パーティーに派遣される
「ノエルさん 今日は少し【外交】をお願いできますか?」
マスターから新しい依頼が降ってきた
「新しい人員も増えたので、受付は彼に任せておいて下さい」
「なんか分からないけど、もちろん行きますっ!」
いつもの仕事場から出られる!ワクワクするノエル
「ギルド代表として、貴族パーティーに出席して下さい 私だと顔が知られてるんでね」
そう言って渡されたのはシックなドレス
黒を基調に真紅の刺繍が入った上品なデザイン
手に取ると、ふわりと香水の香りがする
「うわーめっちゃ高そう!」
ノエルは目を輝かせながら着替えようとする
「まだ着替え無くて良いです」
マスターに静かに止められる
「えへへ」と照れ笑いする
――
パーティー会場は想像をはるかに超える煌びやかさだった
シャンデリア、絨毯はふかふか、階段は金
普通の生活をしていると、お目にかからないような調度品ばかりだ
「うわ~すごい!まるでおとぎ話みたい!」
周囲の貴族たちの優雅な動きとは、明らかにテンションが違う
ノエルだけが浮いている
マスターの指示を思い出す
『基本は偽装ギルドの夜の炎として接して下さい【特定の人】が話しかけてきたらギルド案内を』
「よーし特別手当て分頑張るぞ!」
外出手当てとして3日分給料が出る
ノエルの鼻息はますます荒くなった
開始してすぐノエルにはたくさんの視線が集まった
彼女は会場に珍しいくらい元気で可愛いオーラを放っていた
「あなた、どちらのギルドの方?」 「初めて見る顔ね?」
貴族たちが興味津々に接触してくる
「ご挨拶のみで失礼します~!わたしは夜の炎としてお邪魔してます~!」
ノエルは受付嬢のような軽やかな笑顔で、ふわりとかわしていく
たまに「光が眩しく無いか?」など
意味深な会話をしてくる人にギルドの場所を案内する
まだ合言葉を知らない新規顧客だ
「こうやって営業してるのか~」
と関心する
――
しかし、面倒な客もすり寄って来る
男がニヤニヤしながら近づく
「キミかわうぃーねーウチのメイドにならない?」
「あはは~今のギルドがサイコーなんでムリです~」
ノエルはにっこり笑ってかわす
すると──
黒服のスタッフが横切り男は倒れた
「あーコンナニ酔っ払ってしまってお連れしないトー」
そのスタッフと目が合う
(……あれ?この人ギルドの人だ)
「そっか 護衛さんも居るんだ!」
ホッとして久しぶりにタダ酒をガンガン飲む
――
夜も更けパーティーは終了
「ノエルさんお疲れ様でした」
裏口で待っていたマスターに迎えられる
完全に千鳥足のノエルがドレスをはだけて出てくる
「完璧です!宣伝バンバンしました!」
「これからも営業はあるかもしれません 表向きは別のギルドということで」
「はーい!」
ノエルは元気に答えた
なんかよく分かんないけどプライバシーとか大事!
そして──
翌週、ギルドの来客は2倍に跳ね上がり
マスターはノエル効果を知ることになる
――
護衛 「ノエルさんドレス着るとキレイ系になるな」
護衛B「ドレスで最後は酔ってはだけてて」
護衛C「あっずるい 俺クソ野郎の始末してたぞ」
護衛達 この職場はサイコーです
作者メモ
数話に1回
アホ回を挟む予定です




