勇者魔王と赤髪魔剣士の核弾頭
最悪な事態になった……。
核弾頭アトミックフレイヤは、すでに地上のジゴクシティーからこの天空の城テンゴクシティーに向かって放たれているらしい。この天空城から落下した赤髪魔剣士エミリによって……。目の前の半魔女となるメスパーの魔力で動く傀儡・メスパーベビーの残骸であるその小娘を睨んだ。
「……エミリにメスパー。お前達がこのテンゴクシティーにいる事で核弾頭がここにあると思い込んでいた……チッ、俺の完全な失策だぜ畜生!」
「そう、だから本体の私は地上にいたのですわよ。エミリがテンゴクシティーに侵入した最大の目的は、貴方をここに来させて魔女と離れさせる事。貴方がいなければ核の魔力反応を感じる事が出来ない。だからこそ核のある地上からこの空中城に来させたのよ」
「は……図ったなメスパー!」
「ニャニャ。いい顔をしますわね勇者魔王。その顔は半魔女であるこの私には興奮剤でしかないですわ。そして、今はそんな苦しんでる暇はありますの? お得意の魔力サーチにも引っかかるはずですわ。もうアトミックフレイヤは放たれてるのですから。もうすぐここは天の塵となりますわ……ニャ……」
「! 確かにこの真下から直進する巨大な魔力反応……確かに核だ! けどエミリはどこにいやがる? 奴は地上に落ちてから放った感じはしねーぞ?」
「ニャ……ニャーン……」
そして残骸となるメスパーベビーは完全に機能を停止し、俺は急いで核弾頭が見える位置に駆ける。
もしもの時の為にスペルガンを持ち、全神経を薬室に注ぎ込む。
(時間が稼げればこの弾丸を生成しておく意味はある。当たり所が悪ければ周囲に影響が出るからできれば使いたくないがな……)
テンゴクシティーの下部ゲートに到着し、広がる空の浮遊感を感じながらその悪魔の兵器の先端を視認した……。
「洒落てるじゃねーか。ご丁寧にミサイルに搭載してるが中身に核がある。放たれたんだな……核が」
本当に核弾頭アトミックフレイヤが地上から放たれた! それは大型ミサイルに搭載され後方から推進剤を吹かし、一筋の魔力粒子を散らしながら上空のテンゴクシティーへ向けて飛ぶ。
「……とうとう放たれたか。それも巧妙にミサイルの様な筒の中に搭載して核だとわからないように偽装してやがる。そんなものは作った本人にはバレる事さ。ハハハッ!」
動揺するな……まだ爆発したわけじゃない。
落ち着け……俺は勇者魔王だぞ!
今の核はただ飛んでるだけの物。
人間のように敵が現れた場合、対処する事は出来ない。
核に対抗する策はある。俺が生み出した核起動キーと俺の魔力を組み合わせればそれなりの威力の弾頭になるはずだ。キーを手に入れてからはずっとキーに魔力を注入してたからな。相殺は無理でも爆発の規模は抑えられるはずだぜ――。
「その前にあの外装になってるミサイル部分の一部を破壊する。散れ」
右手に意識を集中し、マジックウェポンで長距離射撃用の兵器・スナイパーランチャーを生み出す。左目の補助スコープで対象をロックオンして重厚な黒く長いランチャーを確認し、撃鉄を引く。俺の生み出したアトミックフレイヤはこの程度の衝撃では誘爆はしない。根本的に俺の大きな魔力が起爆キーになるからな。そして、照準に左目を合わせて真下から迫るアトミックフレイヤの搭載されるミサイルに向けて無言で構えた……。
「あの核弾頭ミサイルの外装を壊してからジギタリスのファナティックバズーカで向こうの核弾頭を散らす。すでにこのテンゴクシティーには俺を邪魔するエミリもメスパーもいない。確実にしとめてやるぜ……!」
左目のスコープから見える核弾頭ミサイルの先端を見据える。寸分の狂いもなく、このテンゴクシティーの中央下部にあるこの下部ゲートにこのままだと着弾する。俺の額にはじわっ……とこの状況を取り巻く緊張感の全てが発現したような汗が浮き出して来ていた。
(チッ……嫌な汗が出やがる。自分で生み出した兵器がこんな形で使われるとは思わなかったしな。だがここで決着だ。この核弾頭強奪事件を解決したら俺は異世界の全ての知識を知るヒューマンディクショナリーである賢者を探して現代へ戻るワープゲートの存在を教えてもらう。勇者魔王の俺に嫌な汗をかかせた罪は重いぜ……)
額の汗を拭い、緊張で乾いた唇を舐めて濡らし、ややアゴを引いて俺はひたすら真っ直ぐ上を目指す核弾頭ミサイルに向けてスナイパーランチャーを射撃した。バシュ! と核弾頭が搭載されたミサイルの先端に着弾し鉄の先端部が爆発する。
(……! よし、直撃だ!)
