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雑談
暗号解読を川西に任せている間、次の策を練った。
「少なくとも、この謎を解かない限りは、俺たちは寮へと戻れないっていうことだな」
「そういうことだ」
俺は国立に言った。
「で、その暗号解読を今しているのが……」
国立がちらっと見た先には、近くにあった石に腰かけて、紙と鉛筆で一心不乱に解読を続けている川西がいた。
「ああ、あの子さ」
川西の周りには、騨雀が福田と柄福の依頼を受けて、武器を作っていた。
とはいっても、カバンの中に入っていたいくばくかの道具で、即席の武器を作るしかなかったようだが。




