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僕達は帰れない。

この話三回書いてる途中で全部間違えて消してしまい、心が折れそうになったそにちです。

ホント辛いですね、千五百書いて消えたときは発狂しかけましたよ………。

千書いてコピーしてたことに気付いた時はまじで発狂しちゃいましたが(^_^)


 にやける。楽しみだなぁ……っと思っていると、そういや僕と莉奈はキス止まりって事に思い至った。いやそりゃ思春期真っ盛りの男子高校生だからさ?興味はあるわけで。何かとは言わないが、キスしてるときに上半身にあるアレとか、太ももとか触ってるけどさ、でもキス止まりなんだよね。なんつーかさ、いつかはそりゃやるんだろうなって思ってたけど、勇者召喚なんて事になっちゃって、そんなことやってられなくなるんじゃないか、とか、そもそも莉奈と一緒に居られるのかって思うんだよね。勇者なんて最重要な人の彼氏が呪術師で呪い師なんだよ?どっかがちょっかい出してくるに決まってんじゃん。アルト先生は他国があるって言ってたし、この国の王様だって莉奈に息子との婚約を打診しやがったし。

あぁー、ネガティブなことって一回考えると止まんねーんだよなあ……。それに僕がずっと一緒にって言ったんだよなぁ……。

あーもうやめよ!やめ!嫌なこと考えると本当になっちまいそうで怖いし。

さて、授業に集中しますかっ!

……………ご褒美……楽しみだなぁ。


 アルト先生は、なんかめっちゃ上手く大陸が書かれた黒板をバックにこの世界の歴史について語り始めた。

 

「この大陸には全部で六つの大国があり、人族が四つ、エルフが一つ、竜人が一つとなってます。大国と呼ばれる理由は、勇者召喚の術式を持ってるか持ってないかって事、なんだけど、実際全ての勇者召喚の術式を持ってる国は、大国と行って良いほどの領地と強みを持っているから勇者召喚だけに頼ってる訳じゃないんだ。

 例えばこの国、レイドリクス王国なんかは、南に海があり、北には平原がある食物には全く困らない国で、食料支援を各国に行っても全く大丈夫な国なんだ。しかもこの国は南部にあって寒すぎる冬はないため、一年中作物が育つんだ。それがこの国の強みだね。

 他にも魔族との戦争では常に最前線の国で、軍事力と魔科学の国 エリド帝国。

 海戦では無敗のエルフロード公国。

 作れない物はないとされる職人の国メイカラッド連邦。

 世界樹を守り、世界を均衡を守りしエルフの国、聖樹国アルヴァン。

 竜の力を持ち、空戦では最強の竜人の国、ドラグヴァル皇国。

 この六つの国によって、過去七度、1400年に渡って繰り広げられてきた、魔族からの侵攻をはねのけている大国には、大国ゆえんの強さを持ってるんだ。

 そして今、勇者はこの世界にマシロを含めて6人いる。これは最前線の国から順番に召喚していったためだ。

なんで順番なのかというと、勇者召喚に使う魔力の量は膨大でね、魔力の多いエルフでも千人は生け贄に使ってなんとかなる程の莫大な魔力が必要なんだ。そこで私達の先祖達は、魔素溜まりに目を付けた。魔素溜まりとは魔脈から漏れ出た星の魔力で、その魔力はエルフや人間の魔力とは比べものにならない純度の魔力なんだ。

そこで先祖達は考えた、この魔力使えるんじゃね?ってね。そこで魔脈から直接魔力を吸い取る技術を開発し、魔法陣を起動させるために使ったんだ。

でも、星の魔力は吸い取り過ぎると再生不可能になってしまい、星が死んでしまうこと事が分かった。これは全ての生き物に言えることで、魔力が約七割無くなると魔力欠乏症となり、魔力の回復が格段に遅くなるんだ、これが人間とかだったら常に使用してる魔力はとても少ないので、格段に遅くなっても回復力が上回るために死ぬことはないが、星は違った。星は常に使用してる魔力は膨大だが、それ以上に恐るべきスピードで回復している、これは均衡を保っていて、どちらか一方が遅くなっても早くなってもダメな絶妙なバランスの上に成り立っているんだ。そのため、もし七割以上吸い取ってしまうと、常に使用してる魔力が回復力を上回ってしまい、最終的に星が死んでしまう。

 勇者召喚に使う星の魔力の総数は約四・三割、そして魔力が全部回復するのには四から五ヶ月かかる、だからこそ、最前線の国から順番に使っていくことになったんだ。だからキミ達がこの世界に召喚されたのは、第八魔災が始まってから三年、つまり三十六カ月が過ぎた頃になった訳。

ふぅー……疲れたー!

ここまでが今日の授業です!お疲れ様っ!あっ!質問ある人いますか?」


玉城が手を上げた。

 

「私達はあまりの驚きで、召喚されたとき何も言えなかったの。例えば私達は元の世界に帰れるのかって事とか。

 ねぇ、アルト先生?おしえてよ!?私達は帰れるの!?元の世界に戻ることは出来るの!?」

 

 こんな玉城は見たことなかった。それに、さっきまで陽気で元気だったアルト先生があまりに暗い顔をしたから、僕は帰れないんじゃないかって少し覚悟してアルト先生の話を待った。

 

 「いや、帰ることは出来る。ちゃんと『帰還の魔法』は作られている。だが、申し訳ないけれど、その魔法を使うことは私達には出来ない。」

 

 え…………?

 僕はあまりの驚きと、期待からの絶望に頭が真っ白になった。

 

 「それはどういうことよ!?勝手に呼び出して帰れないってどういうことなの!?帰るすべはあるのにどうしてなのよ!?」

 

 アルト先生は悲痛な顔をして

 

 「私達は魔族を殲滅するためだったら何だってやる。例えキミ達を不幸にしても。私達はキミ達を帰すんだったら、その魔力をもう一度召喚に使う。その方が魔族から四種族を守る事に繋がるからだ。あんまりなことだとは分かってる。だが、無駄に星の魔力を使うわけにはいかないんだ。それに、どっちにしろ今は帰れない。星の魔力が足りないしね。」

 

玉城は小さく そう……と言って絶望したようにふらっと椅子に座った。


「本当に済まないっ!私には謝ることしか出来ないんだ!本当に済まないっ!」


アルト先生は深々と頭を下げて謝った。

 ふざけんなっ!!謝ったってどうしようもなんねぇんだよっ!!って気持ちがブワッと僕の心を占領したが、口から出ることはなかった。だってこんなに必死な人を今まで見たことがなかったから。

 玉城が椅子に座ったまま、


 「私は許さないけど、恨みはしない。でも、仲間が一人でも欠けたら私はあなた達を一生恨むわ。ずっと、例え帰れたとしても。いつまでも恨み続ける。」

 「あぁ、それでもいい。私達はキミ達に恨まれてもしょうが無いことをしているんだ、キミ達のような若者に戦うことを強制することを。そしてキミ達の人生を壊しかねないことを。

 でもこれだけは知って欲しい。この世界は弱肉強食で、弱い者はいつ死んでしまうか分からないんだ。

 ……私はキミ達に死んで欲しくない。身勝手なことだとは分かっているが、頼むっ!戦い方を覚えてくれっ!」

 

 とアルト先生は頭を下げて、

 

「………これで今日の授業は終わりにする。明日は魔法の初歩だ。………本当に済まない。」

 

 アルト先生が会議室を出て行った後には、呆然とした僕と怜央、すすり泣く莉奈と玉城は、メイドが呼びに来るまで、いつまでも動ごけなかった。

 

 

 

 

頑張って行きます。。。

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