轟然とした爆発音が五感を高めていた俺の耳に強く響き、スナイパーランチャーを上に向けて射撃姿勢を解いた。今のは完璧な射撃だった。あの核弾頭ミサイルの鉄部分の外装なら今の一撃で穴が空いたはずだ。
「さて……次はジギタリスのファナティックバズーカで俺の核を散らす。第二オーマスーツ・ジギタリス!」
シュパァ! と真紅の閃光が散り、血のような魔力粒子が俺に展開する。
核弾頭使用用・第二オーマスーツ・ジギタリス。
その外見は邪悪ささえ感じさせる真紅の戦国武者の甲冑のような重装甲のオーマスーツだ。
平常時はオープンされた顔も、核弾頭発射時にはクローズフェイスで赤いバイザーがかかる。見た目の重さ感ほどこの第二オーマスーツは重くない。何故なら、スラスターバーニアが背中のバックパックに搭載されていて、通常のスーツ無しの人間時と同じスピードは出せる。流石にギガバーニアンのような超加速は不可能だがな。
「……?何だこの不快感は? これは……」
何か大きな違和感を感じた。
それはこの第二オーマスーツじゃない。
このテンゴクシティーの中央下部ゲートに向けて迫る核弾頭ミサイルについてだ。さっきスナイパーランチャーで破壊したはずの核弾頭ミサイルの先端部分は、破壊されていなかった――。
俺は絶句しそうになりつつ、外装に大きな変化の無いまま迫る核弾頭ミサイルを見据える。
「!? どういう事だ? 着弾したのに何の変化もないと思えば……あのミサイルの先端にいる赤い髪の奴は……もしかしてあの女は……!」
赤髪魔剣士エミリだ!
(メスパーが製作した赤髪魔剣士エミリの頭の笠である長距離移動兵器カサライダーのメスブースターは一度きりの単発ブースター。おそらくそれを使い、核が放たれるタイミングを狙って空をまた昇ったのか……。そしてあのミサイルにとりついて核の番人になった)
やってくれるぜあの女……!
わざとこの場から姿を消して全てをメスパーに任せて自分は核の番人になる作戦だったようだぜ。その赤髪女は血よりも赤い真紅の瞳を向けて言う。
「どうしたの? そんな情けない顔をするなんてね勇者魔王が? もしかしてこの赤髪魔剣士エミリが核爆発に巻き込まれるのが嫌で地上に逃げたと思った? そんな浅はかな考えだから童貞なのよ」
「エミリ……このテンゴクシティーから撤退したと思いきや、あの核弾頭ミサイルにつかまってやがったか! ……まさか核弾頭ミサイルにはりついてるとはな……って、童貞は関係ねぇし! お前の網笠乗り物・カサライダーに搭載される加速装置メスブースターを上手く使ったようだな。やってくれるぜ」
「その通りまた私が核ミサイルが発射されてから相対速度を合わせるように上空に上昇したのはメスブースターだよ。これはこのテンゴクシティーに突入する時の特別製。これでもうカサライダーは壊れたわ。まぁ、今は遠くに移動しないからいいけどね」
核ミサイルに隠れていたエミリは俺のスナイパーライフルの弾丸を斬り裂いたんだ!
