-----異世界の宿6泊目 看板娘の赤い朝
私はネネンネ。
スナシーの街にある宿屋ふんにょり亭の看板娘なのです。
昨日はゴロンニャさん、リンコさん、グリンナさんと一緒に得体のしれない男が泊ったのです。
別の部屋を用意したので一緒に寝るだなんてことは無かったはずなのです。
一緒に寝る。一緒に寝る。ぼひゅーーーーー。頭がパニックなのです。
そんなことばかり考えていたから、昨日の夕方から今日の朝までの記憶がほとんどないのです。
それでも朝の玄関掃除はいつもの日課なので自然と体が動いているのです。
あっ。3人が出てきたのです。あの男はどんな顔をして出てくるのです?
あれ?いないのです。あの男がいないのです。
グリンナさんが近づいて来たのです。
「昨日は急に部屋を用意してくれてありがとう。助かったわ。あの人は怪我も大したこと無かったから昨日のうちに帰ってしまったの。それでもちゃんと宿泊代は払うからね」
セーフなのです。セーフなのです。あの男は泊ってなかったのです。
「良かったのです。一緒に泊まってたら結婚するところだったのです」
あれ?なのです。朝日のせいなのです?
グリンナさんの顔が少し赤いような気がするのです。
―――――こうして看板娘の勘違いのおかげで異世界から飲み部屋への扉は気が付かれないのであった。
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