再びオーガに襲われる(その2)
数ある物語の中から、本作を手に取っていただき、心より感謝申し上げます。
この小さな物語が、あなたの日々にほんの少しでも彩りを添えられますように。
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なお、全く別ジャンルの物語も公開しております。気分転換に違う世界を覗いてみたいときは、ぜひそちらもお楽しみください。
今度は最初から効率よく弱点の足を狙う。
ナイト、ヒリギ、サウザンドは、示し合わせたかのようの一斉に攻撃を仕掛ける。
パーティ連携でオーガを翻弄しているが、先ほどとはわけが違い。
何度か足への攻撃、魔法を当てるが、ダメージが先ほどとは全然違い少ないようだった。
次第にこちら側の体力が削られていき、ナイトはオーガから一撃を受けてしまう。
「このオーガ、普通の固体じゃない」
サウザンドは、攻撃しつつもオーガを分析していたようだった。
ナイトの攻撃に自分の魔法への耐性を考慮した結果を皆に伝えた。
マキ、ユキも攻撃を合わせ魔法で援護していたものの確かにダメージがあまりないような印象を受けていた。
サウザンドの言葉に反応して、ヒリギは鑑定を魔物に対し使う。
「この魔物は、オーガの上位種。ハイオーガよ。!」
鑑定した本人はかなり驚き、叫ぶ。
「ハイオーガだって!このメンバーでは討伐は無理じゃないのか。町に戻ってもAランクのパーティは1つのパーティぐらいだったはずだ。」
ナイトは、絶望の色を顔に出してしまっていた。
ハイオーガは、1つのAランクパーティで倒せる魔物ではない。
ギルドの危険度ランクでは、オーガの上位種ということもあり、A+もしくは、Sランクの魔物として記載があるぐらいだ。
今回は、スタンピードの最中。従える魔物も多いため、Sランク以上と推定される。
ただでさえ、Sランクの魔物は、1体存在するだけで、攻撃されれば地震が起き地形が変わる。
下手をすれば周囲100kmは吹き飛ばし町を滅ぼすと言われている。
食欲も旺盛で動植物だけでなく、魔物や人も平気で食べ、周囲の生態系も狂わす歴史書に出てくる魔物だ。
幸いにも少し町から離れている山の方からやってきたようだった。ダンジョンの魔物とは違ったようだった。
「リーダー諦めるのは、まだ早いぞ。もしかしたら、近くにあの魔導士がいるかもしれない。そして、協力してくれるかもしれない。」
サウザンドは、諭すようにナイトを励ます。
「先輩。私たちもやるだけのことはやりますので、頑張りましょう。初心者講習ではそう教えてくれたはずですよね?」
ナイトは、マキとユキ(後輩)にも励まされ、なんだか自分が情けなった感じになったのか、奮起した。
「そうだな。お前たちに励まされたら情けないな。
希望を捨てずに、頑張るか。」
頬を叩き、気合いを入れなおす。
「もう。ナイトなんか私が言ったって聞かないのに。妬けちゃうわ。」
冗談交じりにヒリギはいい、少し拗ねているようだった。
「ははは、そんなことはない。ヒリギは信頼している。大丈夫だ」
ナイトは、回答になっていないような訳の分からないことを言ってその場を誤魔化す。
戦闘を再開するが、ナイト1人では、思うようにダメージが通らない。
タンク兼アタッカーとして十二分に役割をこなしているが、限界が近づく。
上位種は、再生能力も高い、生半可な攻撃では、蓄積もせずに再生してしまう。
次第に後退するしかなくなっていく。
ただ、さらに後退すれば、町まで到達してしまう。
スタンピードのために、Bランク、Cランクのパーティは多数いるが、ハイオーガを相手できるほどのベテランはいない。
この1体だけで大規模災害並みの被害が予想される。
出来ればこの場所で倒さなければならない。
さらに難解なことは、ハイオーガのみに集中すればいいというわけでもないことだ。
こういった難敵には、そもそも作戦が立てられ、周りの弱い配下の魔物たちは、分離させそれ相応の冒険者が対応できる状況を作りつつ、メインのハイオーガを討伐するようにするのに、
今回は、他の魔物も多く集中できる状況ではない。
先ほどまでの攻防で魔物は、かなり減ってきており、数えられる程度まで減っては来ていたが、それでも集中でいるほどではない。
数は少ないが、ハイオーガの支配下にはいり強化されているのは間違いなかった。