このままだと完全にこのテンゴクシティーに着弾コースだな……。
「野郎……!」
どうすればいい……。
この状況は最悪だ。
あの核弾頭ミサイルの内部にあるアトミックフレイヤをどうにかするには、まずヘカトンケイルの門番となる赤髪魔剣士エミリを始末しないとならない。考えてる暇は無い。
「エミリを始末してから核を散らす。こうなった以上、死で償ってもらうぞ」
「償うのはこの天と地の国の全ての人間。地にいたテンゴク人の大半は腕の一本を全員切断して来たわよ。死の商人テンパには最後にその依頼をしておいたの。死なない程度に生かして、一生モノの傷を身体と心に与える。そして、今からさらなる絶望を与えるわよ。核弾頭アトミックフレイヤでね」
「……そうか。色々とご苦労さんだな。ここまで来たんだ聞かせろ。核のキーも無しに上手く爆発させる自信はあるんだな? ただの衝撃程度じゃあの核は爆発しないんだぞ? わかってんのか?」
「わかってるわよ。だからこそ私とメスパーは自分の肌を使って貴方の魔力を集めたのよ。貴方のしょーもない勇魔金玉から漏れ出る魔力をね」
「俺の漏れ出る勇魔金玉の魔力を……だと?」
「そう、温泉に入っていた時に貴方の身体から流れる魔力を溜めさせもらったのよ。裸をエサにして魔力をいただいたの。ギブアンドテイクね」
「……温泉で自然に流れる俺の魔力を吸収したから時限式で発射出来るほどの操作が出来るようになっていたのか。お前には核のキーが無いから、確実にこのテンゴクシティーに核があると思っていたが誤算だったな……。俺の失策だ。女の裸に負けてそんな事にも気づいて無かったぜ。ちなみに発射地点はどこだ? 直進するだけのミサイルである以上、ジゴクシティーのそれも王宮付近からの発射だろ? あの王宮にそんなミサイルを発射させられる場所は無かったはずだぜ?」
「確かにあの王宮にはそんな場所は無いわよ。けど一つだけ人の感覚が安らぐだけの場所があるじゃない? そこに隠しておいて発射したのよ」
「人の感覚が安らぐ場所? どこだ……! まさか!」
「そのまさか。温泉よ」
「確かに温泉の地下じゃ誰もわからねーな。まさか温泉バトルは偶然の産物だと思ってたがこんな仕組まれた事だったとは……とんでもない策士だぜエミリ」
「それは時限式にまで外装の核ミサイルを発射できる装置を開発したメスパーに言いなさい。少し時間より早く作戦行動を開始したのに私の生体反応に合わせて起動するように設計してあったらしくちゃんとミサイルが発射したのはメスパーの魔法技術力よ。あの半魔女を魔女にクラスチャンジさせる約束はまだ果たしてないからヨロシクね」
「何がヨロシクねだ。結果的にお前の復讐心という狂気がメスパーやテンパを私兵のように動かしてる以上、最悪の存在はお前だエミリ。これでテンゴクシティーは消滅する。このままだとお前達も御陀仏だぜ?」
「その全てが私の復讐。復讐に巻き込まれるのは運が無かったとうだけの話よ。楽しい事だけじゃ人生は回らないからね。楽しさの後には苦しさがあるの。それに今までは生かしながら殺したけど、今度は全て殺す。この真紅の復讐劇はここで終わりなのだからね」
決して何事にも動じず揺るがない真紅の瞳。
どうやら大虐殺を行う覚悟はあるようだな。
エミリは天と地にある国同士の衝突で全ての人間達が消えても自分の目的が達したとしか思わないようだ。
「……何で私の秘密までバラすのよエミリ。黙ってれば良かったでしょうに。バカですね〜ってメスパーなら言うんじゃないか? いや、バカですニャーン。か?」
「そうかもね。でも、もうこの祭りは終わりなのよ。全てはもう私の復讐の花火として散る。デカイ花火で散らしてあげましょう」
「爆発の威力を最小限に抑えればこのテンゴクシティーの消滅はしないはずだ。俺が全て食い止める! スペルガン・シャインシュバルツ!」
こうなればこのシャインシュバルツで始末する。
プラスとマイナスエネルギーを組み合わせた消滅の弾丸。
これは生成に一苦労で、時間をかけて極限に緊張感のある場合しか生成できる事が無い代物だが今なら可能だ。このテンゴクシティー下部ゲートに来るまでにスペルガンに意識を集中させておいたからな。それと射出してからプラスとマイナスエネルギーが混ざり合い消滅エネルギーへ変化するから弾速もあまり早く無い。けども、敵が一直線で向かって来る以上確実に当てられる。
(そして……)
エミリはここまでの高度の上空では空を飛べない。たとえ飛べてもあの場を離れたらこのテンゴクシティーにはアトミックフレイヤを着弾させられない。動けない標的を始末するのは簡単だぜ! この弾丸で消してやる!
