさ、いや、あれは嫌いっていうより怖がってたって感じかな。理由は話してもらってないからわかんないんだけどね。まあ単純に見た目が気持ち悪いからじゃないかな? あとはなんとなく不潔なイメージがあるからとか。
それで私も同じくらいゴキブリは嫌いっていうか苦手っていうか、命令がない限りは触れないんだけど、たぶんこれって██にゴキブリは怖いものだって刷り込まれてるからなんじゃないかなって思うんだよね~。だって███にいたころは(触ったりはしてなかったけど)特に苦手意識みたいなのはなかったはずだし、███に来て最初のころ、███に住んでたころはなんとも思ってなかった覚えあるもん。
別にそういう血ってわけじゃないだろうけど、やっぱずっと一緒にいると癖って移っちゃうのかなーって思うよね。ちなみにもう一個面白いっていうか不思議なことがあるんだけど、██曰く、██も昔はゴキブリに触るのも嫌だって感じだったらしいのね。でも██来てからは夏場だと二、三日に一回は出てくるもんだから慣れちゃったみたいでさ、今じゃ普通に手でばちんってやるからね。私はこっち来てから虫とかに触れなくなったってのに。
ちなみに農薬とか遺伝子組み換え食品とか大っ嫌いな██はもちろんゴキジェットとかも使わない人で、いっつも凍殺使ってたんだけど、やっぱ凍らせるだけだと逃げられることもあって、逃げられるとキレ散らかしたのね。でさ、見つけたって報告して凍殺ぶっかけて逃げられたら超怒られるのに見てみぬ振りして気付かなかったってことにすればおとがめなしだったからさ、だんだんと私はゴキブリが横にいても無視するようになったっていうね。変な家でしょ。
*
虫の話ついでに私の嫌いな虫の話もさせてよ。██とは関係ない気もするけど。
なんでかはわかんないけど、私って昔から蜘蛛が嫌いっていうか、怖かったんだよね。今はそこまででもないと思ってるけど、でも蜘蛛の巣引っかかったらすごい嫌だし、畳を這いずり回ってる蜘蛛がいたらその部屋迂回するし、やっぱり怖がってるんだろうね。でも理由がわかんなくてさぁ。
それでちょっと考えてみたんだけど、確か私、子供のころに「蜘蛛がゴキブリを捕まえて食べてるシーン」みたいなキャプションのついた写真をなんかの図鑑で見たんだよね。それでなんか自分も食べられちゃうんじゃないかって思った……とかそんな感じかな? ██はゴキブリだけが嫌いって感じの人だったからさ、ゴキブリを食べる→益虫って理屈で蜘蛛を叩いたりはしなかったんだよね。
███いたときとかさ、今の██のよりボロいとこだったからよくトイレに超でっかい蜘蛛が出たんだけど、それがなんか怖かったのは覚えてるよ~。あの狭い場所に変なのがすぐそばの壁にいるってのが嫌だったんだろうなあ。でもやっぱりこれだ! って理由は見つからないんだよね……毒蜘蛛とかで刺されたら死んじゃうみたいなイメージとかもあるのかなって思うけど、それにしてはムカデとかはあんまり怖くないし……。
でさぁ、これはただの愚痴だから聞き流してくれていいんだけど、もう最近網戸の破れたとこから毎日のようにカナブンと蛾が入ってきてさ、ぶんぶん羽音立ててお手紙書くのの邪魔してくるし、カーテンの上の部分のぎゅってなってるとこに蛾の死骸みたいなのが詰まってて汚いし、白いカーテンに蛾の群れがびっしりくっついてて気持ち悪いし、もう何なのこの家。
これ書いてるちょっと前に██が網戸張り替えてくれてカーテン洗ってくれたからまだマシだけどさ、それでも足元をゴキブリにムカデに蜘蛛にってなんか足いっぱいあるやつらが這いまわってるし、唯一ヤモリちゃんが障子の反対側に貼りついててぺたぺた歩いてるのは可愛いけど、もうちょいこの虫なんとかしてよって。私の部屋二階だからエアコンもないしさあ。
*
そうだ! この前の同窓会で██の得意料理っていうか、私の好きな料理の話したでしょ。あれの話もしとこっか。あのときはなんかうろ覚えの話しかしてなかったけど、たぶんこれで合ってると思う! 今度私が██████の一人暮らしのほうのおうち遊びに行ったときとかに作ってくれないかなーって期待込めてレシピ書いとくね♡
ちなみにこれ、██のオリジナルだと思ってたけど実際は██の親戚だかなんだかで██████って人がいて、その人の料理だったとかなんとかって私の記憶に書いてあった。
必要なもの
ごはん(私は白米アンチだから玄米にしてね) どんぶり1杯
たまご(黄身はオレンジじゃなくて薄い黄色のやつが好み) 1個
しそ 1パック
しらす 1パック
みょうが 1パック(しそ~みょうがまでは確か二人分で一パックだったはず)
油(ごま油かオリーブオイルのどっちかだったと思う。材料的にはごまかな?) 適量
醤油 ちょっとかけるだけ
作り方
ご飯を炊く
しそとみょうがを切り刻む
しそ、みょうが、しらすを油で和える
どんぶりによそったごはんに今作ったものを乗せる
たまごの黄身だけを乗せる(白身はでろっとしてて気持ち悪いから入れちゃダメ!)
