第22話 クラスチェンジ
皆さんは、冒険の報酬が「喜び」ではなく「屈辱」に変わる瞬間を見たことがありますか?
魔女の呪いを解き、意気揚々とザハード城へ凱旋したミドリ達は「黄金の樽」の効果で、
王様の怒りを買う、三分割された秘宝により、ミドリたちは「3分間だけ立ち上がれる」というカップラーメンのような中途半端な進化を遂げます。
腰パン姿の闘牛、対して話せない豚、そして無駄に脚が伸びる鶏。
一行は命からがら王宮を脱出し、ようやく「キャスティの農場」へと帰還します。
その頃、ザハード城は、阿鼻叫喚の地獄と化していた……。ミドリたちが必死の思いでザハード城へ帰還した頃、王国はある「噂」で持ちきりになっていました。
「家畜パーティーが、王様に『黄金の樽』を献上したらしい」
「その中身は、世界を揺るがすほどの価値がある代物だとか……」
城の門をくぐったミドリ一行を待っていたのは、涙目で鼻を布で覆った兵士たちだった。
ミドリ:「……俺の臭い…クサイ(臭い)……」
兵士:「……牛が喋った!? いや、それどころじゃない! 王様が……王様が『黄金の樽』を開けてしまわれたんだ!」
ミドリ:(うわぁ、やっぱり開けちゃったか……)
鼻をつまんだ兵士たちをかき分け、ようやく姿を現したお姫様。
彼女はカエル化から救ってくれたミドリを「聖なる牛様」と崇め、王家に伝わる究極の秘宝を差し出します。
お姫様:「ああ、麗しの牛様! あなたが届けてくれたあの『黄金の樽』……開けた瞬間に意識が飛びかけましたが、あれこそが魔女を退ける聖なる薫香(?)だったのですね!」
ミドリ達が、ザハード城に着く頃には、カエル化が治っていた。グラマ「ふっふっ。最新の時限式よ。」
ミドリ:「……チガウ(違う。ただの堆肥だ。)」
お姫様:「お礼に、この『クラスチェンジの宝玉』を授けますわ!」
王宮はまだ異臭が漂い、「ちょっと、待ちなさい。」鼻声の王様は、激怒しています。
王様:「おのれ家畜ども……! 姫を救った功績は認めるが、この臭いは処刑レベルだ! 報酬の『進化の宝玉』、そのままやるのは癪だから三つに割って貴様らに、やったるわ!」
ミドリ:「……ヒドイ(酷い)。酷すぎる。」
オゥク:「……食べちゃう。」
ヤフー:「……痛っ!」
パキィーン!と景気よく割られた宝玉の欠片(3分の1の欠片を投げつけられるミドリ、オゥク、ヤフー
ミドリが光に包まれた。
光に包まれるミドリ。しかし、エネルギー不足でログがガタガタに……。
【ログ】
ミドリは「進化の宝玉(欠片)」を使用した。
**「二足歩行(時間限定)」**を習得。
**「闘牛(見習い)」**にクラスアップ!
【ステータス更新】
特殊状態「直立」: 3分間だけ二足歩行ができる。
時間が切れると四足に戻る。
生活スキル「片言」: 語彙力が上がった。
賢さ: 11 → 15
オゥク
「二足歩行(時間限定)」を習得。3分だけ立って、歩行が出来る。
「豚関取(見習い)」にクラスアップ!
生活スキル「言葉を覚えた…けど、「ごっつぁんです」しか使えない。」
ヤフー
「二足伸縮(時間限定)」を習得。1分だけ10m伸ばせる。その時HP100になる。
「千鳥足鳥(見習い)」にクラスアップ取得。
キャスティ:「え、えーと……ミドリ? 立ち上がったのはいいけど、なんか腰が引けてない?」
ドヨン〜としたお尻、2足立ちなのに腰が落ち、まるで、田舎の学生の腰パン見たいだった。
ミドリ:(…流石だ、1/3の効果、微妙〜。)
こうして、ミドリ達は、ザハード城を後にした。お城の中で、英雄なのか、迷惑者なのか?と言う噂が絶えなかった。
シャープ:「王様も大人気ないが、なんだか報酬がシュールだな……。やっぱり、我が家の土の匂いが一番だ。」
鼻をつまむ王様と、追いかけてくる、衛兵を振り切り、ミドリ一行はようやく懐かしの「キャスティの農場」へと辿り着きました。
しかし、帰ってきた彼らを待っていたのは、広大な畑と、さらにクセの強くなった仲間たち。
3分間しか立てない「時限式2足立ちの闘牛」となったミドリ。
獲物を見る目が変わった「狩人」キャスティ。
そして、知能と引き換えに無限の食欲を得たオゥク。そこに、魔女から課せられた「定期納品」のノルマが重くのしかかります。
「戦う家畜」から「最強の農家」へ。
伝説の野菜を作るための、ミドリたちの新たな挑戦がここから始まります!
「黄金の樽」がもたらした衝撃の結末、いかがでしたか?
お姫様が救われた感動よりも、王宮に漂う「あの臭い」のインパクトが勝ってしまう……それが家畜パーティーの宿命なのかもしれません。
王様の理不尽な怒りによって、三分割されてしまった『進化の宝玉』。
ミドリは「3分間だけ腰パン姿の闘牛」に、オゥクは「ごっあんですしか言えない」豚に、そしてヤフーは「1分間だけ足が伸びる」鶏という、なんともコメントしづらい進化を遂げました。
読んで下さる。皆さん次第で、ミドリはちゃんと進化出来るかも、しれません。評価、ブックマお願いします!
しかし、物語はようやくスタートラインである「キャスティの農場」へと戻ります。