「このシャインシュバルツでもアトミックフレイヤを消滅させる事は出来ないが、人間なら容易に消せるぞ!」
俺はもう目の前に迫る核ミサイルの先端にいるエミリに向けて真紅の魔法銃・スペルガンを構える――。
「散れ――赤髪魔剣士エミリ!」
瞬間、俺の顔の両側が何か弾力のある物体にはさまれた!
それにより息も出来ず、視界さえ塞がれてしまう!
「何だこの壊れないプリンのような圧倒的な弾力感は! あ、圧死する! が気持ちいい!」
「気持ちいい勇者魔王は死にました!」
「! こ……この声は!」
この水色のツインテールのスク水超巨乳美少女ニートはスライム化能力を持つ美少女盗賊だ。ちなみにもっと凄いスライム乳らしいが、胸は動きづらくなるから魔法で小さくしてる。一度生で見たことがあるから本当の事だ。
究極的に張りのある弾力そのものの肌。一ミリ動くだけで地球の重力に反発して動く揺れ。まるでエデンへ来たかのような雄大で包み込むような二つの乳房。
正にキングスライムと呼ぶに相応しい神の乳と言えるだろう。
……ちなみに、生乳は事故で見ただけだそ? トラブルという奴だ。
今は無理矢理見てやりたい気分だがな!
そんなこんなでスライム乳のポテチ大好き盗賊ニートが現れた!
「勇者魔王オーマは死にます! 今、ここで!」
「……ニートだと!? こんな時にふざけやがって! 避けきれん!」
「流石に緊張と焦りが勇者魔王オーマの行動の全てを遅くしてるようだね。ここで畳み掛けるが吉日生活? チチ日生活!」
「なら貴様にシャインシュバルツを……」
ググッ……とスペルガンの銃口を俺をオッパイ地獄に陥れるニートに向ける――が、
「ポテチ爆発? スラパイボンバー!」
ズゴオオオンッ! とスライム乳の大爆発をくらう!
「ぐっ……ああああっ……」
完全に不意打ちをくらうハメになった俺は第二オーマスーツ・ジギタリスを破壊されてしまった! 何とかニートと距離を取り、俺は今の自分の装備を確認する。
「くそっ……同じオーマスーツを一日に二度生成するのは一度目より多くの魔力を消費するからリスクがデカイ。残りの魔力では新たにジギタリスを生成しても肝心のファナティックバズーカが撃てない魔力量になるぜ。伏兵にしてやられたな……」
「ワッチは家でポテチ食うだけのぐうたらニートを目指してるから仕事は頑張りますよーん!」
「黙れ。散れ」
超巨急スク水美少女・盗賊ニートの暗躍により、俺は絶体絶命のピンチを迎える。
そしてもう十数秒でこのテンゴクシティーに激突する核ミサイルの先端にいるエミリに向けて言う。
「まさかスペルガンの発射態勢を狙われてるとはな……やってくれるなエミリの奴……ここまで読んでいるとはな。全てはこの盗賊ニートの情報か!」
怒る俺のヒートソードがスライム乳の谷間を斬り裂いた!
