第48話 外法師の正体③
喜多嶋行きつけのバー『KAMOKU』。俺たち3人はそこに集まって作戦会議という名の女子会を開いていた。そこへ、女神ナターリャが現れた。
…キャンペーンガール衣装を持って。
「ナターリャ!?今日は隣のクラスの男子と遊びに行くって言ってたじゃないか!」
「だってー。なんか路地裏に連れてかれて脱がされそうになったんだもん。めんどくさいからちょちょいっと記憶消してコッチにきちゃった!」女神はいたずらっぽく微笑んだ。
「余計なパワー使わない様に、男には気をつけて…」
女神だから身の危険は無いが、こういう事があると困るなぁ…
「ねえ女神ちゃん、それってしのぶ君が着てたヤツっしょ!なんで持ってんの!?」坂巻は女神から衣装を受け取って観察し始めた。洗濯して返そうと思っていたので、衣装は俺の部屋にあったのだ…
「ほー。エロいのぅ。しのぶちゃん、これで男どもを誘惑したのね」喜多嶋はニヤニヤしている。
「してませんよ!ただ、わらわら寄ってきただけで…」
「「してるじゃん!」」
「あっ、はい」
「じゃ、モテモテでいい気になってるのと、私達を除け者にしたバツとして、それ着て」
「はい。…ぇえっ!?」
「ほらほら誰もいないからここで着替えて!大村!後ろ向いてなさい!」
大村は後ろを向いた。
「…これでいいですか」
「しのぶちゃん。」
「はい」
「ジーンズ履いてたら意味がないの!お姉さんはね…しのぶちゃんのムカつく巨乳じゃなくて、セクシーな太ももが見たいの!」
「えぇ…?」
「そうだそうだ!ミク姉さんの言う通りだ!」坂巻も煽ってくる。
「えぇぇ…?」
「脱ーげ!脱ーげ!」ナターリャまで…
「…分かりましたよ!脱げばいいんでしょ脱げば!」
俺は一気にズボンを下ろした。
そのタイミングで店のドアが開いた。
「あ、お取り込み中失礼しました…」
客はドアを閉じた。
「…」
「…」
「…しのぶちゃん、ごめん」
「お嫁に行けない…行くつもり無いけど…」
「ま、まぁいいじゃない…男に戻るんだし…」喜多嶋になだめられた。
「はい…」
「そ、それにしてもアレよね。そのエドガー?って奴、ガルガトルでも外法を使ってたわけでしょ。前世は私と同じ世界の人間だったのね。知り合いかも」
「…そういえば、その外法って術はミクさんの世界だけのものなんですかね?」俺はズボンを履き直して椅子に座った。
「私の世界…『常夜』以外で聞いたことないなぁ。常夜の人間の魂って無駄にデカくて強いから、そういう術が生まれたのよね。ちょうど、そこの大村の前世が〝外法師〟よ」
大村は照れ臭そうに頭を掻いている。
「外法師…」
「でも、外法師もピンキリでして…私はせいぜい、遠耳遠目ができるくらいで…」大村は恐縮している。
「まやかしの外法なんて、相当な力を持った外法師しか使えないわ。ま、私はなんでもできたけどねっ!」喜多嶋は無い胸を張った。
「なるほど…」
ナターリャは黙っている。
「ナターリャは全部知ってる…けど、言わないよな」
「知らないよ。常夜は私の管轄外~。外法にも詳しくないよー」
「そうなのか」
「あ。思い出した」喜多嶋が旧に何か閃いたような顔をした。
「私が常夜で巫女やってた時に、まやかしの外法で国家転覆を企てたヤツがいたわ。処刑されてたけど」
「もしかしてそいつがエドガーで毒島…?」
「多分、ね。常夜で名乗っていた名前は、穢土中髑髏斎。そいつがエドガーかもね」
なんて分かりやすい名前だ…
「毒島のやつ…ずっと悪いこと考えてたんだね。しのぶ君、やっつけてよ」坂巻はシャドーボクシングをする。
「いや、だから取引先…」




