公開聴取。 そして舞台へ
私はなんとか、体育館の舞台裏に戻って来ることに成功した。 戻って来た所、土下座をしている彩乃とひとみ。 そして、腕組みをしている田中書記がいた。
「お邪魔します」
「おやおや、これはこれは。 生徒会長の倉石瑞稀さんじゃないですか?」
「お邪魔しました⋯⋯」
強い腕力で押し付けられる私、既に座っている二人と、一緒に土下座することにーー
「⋯⋯さて、今回の事件の事情聴取をしようじゃないか? ⋯⋯明里。 瑞稀の隣が空いてますよ?」
「⋯⋯⋯」
どこか、不貞腐れた態度で彼女は、腰を下ろして私達と並ぶ。
「明里! テメー! よくもオメオメと、アタイの前に面を見せたなぁ」
「⋯⋯⋯⋯」
「ダンマリかよ。 クソが」
「⋯⋯⋯⋯」
「黒田明里さん。 ⋯⋯貴方が、じゃんけん大会の時にゴミを投げたんですか?」
「⋯⋯それがなにか?」
「⋯⋯どうして、ですか? 私、貴方になにかしましたか?」
「別に。 貴方には特に、恨みはないわよ⋯⋯でも川端ことねにはある」
え? つまり、彩乃目的じゃなくてーー
「⋯⋯次いでだから、うざったい組織諸共潰してやろうと、思ったんだけど⋯⋯まさか生徒会長に見られてた⋯⋯なんてね」
明里が私を見る目は、どこか寂しそうだった。 その時、舞台裏へゆいゆいと新田さんがやって来た。
「明里! アンタどこに行ってたのよ! 連絡もよこさないで⋯⋯」
「アカリッチ⋯⋯さすがのウチでも怒るよ」
「⋯⋯ごめんなさい⋯⋯」
「うん。 ならいいわ、次から気をつけね」
「え⋯⋯?」
「ポカンってしてるアカリッチ珍し! 燃えるわ!」
私も、さすがに明里の気持ちがわかる。 私だってこの対応には驚く。
「⋯⋯やれやれ。 二人とも、許すのが早すぎます。 これでは私の懐が狭いみたいじゃないですか⋯⋯」
田中書記はため息を吐くと、両手をあげる。
「わかりましたよ。 許します。 それではこの後の舞台⋯⋯」
「それだけどさ⋯⋯サッチーちょっと⋯⋯」
榊原会計と田中書記が、二人で内緒話を始めた。
「⋯⋯これでどう?」
「ほほう。 それが貴方の落としどころならいいでしょう⋯⋯」
二人が向き直って、私たちに話しかける。
「舞台劇の内容を変えるわよ!」
現場に柳田庶務と立川竜也も入って来て、変更の打ち合わせを行う。
そして開演。 ちなみに私は、ナレーション役である。 その理由は私が高校生活でやりたいことだったからだーー
62、文化祭の劇のナレーション役をする
「ここは、とある国。 今日、ドルワル王国では盛大な舞踏会が開催されていました。 紳士、令嬢たちが華麗にダンスという名の花を咲かせる場所。 しかし、その会場で突然、とある令嬢の怒号が響き渡りました。 来客たちはその声の主に注視するのでした。 そこには、険しい顔をした令嬢が、一人の令嬢を咎めているではありませんか。 令嬢は続けて、彼女に強くあたります⋯⋯」
さあ、未知のお話の中へーー




