パーティーが始まる
「改めまして。 皆様、ようこそ。 お越しいただきまして、ありがとうございます」
パーティー会場に移動した私たちは、和馬さんの話しを聞いていた。
それにしても、凄いなぁ。 こんなメンバーをどうやって集めたのかな。
「今、流行ってますよね。 私も娘から教えてもらったんですよ」
「そうなんですね。 娘さんはなにか言ってましたか?」
「貴方の娘さんが徹夜で遊ぶほど好きなんですって」
「そうですか。 ⋯⋯瑞稀」
「はい! お母さん!」
「宿題が終わるまで、ゲーム禁止」
「そ、そんな!」
あんまりな仕打ちに、私は項垂れる。
「当然の報いだ、生徒会長」
「報いだ!」
「報いです」
ちょっと、なんですか貴方達! 田中一家に反論する私。
その横では、榊原結衣と新田善子と黒田明里、そして立川竜也がいた。
「三人はどう言う経緯でついてきたんですか?」
やって来た高坂湊が、三人に話しをふる。
「ゆいゆいが招待の連絡を受けているのを横で聴いていたから」
榊原結衣が、頭を縦に振る。
「そして! 私が竜也を呼んだの!」
「呼ばれました!」
ーーまあ、想定の流れだね。
新田善子と立川竜也。 生徒会選挙をキッカケに婚約した二人。
そんな二人は文化祭の文化委員長である。
ーー当然。 任命したのは私。
52、文化委員長と副委員長を決める
二人には文化祭で活躍していただこう。
そこへ、お父さんと弟が話しかける。
「生ゆいゆいだ!」
「スリーガールズのみなさん、この前はありがとうございます」
「いいえ。 特に問題ないです」
「ゆいゆい! 握手して!」
結衣が弟に握手をする。 結衣はニッコリしている。
「ゆいゆいも喜んでいますよ」
「本当! よかった!」
「⋯⋯あの、黒田さん?」
「どうしたの生徒会長」
「今日のゆいゆいはAI音声を出さないんですか?」
「ふふ。 私がいるから大丈夫です」
自信満々な態度の黒田明里さん。 この人も癖がありそうな人だと、私は思っている。 一方別の場所ではーー
「どうだ彩乃、たまには息抜きをしようぜ」
「⋯⋯別に。 私は疲れてないし」
「健ちゃん。 お姉ちゃんがいつもお世話になっています」
「ちょっと! 舞香! 誰がコイツの世話になってるって」
「いいってことよ。 ⋯⋯手のかかる姉だよな」
「そうなんです」
「ちょっと! 二人でなにを話しているのよ!」
柳田健太に突っかかる、彩乃。 妹の舞香ちゃんと健太は相性が良さそうだね。
「ことね様は娘とお祭りに行ってしまいまして」
「あらあら。 お二人とも仲がいいことですね」
「ええ、その通りです」
「この地の祭りは優れていると聞く。 何故この日に、パーティーを開いたのか疑問だな」
「それは、妻子がお祭りに行かないための工夫ですね」
「和馬さん? どう言うことですか?」
私は、柳田秀五郎さんや柳田美月さんに話している、和馬さんに理由を聞いた。 すると、和馬さんは昔を懐かしむように話し始める。
「妻がな、祭りのメニューを食い尽くしてしまったことがあったんだ」
「え!」
「おかげで、ウチの妻はこの祭りは出禁なんだ」
「そう言うことですか⋯⋯」
「だが、妻が悔しがってな。 そこで始まったのがこのパーティーだ。 以来、香織はこの日だけは絶対に帰ってくるようになってな、今年は急用が出来たらしいけどな⋯⋯」
「娘さんは、お祭りを期待しているのは何故ですか?」
そう、私が聴くとバツが悪そうにソッポを向く和馬さん。
「それはな、あの子がどうしても行きたいっていうから⋯⋯」
話しによると、和馬さんはミウミウと一緒にお祭りに参加したらしい。 ーーミウミウよっぽど楽しかったんだろなぁ。
その時、執事の人が現れて、和馬さんに耳打ちをする。 和馬さんが深刻な表情になる。 いよいよ始まるのかーー
「さて、みなさん。 お待ちかねの食事の登場です」




