42・不審な栗鼠としょんぼり猫
こんにちは。
小説を再び再開しました。これからも『猫はふて寝する』の世界の屋敷の話をよろしくお願いします。
今回の章は僕がクルミちゃんを考えたときに書きたいと思っていた話です。
たこ焼きパーティーから数日後。
私はあの時のクルミちゃんの行動が未だに分からずにいた。
私は少し考えようと思ったが、考えようとしても私はクルミちゃんではない。考えてクルミちゃんの気持ちがわかるのなら、私はエスパーだ。考えても分からないので本人に聞いた方がいいと思った。
私は壁に掛けられている時計を見る。時刻は午前9時50分だった。
クルミちゃんは10時から寝るのだが、聞くだけなのでギリギリ大丈夫だと思った。
ガチャリ!
この音にもようやく慣れて私は廊下に出る。
ペタ・・・・ペタ・・・・ペタ・・・・。
私は廊下を歩き、213号室の前で止まった。部屋の中からは2人の楽しそうな笑い声が聴こえてきた。
声からしてクルミちゃんとミカミちゃんだ。
とても楽しそうな笑い声。私はこの声を聴きながらドアノブを持つ。
しかし、私はドアを開けることはなかった。とても楽しそうに話している2人。もし、今入ったらそれに水を差しそうな気がしたからである。
私は手をそっと戻し、部屋へと戻ろうとした。
211号室まで来て部屋に戻ろうとしたとき。
「おやぁ~?ミケミケ!なんだか元気がないですねぇ。この間のたこ焼きパーティーのことを気にしているのですかぁ?」
私がドアノブに手を伸ばそうとしたときに、シシミがニヤニヤしながらゆっくりと近付いて来た。
「う~ん。そうじゃないんだけどねぇ・・・」
私はドアノブに伸ばそうとした手を引っ込めて、やる気なさそうにシシミに言う。
最近、私はクルミちゃんとミカミちゃんよりもシシミと一緒にいることが多くなった。
シシミは今の私の気持ちを知っているだろうか?たまに私の心を読んでいるような気がしたが、シシミにはそんな能力とかはない。
「あっ!わかりました~。もしかして!もしかして、オオカミさんとの恋の悩みでしょ~?」
私が落ち込んでいるからだろうか、シシミはニヤニヤしながら私を茶化した。もしかしてシシミは私が元気がないから元気付けようとしているのかもしれない。
「だから、そんなんじゃないって。なんでシシミは私とオオカミくんをくっつけようとするの?」
私は何故、シシミがそんなにオオカミくんにこだわるのか聞いてみた。
「それは!それは!2人が両想いだからですよ!ああー!恋のキューピッドはいないのかなぁ?イテちゃんが!イテちゃんがいたらキューピッドになるのかなぁ?」
とシシミは体をくねくねとして言う。なんか少し気持ち悪い。
「えっ?イテちゃん?今、イテちゃんって言った?」
「はい。言いましたよ?もしかして!ミケミケは弓道部のイテちゃんを知っているのですか?」
私が身を乗り出して聞いてきたので、その食い付きにびっくりしたのだろうか、シシミはきょとんとして私に聞き返す。
「知ってるもなにも、私、イテちゃんが3歳の頃に会ったことあるよ!その頃『わたし、大きくなったらきゅーどーぶに入る!』って言っていたから間違えないよ!そっか。本当に弓道部に入ったんだね」
私は懐かしい名前が出てきたので、少し嬉しくなりそう答えた。
「それはミケの人違いだと僕様は思うぜ?」
聞き馴れた声が後ろから聴こえてきて、私が振り向くとそこには豚の勇者が立っていた。今は午前中なのでちょうど見回りをしていたのだろう。
「だって、僕様もイテさんを見たことあるが、彼女は15歳だぜ?っということは、彼女が3歳の頃はミケは生まれていないよな?」
確かにそうである。しかし、私はイテちゃんが小さい頃に会った事があるような気がする。
「確かに会ったと思ったんだけど、それじゃあ、辻褄が合わないよね。私のこの感覚はなんだろう?」
私は自分で自分が分からなくなり、首をかしげる。
「仕方ないですねぇ。では!では!今からイテちゃんに会ってみましょう!イテちゃんの部屋は202号室なのでここから近いですよ?」
シシミは笑顔で言った。私はその意見に賛成をした。もし、イテちゃんに会ったら私の中のもやもやが消えると思うからだ。
そうして、私とシシミと豚の勇者は202号室を目指して歩き始めた。
ご愛読ありがとうございました。
これからも投稿が遅くなったりすると思いますが、よろしくお願いします。




