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倉石瑞稀と100の高校生活でやりたいこと  作者: Masa(文章力あげたい)
一学期編

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倉石瑞稀の代表者挨拶

 朝、小鳥が鳴く声で、私は、目を覚ました。 学校の入学式があるのにも関わらず、深夜まで紙に目標を書いていたので、まだ眠たいな。 そこへ、母の声が聴こえた。


 「瑞稀! ご飯出来たわよ! 早く起きなさい!」

 「⋯⋯もう。 わかったよ、お母さん」

 

 仕方なく、リビングへ向かう私。 そこで待っていたのは、私の両親と弟である。


 「瑞稀! 今日は瑞稀の晴れ姿をバッチリ撮るぞ!」

 「ありがとう、お父さん」

 「もう、瑞稀! また、夜遅くまでゲームしてたでしょ!」

 「ギク! えっと⋯⋯ごめん」

 「⋯⋯まあまあ、母さん。 ちゃんと起きてるし、問題ないだろ」

 「ねえちゃん、ズルい。 僕も徹夜でやりたい!」

 「駄目よ! まったくもう。 まあ⋯⋯仕方ないわね⋯⋯」

 

 お母さんが呆れる。 それを、お父さんが宥める、そして弟は拗ねる。 そんな日常があるのは、とても幸せなことだと私は思った。


 「みんなありがとう⋯⋯」

 「ねえちゃん、大丈夫か? デビュー失敗するなよ⋯⋯」

 「コラ! 縁起の悪いこと言わないの。 ⋯⋯瑞稀、大丈夫だからね」

 「⋯⋯ははは、うん。 全然気にしてないよ⋯⋯」

 『⋯⋯⋯⋯⋯』

 


 

 私は今日から通う高校ーー理想学園の校門の前にいた。 さっそく、昨日書いたやりたいことリストのひとつが叶う。

 

 1、理想学園の生徒として、校門を通過する


 校門には、先輩ーー現生徒会のメンバーたちが、新入生たちを出迎えていた。


 「ようこそ! 理想学園へ!」

 「ありがとうございます!」

 「うん? ⋯⋯たしか君は、今日の新入生代表の倉石瑞稀さんだね」

 「はい! そうです! 黒田陽介生徒会長!」

 「⋯⋯そうかい。 君の演説、楽しみにしてるよ」

 「ありがとうございます! 頑張ります!」


 現生徒会長に激励していただき、心臓が高鳴る私。 そして、私はリストに完了のチェックを入れる。


 2、現生徒会長ーー黒田陽介に会う


 そして、入学式が始まり、校長先生の挨拶が終わり、いよいよ新入生代表の出番が来た。 頭の中は緊張と興奮でいっぱいだ。


 「新入生代表 倉石瑞稀」

 「はい!」

 「えええ!」

 「⋯⋯?」


 私が張り切って声を出した後、誰かの驚く声が聞こえた。 私をはじめ、ほぼ全員の視線がピンク髪の彼女に集まる。


 「ななな、なんで! 川端ことねが代表のはずじゃ⋯⋯」


 彼女はそう言うと、茶色髪の女子生徒ーー川端ことねの方を見た。 入学式の場にも関わらず、居眠りをしているね。


 でも、その言葉に私は納得した。 ーーたしかに本来なら、そのはずである。


 この土地を代々、守護する一族ーー川端家。


 川端家の今代神子がなんと、同学年にいると言う事実。 当然、普通なら川端ことねが代表の挨拶をすることであろう。


 しかし、新入生代表は私だ。 


 「初めまして、私の名前は倉石瑞稀です。 本日は若輩者ながら、新入生代表として挨拶をさせていただきます。 私は、この学校でやりたいことがたくさんあります。 ⋯⋯実は私は、この学校の一部制度に疑問があります!」


 校長先生を始めとする、会場の全員が驚いているだろう。


 突然、新入生代表から聞こえてきたのは、学校に対する不満であった。 みんなの視線は既に、ほぼ全員私にむけられているはずだ。


 「私が納得いかない制度、それは全生徒の強制クラブ加入です! 放課後、必ず部活に出ないといけない⋯⋯そんなの間違っています! 私はこの学校を変えます! そのために、私はこの学校でやりたいことリストをですね、100個書いて来たので読みあげますね! まず⋯⋯」

 「倉石さん、席にお戻りください」

 「⋯⋯え~そんな! この日のために、夜も寝ないで書いたのに。 私の理想が⋯⋯そうだ! 掲示板に貼ろ! ⋯⋯後ほど、コピーして貼りますからね! 私の活躍に期待してください!」


 席に戻った私は、ホクホクした様子で、やりたいことリストにチェックを入れた。

 

 3、新入生代表の挨拶をする

 4、学校に自分の意見を伝える

 5、自分の目標を発表する


 私を見るみんなの視線が痛い。 やめて、見ないでよーー


 さっそく自分の行為が、ミスだったと反省するのであった。 


 高校デビュー失敗だよ、最悪ーー



 後日、宣言通り掲示板に貼られた、倉石瑞稀の目標を眺める男がいたーー


 「倉石瑞稀ね⋯⋯俺に会うことも、目標に入っているのか。 ⋯⋯他には、ほう。 面白いな。 一丁、彼女の計画に乗ってやるか」


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