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倉石瑞稀と100のやりたいこと  作者: Masa(文章力あげたい)


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18/27

櫻井一家と遊ぼう!

 「こんにちは! ミウミウ!」

 「瑞稀! ご機嫌ようですわ!」

 「君が、倉石瑞稀か⋯⋯」


 ミウミウのお父さんが私を複雑そうな目で見る。


 34、櫻井和馬さんに会う


 ーー櫻井和馬。 彼も、この土地においては、有名人の一人である。


 彼の妻ーーつまり、ミウミウのお母さんはことねの父親の秘書として同行し、今は海外にいる。


 高坂家と同じように、一家で川端家を支えているのだ! 


 それは、川端の師範に弟子入りしたことから始まりーー


 「瑞稀! 長い回想は辞めるのですわ!」

 「ごめん、ごめん」

 「なんで、休日にその格好ですの?」

 「私も後悔してるよ⋯⋯」

 「⋯⋯ああ、すまなかったね」

 「いえ、お気遣いなく⋯⋯」

 「パパ? どうかしたのですか?」

 

 ーーそっか、ミウミウは知らないんだね。 


 「あの、同行してもよろしいでしょうか?」

 「⋯⋯まあ、私は構わないが」

 「瑞稀が一緒に?」

 「駄目かなぁ?」

 「⋯⋯いいですわよ。 着替えてもらう条件付きで、ですわ。 汚れたり、濡れたりしたら大変ですもの! 当然ですわ!」


 「美羽! チーズ!」

 「パパ! 綺麗に撮れまして?」

 「⋯⋯まあまあだな」

 

 私は、ミウミウがよそ見をしている隙に、取った写真を見て微笑む和馬の顔を見て、彼女達の関係を理解した。 これは、ミウミウを写真映えさせることが、今回の私に課せられた課題ね。


 「瑞稀? どうしたのかしら? 顔が真面目ですわよ? 服が気に入らなかったのでしょうか?」

 「ミウミウはワイシャツとかワンピースを着ているイメージがあったんだけど⋯⋯違うんだね」

 「瑞稀。 そんな格好では、ご飯を食べられてませんわ!」

 

 私は、和馬さんの方を見た。 先程撮った写真を見つめていた。


 ーー平常心、平常心。


 「楽しいですわね、瑞稀! 次は、あそこへ行きましょう!」

 「元気でね⋯⋯ミウミウ⋯⋯」


 はあ、疲れてきた。 どんだけ元気なのよミウミウ。

 

 「もう! 瑞稀は、貧弱ですわ! ご飯の量が足りないのじゃありませんこと?」

 「私は、充分食べてるよ!」

 「本当ですの? ⋯⋯昨日だって、あまり食べてなかったですわよ」

 「⋯⋯は! 美羽! そうだ説教だ!」

 

 ずっと写真を撮っては、微笑んで、見つめていた和馬さんが、思い出したようにミウミウに迫る。


 「美羽! 俺は、お前の体が心配なんだ! 無茶な食事はやめてくれ!」

 「パパ。 ⋯⋯お母様にそれを言えますの?」

 「ギク!」


 ーーなるほど。 わかったよ!


 「つまり! 遺伝と言う訳ですか⋯⋯」

 「美羽! 程々にするのだぞ⋯⋯」


 私は、ミウミウの両親の馴れ初めを知りたくなったのだった。


 

 「楽しかったのだわ! ね、パパ!」

 「⋯⋯まあまあだな」

 「瑞稀もた⋯⋯まあ、いないよりマシでしたわ」

 「はいはい。 私は楽しかったよ」


 私が、そう答えると、ミウミウは顔を赤らめてソッポを向く。


 わかりやすく照れてるなーー


 「ミウミウ。 お願いがあるんだけど」

 「なのですの? そんな、改まって⋯⋯」

 「生徒会に入って欲しいの!」

 「わちゃ、あた、あちゃー」


 私の後ろにいた、和馬さんが驚く。


 「ななな、美羽が生徒会だと!」

 「⋯⋯どうかな、ミウミウ?」

 「まあ、別に構いませんが⋯⋯」

 「ありがとう! ミウミウ!」


 私は、ミウミウに抱きつこうとした。 しかし、避けられた。


 「瑞稀! 生徒会一緒に頑張るのですわ!」

 「うん! よろしくお願いします」


 私達は、握手をするのであったーー


 「倉石さん。 今日は、ありがとう」

 「和馬さん。いい写真撮れましたか?」

 「ああ。 それに、あの子があんなに笑うのは、久しぶりに見た」

 「⋯⋯? 二人とも、コソコソなにか話しているのですわ?」

 「内緒だよ、ミウミウ」


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