そこに存在する因縁
(龍崎)
「お待ちしてましたよ、龍崎護憲。」
澪は、龍崎を歓迎するかの様に、涼しげな顔で微笑んでいる。
「俺も待ってたぜ。色々聞きたいことがあるんだよ…」
龍崎は、背中に刺していた長筒を手に取り中身を出した。
そこには、大きな刃が存在する薙刀。
「懐かしいですね~・・・その薙刀。あの男を思い出しますよ。」
「そうか、やっぱりてめぇか・・・俺も気が短くてな、てめぇを殺らないと気がすまねぇんだよ!」
龍崎は走り出し、薙刀の刃を澪に向け何かを叫ぼうとした。
「そんな事していいのですか?」
澪は、足下を指を差した。
そこには、氷柱の中に閉じ込められた霧乃宮がいた。
氷の一部が、鮮やかな血の色に染まっている。
「あなたが、その薙刀を振るのならば、僕は氷柱ごと彼女を粉々にしますよ。」
そういながら、澪は鎌の先を氷柱に当てていた。
「僕は、あなたが嫌いなんですよ。砂羽にベタベタ、ベタベタくっついて…砂羽が汚れてしまったじゃないですか…。早く死んで欲しくて仕方がないのですよ。あの男と同じ様に…」
龍崎は、澪をただ睨む事しか出来なかった。
殺したくて
殺したくて
仕方ない
でも・・・
冷戦状態の冷たい空間に、何も音が聞こえない時間がただ静かに過ぎていく・・・。
澪は、霧乃宮の入った氷柱の上に座って、ただ龍崎を見つめている。
「お前さ・・・本当むかつく奴だな。」
龍崎は、呆れた様な顔で、澪にそう言い放った。
「てめぇ自身の実力で掛かって来れねぇのかよ。屑が!」
龍崎は薙刀を力強く握り、その刃先を澪に向けそう叫んだ。
すると、薙刀はそれに同調するかのように真っ赤な炎が、うねりを上げて燃え始める・・・。
「その言葉、僕からあなたにお返しさせていただきますね。」
澪は、冷たい瞳で睨みながらそういって、龍崎に鎌を向けた。
澪の大鎌も、その気持ちに同調するかのように、氷を纏い始める・・・。
そして、戦が始まった・・。




