筆でメモって器用な気がする
「なるほどなるほど…それで貴方は仮ではあるけど、八雲の姓を貰う事になったと。…強いんですね」
「きっつい修行を受け続けたからでしょうね…」
幻想郷へ来てから、宴会前までの事を阿求さんに話した。
阿求さんは、筆でサラサラと内容のメモを取っている。
「うーん…種族は分からないんですね」
「ええ、その…魔力だとかでは無いみたいなので特定が出来ないと」
「それで、能力もまだしっかり目覚めていないと…」
「やたらと傷の治りが良くなったのと…あとは、この武器くらいですかね」
籠手のままだった武器を、元の棒アイスのサイズに戻す。
「白黒の棒…変形の幅は?」
「かなり自由ですね。さっき確かめてたら二つに分けられましたから。籠手以外の防具、武器なら割となんでもいけそうです」
「へー…」
「…あ、武器で特性も変わるみたいなんですよね。ちゃんと把握してないけど」
「例えば?」
「こう、虫網型にすると…網で捕まえた相手の力を一気に奪ったりするみたいで。最後のテストの時に確認してます。あとは…大刀の時は、普通に弾幕を斬ってたから…」
「相手からしたら厄介そうですね…っと、こんな時間でしたか」
「ん、作業に戻るんですか?」
「いえ、友人の所に本を返そうと思いまして。貸本屋さんなんですけど…」
本か。…いろいろと知識が足りないから、ちょっと見てみたいかな。
「僕も一緒に行っても構いませんか?」
「え?…はい、いいですよ」
一瞬だけ戸惑った表情をみせたけど、すぐに了承してくれた。
…信用されている、と思っていいのかな。