醤油をかける(なくてもいいよ)
もう一個特別サービスってことで、おかず用のも教えたげる。
こっちは███と███の家で出されたやつね。このレシピだとご飯と卵が出てこなくて、代わりにきゅうりを薄く切ったやつが入ってたよ。まあ私は上に書いたやつのほうが断然お気に入りだけどね。作り方はまあ適当に切って混ぜるだけだから特別気を付けることなんてないから省略。
*
ちょっと脱線しちゃったかな。次は何の話にしよっか。さっきご飯の話したから……んー、食べ物繋がりで██の趣味の話とかどう? 趣味っていうよりもどっちかっていうとこだわりっていうか、まあそんな感じのやつ。
さっきも言ったけど██って放射能がどうとかいうのを長期にする人だったって言ったじゃん。だから食べ物にもすっごいこだわってて、███で作ったものは放射能で汚染されてるから食べちゃダメ、遺伝子組み換えて作ったご飯食べたら私たちの遺伝子もエラーが発生しやすくなるから食べちゃダメ、農薬を使った野菜は洗っても毒取れないから食べちゃダメ、プラスチックの食器とか皿を使うとプラを食べてるのと同じだから身体に悪くてダメ、テフロン加工のフライパンは体に悪いからダメ(炊飯器は許されてたから不思議)、界面活性剤使った洗剤は使っちゃダメ、添加物は人工物で消化できないから食べちゃダメ、フッ素は毒だから歯医者に行ったらダメ……ざっとこんなとこかな。何かもっといっぱいあったような気はするけど。
西洋医学も嫌いだったからさ、末期癌でも抗癌剤とか使うのは絶対に嫌だって言って、なんかよくわかんない漢方薬とか波動の力が込められた水とか、ビタミン剤とか、そういうものだけで治そうとしてさ。ほんとに、私がこういうこと言うのはなんかキャラじゃないっていうかアレだけど、余命半年って言われて半年だとやりたいことやり切れないってなっても最後まで生きたのすごいなって思うよ。私だったら夢が叶わないってわかった時点で人生全部諦めて投げだす自信あるもん。
*
██の趣味って言うんならもっと細かいとこっていうか、もうちょい行動パターン的なことにも触れておくね。いつか██を復活させるときのためにも、さっきまでとおんなじ感じで私に受け継がれた特性を書いてこうかな。話がぐちゃぐちゃになってきてる気がするから一旦整理整頓っていうか私の休憩タイム。██の趣味の続きでも書いていきましょ。私とはあんま関係ないことでも、思い出したんだから書いておいた方がいいってことで。
私の中で印象に残ってるのはやっぱハンドメイド趣味だったってことかな。なんかかぎ針編みのイメージが強いけど、昔は編み物じゃなくってスクラップブッキングばっかりやってたんだよね。私がまだ███いたころはなんかそういうサークルみたいなのに所属してたっぽい? それでなんかお友だちとかと一緒に私の写真をアルバムにしたりして遊んでたんだよね。あれって細かい紙とか使うから結構繊細でさ、██来てからだと扇風機の風で飾りが飛んじゃう~とかいってほとんどやんなくなっちゃったけど。
SBはやんなくなっちゃったけど、その代わりにブームになったのが編み物だったんだよね。まあ因果関係は予想でしかないんだけど。それでさ、最初のころはアクリルたわしとか作ってたんだよ。百均に売ってるような安物の糸で。そのころまでは私もちょっとだけやってたんだよ。意外でしょ。でもいつしか██だけが上達して帽子とかバッグとか作るようになったあたりで完全に置いてかれちゃってね……今じゃ細編みもできないんじゃないかな。
あ~あとね、私もやったやつに限定するならアクセサリー作り。特にイヤリング作るのがブームだった時期があってね、今でも家のどっかに結構な量の完成品が眠ってるはずよ。*年前に話付き合ってくれたお礼ってことで渡したやつもその一つだしね。そういえばあれ着けてるとこまだ見てないんだけど。せっかくだから今度LINEで写真送ってよ~。
ちょいと話戻して、これ学校行ってない間の私の趣味になっててさ、安物の金具から結構高いやつまでパーツから道具一式買ってくれたこともあったんだよね。██ほど上手く作れるかはわかんないけど、██████からなんか依頼あったらすぐ作るからいつでも言っていいよ~。どうせパーツっていうか材料なんて捨てるほど余ってんだから。
あと他に██の趣味って言ったら……半分バイトみたいな感じだったけど、お友だちに革のバッグみたいなの作ってる人がいてさ、その手伝いをしてたのは知ってる。なんせ私も手伝ってたからね。なので全く働いたことがないわけじゃないのです! えっへん!
