合流前には
数ある物語の中から、本作を手に取っていただき、心より感謝申し上げます。
この小さな物語が、あなたの日々にほんの少しでも彩りを添えられますように。
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なお、全く別ジャンルの物語も公開しております。気分転換に違う世界を覗いてみたいときは、ぜひそちらもお楽しみください。
マキとユキは、事前に話し合っていた。
後退していたらいずれ誰かに合ってしまう可能性が否めない。
だから、自分たちの能力を隠すように、そして、逃げ回ってたまたまであったことにすると。
「そうだった?よかったでしょう。」
マキは笑顔で答える。
「全然似合わなかった。ナイトにバレずに済んでよかった~」
ユキは、なんでばれないと?違和感がなかったと思っているの?って顔をしている。
「しょうがないでしょう。もう。
だから、本気は出さないよ。お荷物にならない程度についていく。分かった?
はい。復唱して!」
「はいはい。分かった分かった。私マキがいないと本気出せないもん。大丈夫だもん。」
ちょっと納得いっていないようなユキではある。
マキが、魔力を渡さなくてもその辺の魔導士より高威力なことには間違いはない。
それだけ、使い込んで魔法を研鑽してきている。魔力譲渡は、持続性の向上に過ぎない。
マキとユキは、ナイトと合流してから魔法は、単発のみで使用している。
身体強化は使っているが、強くはかけないことにしていた。
魔物もまだ、多く襲ってくる。
ナイトに強化魔法をかけて応戦していて、仲間は援護に徹底している。
サウザンドは、あの光景が忘れられず、向こうから来たというだけで聞きたくてしょうがなかったようだ。いつもは、無口なのに
「ダンジョンの方から来たみたいだけど、あの魔法の雨は君たちが?」
ズバリ予想した通り、さっきの光景を聞いてきた。
「あの魔法すごかったですね。」
「うんうん」
マキとユキは、少しぎこちなく、私達じゃないと主張するかのように反応を示す。
「そうなんだ。そうだよな。こんな子供のわけがないか…」
「こ、ども…」
ユキは、拳を握り締め堪える。マキにつねられる。
猫かぶりモードマキは、すました顔で答える。
「そうですよ。私たちは全然ランクも低いですし、真似できませんよ。
あの人たちは、嵐のように去って行きましたよ。ダンジョンの方だったかな。
凄い魔法で綺麗でしたね。」
そういうと、単発の魔法をポンと放ち魔物に当てて見せる。
「ごめんね。この人魔法になるとね。さっきも遠くからすげーすげーってとても感心していたから、立派な冒険者なのに、子供だなんていってね。」
ヒリギは、サウザンドの発言に対し謝る。優しいホンワカお姉さんだ。
「大丈夫です。同じ方向から来たらそう思っちゃいますよね。子供だったとしてももしやってね
私たちは、魔物が多くて必死に逃げてきたんですよ。」
マキは、笑顔で応対する。
「その、あの人たちは、どんな姿だったんだ?見たのか?」
とサウザンドは、ヒリギがフォローしているのも無視してさらに聞いてくる。
「私たちは、逃げるのに必死で姿までは確認できませんでした。でも、大空があんな色になるのには、驚いて魔法には目を奪われました。」
「そうだな。この魔物の数だから余裕はなかったよな。ごめんごめん。ナイトが戦っている。集中しよう。」
ナイトの様子を確認しつつ戦闘に集中する。
ナイトは、この2人の補助魔法があるにしてもほぼ一人で大量の魔物を相手している。
さすがに限界がある。
時間と共に体力が奪われた(魔法では体力は、回復しない)ので、魔物を倒す時間も心なしか遅くなっていく。
こちらのサポート側も無制限に魔力がある訳でもない。
自然回復する速さ以上に魔法を使えば必ず底をつく。その辺りを調整しながら、マナポーションと相談しながら魔物と対峙していく。
そんな時、遠くからも目立つあのオーガがまた2体も迫ってくるのが分かった。