「あ、あっぶなー! ジギタリスモードじゃないからスピードが違うね! ワッチはビックリんこだよ!」
「フン、ノーマルモードの俺はスピードスターだからな。貴様のように胸に脂肪が溜まってる奴とは違うんだ」
「オッパイ好きな早漏って事?」
「そうだ。スーパー早漏の童貞を舐めるなよ」
俺は盗賊ニートのスライム乳の谷間にダイナマイトを仕込んでいた。
あっ! と今更気づくニートはあたふたしてやがる。
いい気味だぜ。
そして生乳も触ってやったぜ!
内緒だけどな!
「それだけ乳がデカイと谷間に異物が入り込んでも分かりづらいだろ。お前の感度の悪さが自分を自滅させたんだよ」
「ワッチの感度は最高よ!」
「黙れ。散れ」
ズバババーーンッ! とスライム乳ごとニートを爆破始末した。
そして、もう目前まで迫る核弾頭ミサイルに乗るエミリに叫ぶ!
「エミリ! もう復讐なんてやめとけ! テンゴク王は何人殺しても現れるぞ! 奴等は前国王が死んだら次のナンバーの奴が国王になる制度だ。自分の命を巻き添えにしても遂げるほどの復讐なのか!? 核の被害は凄まじいんだぞ!」
「テンゴク王は複数いるのは確認した。でもそんなの関係無いわ。全ては消えるだけだから」
「ならもう散らす! ギガバーニアン!」
シュパァ! と白い魔力粒子を散らし、高速機動兵器ギガバーニアンを展開した。
俺はギガバーニアンの両肩の大型ブースターポッドと全身各部スラスターを吹かし核ミサイルにつかまるエミリに接近しつつ、自分の身体の限界を超えるように無理矢理ファナティックバズーカを生み出し照準をセットする。
(後の事なんざ知るか……二度とオーマスーツを使えなくなっても俺はここで全てをくいとめる!)
明らかに様子が変わる俺に対し、死の弾頭の先端に立つエミリは言う。
「核の熱に耐えられないのに……撃つつもりなの? 同じ威力じゃなくても、自分に対する熱量ダメージは凄まじいのよ? 全身が焼けただれるだけじゃ済まない熱量に耐えられるのかしら?」
「耐える方法はあるさ。何せ核は俺が作ったものだぜ? 勇者魔王なめんなよ? それにお前はどうする? 核に耐える装備はねーはずだ?」
「メスパーが試射した時のデータがあるから大丈夫よ。その自信はおそらくは勇者の力のライトシールドね。アレは物理も魔法にも絶対防御の光の盾。相当な自信のようね」
「いや、核は勇者の力ライトシールドでも防げないだろう。核弾頭使用用・ジギタリスの特殊防御機能じゃないとアトミックフレイヤの熱量を防ぎきれるものは無いさ。だが、俺にはこのアトミックフレイヤを散らすべき義務がある。命は使うべき時に使うのが男の生き様よ」
その俺の覚悟にエミリは目を丸くして驚いている。
だがフッ……と口元を笑わせた。
「ここまで核を運べば、どっちにせよ双方の都市に影響があるのよ。もう全ては遅い! 私の勝ちよ! 天と地……全ては二段構えよ!」
「二段構え!? 何を言ってやがる? それはこの結果を見てから言え!」
「結果を見るのはこの双方の国の死よ! いっけーーーーっ! アトミックフレイヤーーーーッ!」
核ミサイルの先端が開き、そこからAFと書かれた真紅の黒とも呼べる弾が射出された! あれは正しく核弾頭アトミックフレイヤ!
(簡易版だが俺もアトミックフレイヤを生成してやる!)
スペルガンの薬室から消滅の弾丸シャインシュバルツを取り出し、それをファナティックバズーカに装填する。そこに核の起動キーも融合させる。プラスとマイナスエネルギーが混ざり合い消滅エネルギーへ変化する作用と、核の起動キー。そして俺の残る全魔力をこのファナティックバズーカに注ぎ込む! そして、俺はエミリが放つアトミックフレイヤに対して、威力はだいぶ落ちるが似てはいる、簡易版アトミックフレイヤを放つ!
「忌まわしき過去の絶望から生み出されし核弾頭よ。この勇者魔王が永遠の眠りにつかせてやる……ド派手に散るがいい――アトミックフレイヤーーーッ!!!」




