彼女から見れば格好のネタの宝庫
神社に到着すると、境内にゴザが敷かれている。結構な量だ。
「さて、黄はそのあたりに座って待っていてくれ。私は準備を手伝ってくるから」
「わかりました」
藍様は中へと入っていった。
…さて、まだ誰も来ていないので暇なんだけど。
「…おやおや、見かけない顔ですね。もしや貴方が噂の外来人でしょうか?」
「え、はい、そうですけど」
「私、文々。新聞の記者の射命丸文です。早速インタビューを…」
「…ええ、いいですよ。まぁ…あまり答えられるような事はありませんけど」
「いえいえ、大丈夫です。では早速…」
手帳を広げる文さん。
どっかりと向かい側に座った。
「まず名前をお聞きしましょうか」
「八雲黄です。…まぁ、仮の名前なんですけど」
「…八雲?では、紫さんの関係者ということですか?」
「んーと…」
紫さんに拾われた事。記憶喪失になった事。
力の事。名前を貰った事。全て話した。
「…ふむふむ、なるほど…なかなか苦労しているんですねぇ」
「まぁ…楽しいのでいいんですけどね」
「おや、もう楽しむ余裕ができているとは…それに、なかなか強いようで」
「そんな事はないですよ。…まだ能力もちゃんと目覚めていないみたいだから…」
「むしろ、能力が目覚めていない状態でそれだけの力って…」
文さんは苦笑いを浮かべているけど…まだ弾幕での勝負はまともなものはしたことが無い。そのあたりは、明らかな経験の差が出るだろうなぁ。
「まぁ、黄さんならすぐできますって」
「そうですかね?」
「はい、自信を持ってください!」
…なんというか、妙に期待されているような。まぁ、いいか。
「ん、文何してんだ?」
「おや、魔理沙さんじゃないですか」
空中から降下してきたのは、白黒の衣装の女の子だった。