あとはレジンとかコロナのときはマスク作ったりとかはしてたけどそのへんは私専門外だから全くわかんないんだよね。レジンはマニキュアで何回か遊んだことあるけど。あとはボタンとかも集めてたっけ。結局使ってるとこ見たことないけど、まああれは十中八九コレクションだろうね。
レジン系は最近あんま見てないけど、SB用の紙とか飾り(?)とか、布と毛糸に関しては押し入れぎっしりめちゃくちゃ余ってるからさ、なんか██████の周りにそういうハンドメイドグッズみたいなの必要としてる人いたらいつでも連絡してよ。あげるから。
*
ハンドメイド系で██の趣味っていったらやっぱ道具のコレクションは外せないよね。ここも私と一緒でさ、全部道具が揃って初めて仕事しようって気になれる人だったっていうか、しかもしれが最初っから最高級品ばっか買うんだよ。何日続くかもまだよくわかんないような趣味の道具に。別にうちってそこまでお金持ちってわけでもないっていうか、むしろ██が無農薬とかにこだわってるからお金なんてない方だったんだけど、それでも買いまくってた……いや、たぶん██が無駄遣いしまくってたからお金なかったんだわ。██に貯金額訊いてみたら「██が死んでから***万増えた」みたいなこと言ってたし。
でさ、やっぱハンドメイドと小説とかイラストとかのクリエイティブな仕事ってある程度似てる要素あるじゃん。私の価値観って██が作ったものじゃん。もうわかるよね。私も最高級品に囲まれてないとやる気が湧かないとかいう超ブルジョワめいたこと言ってるのね。ほら、前会ったときも今使ってるパソコンと液タブだけで***万かけた(正確には全額███と███に払わせた)って話したでしょ。まさにそれよ。
でさ、私来年は██████と一緒にVTuberやってみたいな~とか、一緒に少女病作ってみたいな~とか、いっぱい考えてるわけよ。それで必要になる機材の値段調べるじゃん。一番高いやつ買おうとしてるんだから当たり前だけど***万じゃ済まないのね。やってはみたいけど流石に高いなあって思ってさ。
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██に関連することって言うと、やっぱ夢の話しないとダメだよね。
私さ、██が死んじゃってからずっと、毎日じゃないけど定期的に██が夢に出てくるようになったの。最期の*ヶ月で話したかったけど話せなかったメッセージを夢の中で伝えてくれる……みたいな感動系ストーリーだったらよかったんだけどね、実際はそんなものじゃなくて、ただぼんやりとしたシルエットと一緒にいるだけみたいな夢なの。私もう██の声とか顔とかほとんど覚えてないからさ、こうやって夢の中に出てくる影が実際に██じゃないんじゃないかって言われたら否定はできないけど、それでもあれは絶対██だった気がするんだ。服は間違いなく北欧風のいつものやつだったし。
もう何年も前のことを引きずってるなんてバカみたいだと思うでしょ? わかってるよそんなの。もう私も子供じゃないし、色々やらなきゃいけないってのは私が一番わかってる……はず。でもさ、これは開き直りではあるけどよく考えてみてよ。私ってこれまでの人生でちゃんと前向いて生きてきたことなんてないんだよ。███に来たときからずっとね。
帰りたいって思ったことはあるけど███に適応しようって思ったことは一回もないし、いや、一回くらいはあったかも。そうだよ。確か小学校の*年くらいのときに████に行ってて、そこの人に███語使ってるのを可愛いって言われたのが何かバカにされてるみたいでイヤで、それで辞めたことはあったわ。
でもそれっきりで、あとは中学のころの冤罪事件とかもさ、██が何回も普通の人として生きていいって言ってくれてたのに今でも私は復讐諦めてないし、今だって██████に何度突き落とされても懲りずにしがみつき続けてさ、ほーんと、私ってばさ……
あれ? なんの話してたんだっけ? 夢の話?
ねえねえ、このお手紙もね、今私の手元にある残り枚数的にはこれでだいたい折り返し地点なの。まあ、だからといってなんか映画の脚本みたいに変なイベントはないんだけど。結構読み疲れてきてるとは思うけどあと半分だから頑張って! 私だって書き疲れてる中書いてるんだから一緒一緒♪
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【█████】██




