第25話 VSゴブリン軍団 "進撃"
今日は二話投稿する予定です。
まずは一話目をどうぞ。
この世界の魔獣は強さごとにランクで分けられておる。例をあげればゴブリンの下位種はD、Eランクの冒険者が倒せるレベル、ゴブリンナイトやゴブリンマジシャンなどの中位種はCランクの冒険者が倒せるレベル、ゴブリンジェネラルや強さで言えば下位種ではあるが回復魔法を扱い他の仲間と一緒にしか現れないゴブリンヒーラーなどの上位種はBランクの冒険者が倒せるレベルである。そして。
「ギィギギャーーーー!」
礼治達からして数十メートル離れた森の奥からゴブリンの特異種で、Aランク以上の冒険者が倒せる魔獣であるゴブリンキングが現れた。
ゴブリンキングは身長が160センチぐらい有り右手には一メートル以上はある木の棍棒が握られていた。
「突撃隊はこれよりゴブリンキングまでの道を力尽くで切り開け!ゴブリンキングのもとに到着後、頭の討伐は私とロイド、それからレイジの三人で殺る!他の者は周りのザコを相手にしてくれ!いいな‼︎」
ギルドマスターは気合いを入れる為か、右手首に巻いていた金色の紐を解き、今度は自身の長い銀髪を後ろで束ねてから紐を二重に巻きリボン結びで留めてから号令をかけた。
『はい‼︎‼︎』
エネドラの号令に礼治を含めた冒険者達は返事をした。
突撃隊の隊列は、先頭に『チャリオット』の二人であるクロとシロ、その直ぐ後ろには『デビル』のサタン、そのまた後ろにエネドラと右側に俺が左側にロイドが構えており、最後尾に『エンペラー』のロマノフが待機していて、その周りをロイドを抜いた『グリフォンの翼』三人とB,Cランクの冒険者が礼治達の周りを固めているという並びである。
「突撃隊出るぞ‼︎‼︎」
『おおーー‼︎‼︎』
エネドラの号令と共に突撃隊は大声をあげながらゴブリンキングのいる方向に向かい進撃を始めた。
「ギギィギャギィギャーー」
エネドラ達の突撃隊が俺に近づいてきていることを直ぐに気づいたゴブリンキングは他のゴブリン達に命令を出し突撃隊を襲わせた。
「「レイジ兄さんの進む道を塞ぐ奴は俺たち(私たち)が許さない!『馬脚技法”旋風陣”』」」
ゴブリン達が攻めて来た時、先頭を走っていたクロとシロは突然両手を地面につけ逆立ちした後、勢いよく右回転に回り始めた。
その回転は凄まじい勢いであり、あっという間に一人を中心に大型の竜巻が発生し、礼治達とゴブリン達の間には巨大な竜巻が二つ発生した。
その竜巻は迫り来るゴブリン達を次々に呑み込み竜巻のテッペンから身体の一部に大きな打撲痕を残してゴブリン達を上空へと打ち上げられていった。
竜巻の中にいるクロとシロが底が鉄で覆われている靴でゴブリンに蹴りをかましたのだ。
突如発生した竜巻に慌てるゴブリン達をよそに突撃隊は突き進む。しかし、ゴブリン達もこれで諦める筈がなく、遠いところから突撃部隊に向けてゴブリンマジシャン達が火の玉を放って来た。
ゴブリンマジシャンはマジシャンといえど魔法は火の玉を飛ばすことしかできないらしい。
その火の玉は礼治達のところまで後数メートルのところまで迫っていた。しかし、その火の玉は空に浮かぶ六枚の鉄の盾に全て防がれた。
「ほっほっほっほっほーー。そんな攻撃は儂の【完全盾】六枚の前には無力同然じゃわい。さぁサタン、さっさとお主の鎖で彼奴らを捕らえんか」
六枚の盾を操っていたのはロマノフであり、攻撃を防ぎ終わったロマノフはサタンに指示を出した。
「ロマノフの旦那に言れ無くても分かってるつの。いくぜ!【悪魔鎖】」
サタンは遠くに離れているゴブリンマジシャン達のところに向けて鎖を伸ばしながら飛ばした。
飛んで行った鎖はゴブリンマジシャン達数体に巻き付き動きを封じる。
「まだまだこれからだぜ!”一本釣り”‼︎」
サタンがそう叫んだ瞬間、鎖で縛られていたゴブリンマジシャン達を釣り上げるかのように上空へと投げ飛ばした後、今度は倒れている仲間の回復をしようとしていたゴブリンヒーラー達のところに落下させた。
ゴブリンヒーラー達は鎖で縛られたゴブリンマジシャン達がこちらに向かって飛んできたことに気づいたが避けることができずにそのまま脳天をぶつけ合い、頭から血を流して倒れていった。
「ヨッシャー!いっちょ上がり‼︎だが、レイジの兄貴の為にもっと頑張っかな‼︎」
サタンはそう言いながら鎖を戻し次の獲物に向けて鎖を放った。
向かってくる敵はクロとシロが撃退、遠距離攻撃はロマノフが防御、遠くの敵はサタンが捕縛そしてからの投げ飛ばしていた。
その間にロイドと同じ『グリフォンの翼』のメンバーである三人の息の合った連携とB、Cランク冒険者達によってホースとポニーがカバーしきれない箇所から攻めてくる敵からの襲撃に上手く対応してくれた。
「なあレイジ。お前の使い魔だけでも勝てるんじゃないのかこれは?」
「イヤイヤイヤイヤ‼︎流石にそれは………あるかもしれませんね…」
礼治は最初ロイドの発言を否定しようとしたが、自分でもそう思えてきてしまい、否定することは出来なかった。
「お前ら何呑気に話してんだ!敵は目の前にいるんだぞ!集中しないか‼︎<ギロ>」
「「すいませんでした‼︎」」
エネドラから注意され睨みつけられた二人は同時に謝罪した。
(数時間前にあの目で睨まれてたのによく耐えたよな俺。その時の俺スゲー頑張ったな〜)
礼治はこの時、エネドラと口論していたことを思い出し、その時の自分を心の中で褒め称えた。
そうしているうちにいつの間にかゴブリンキングのところまで後数メートルまで来ていた。
「これより私達三人はゴブリンキングを討伐する!他の者は各自で周りのザコどもの殲滅だ!絶対にこの戦いで勝利を収め、全員で生きて帰るぞ!わかったな‼︎」
『ハイ‼︎』
エネドラの掛け声とともに礼治達を囲んでいた大アルカナや冒険者達は各自、ゴブリンキングの周りを固めようとするゴブリン達の進路を塞ぎ、頭との三対一の戦闘ができるように場所を設けてくれた。
「私達も行くぞ!」
「「ハイ‼︎」」
エネドラの掛け声とともに礼治とロイドは目の前にいるゴブリンキングに向かって走り出した。




