18/25
朝食
そして、午前6時になると、テントをたたいて、全員を起こした。
「起きろよ、朝だ」
俺の声で、みんながテントの中からぞろぞろと、たまにあくびをしながら出てきた。
「もう朝かぁ」
「良い夢見れたか」
「夢なんて見れなかったさ……」
誰かが、俺の言葉に答えてくれた。
「まずは朝ごはんといこうか」
福田がどっからか調達してきた缶詰を見せる。
「それ、どこにあったんだ」
「何故かはわからないんだけど、カバンの奥底から見つかったんだ。全員分あるみたいだし、これで朝食としよう」
缶詰の鶏の照焼は、とても美味しかった。




