振り回される
「さてと、じゃあ一緒に待ちましょうか」
「…んー、私はちょっと手伝ってくるぜ」
「あら、珍しい。なんでかしらね」
くすくすと笑う紫様。…たぶんあなたのせいかと思うんですけど。魔理沙も苦笑いだったし。
さて、紫様以上に油断ならないのが…
「ふふ、紫?こんな男の子をそばに置いておくなんて…どうしたのかしら?」
この幽々子さんだ。なんというか…紫さんと僕をおちょくる気満々だった。
「どうしたもこうしたも無いわよ。能力が結構強力っぽいし…記憶喪失みたいだし」
「ふーん…?いつもなら永遠亭あたりに放り投げといて、回復させてすぐに帰す…のは能力が発現してるから無理なのよね。でも、別の所に預けたりするのに」
「そ、それは…」
…うーん、助け舟を出すべきか?
というか、紫様…顔赤いんだけど、こっちも反応に困る…
「き、気まぐれよ。それだけ」
「…ふふ、そうなんだ。へー…」
幽々子さんのにやにやが止まらない。
「と、とにかく!黄は渡さないんだから!」
「うわわっ!?」
いきなり抱きしめられた…って、うぐ、胸が…
「…あらあら、私の前でイチャイチャしちゃうのねぇ?」
「イチャイチャとかじゃないから!」
「…うぅ」
「というか、窒息しかけてるわよ〜?」
「えっ、あ、ごめん!」
「ぐえっ」
突き飛ばされるように、離された。




