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第11話 あだ君「三隣亡、惨烈、参籠」
「俺の知り合いなんだが、呪いだの凶日だのが嫌いな人がいた。
三隣亡って知ってるか? その日に家を建てたら火事になるって凶日。
『そんなのあるわけねえ』って、さっそくその人は三隣亡の日に自分の家を建ててもらった。
ぼうぼう燃えたね。柱一つ残らない、惨烈だった。
それ以来、神様とかを信じるようになって社寺に籠って祈る、参籠するようになっちまった。
その後日、その社寺が燃えたよ。
『俺は呪われてるんだ!』って、その知り合い引きこもっちまった。
そんで次の日。監視カメラに写ってたんだよ。
社寺に油を撒いてるその知り合いの姿が。
つまり三隣亡とか関係なく、その人が燃やしていたってわけだ。
それで警察に捕らえられた後、聞き出そうとしたけれど『俺は何かに取り付かれていた!』と話にならない。
でも本人がそうだと思い込んでいたら、真偽はともかくとり憑かれてはいたんだろうな。」




