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エピローグ
彼らとは、あの学校を卒業してからも、一緒につるんでいる。
友達、仲間。
何と言えばいいか分からない間柄だ。
もしかしたら、親友というのは、こういう関係をいうのかもしれない。
俺はそんなことを考えていた。
何度も季節が過ぎていくと、俺もすっかりと大人びた。
大学生も終わり、社会人となったのだ。
「よう」
そんな社会人でも、彼らとは一緒だ。
「おう、こっちこっち」
「なんだ、みんなそろってたのか」
俺は笑いながら彼らの円卓へと座る。
居酒屋にて、今、こうやって笑い合っている。
笑いあえている。
それが、幸せだ。
みんなは、いろんな道へと進んだ。
そのどれも、後悔はしていないという。
こうして、俺たちが一緒に居られるのは、あの時、あの経験を一緒にしていたから。
友達も、仲間も、今はいる。
その全てが、大切な宝物だ。




