番外編「不気味なピエロと怯える猫」前編
こんにちは。
番外編は1話で終わらせようと思ったのですが、長くなったので、前編後編に分けました。
私は古い2階建ての木造校舎の裏庭にいた。
なぜここにいるのかがわからない。
ひとつ言えることは私を囲むように4人の私と同じ年くらいの女の子が立っているということだ。
4人ともおかっぱで顔はわからないが、口だけはニヤニヤと笑っている。
名前はわからないのでA、B、C、Dと名付けた。
彼女たちはいじめっ子だった。私を突き飛ばしたりしながら遊んでいる。そして、私が倒れたりするたびに4人の女の子が笑うのであった。
私は突き飛ばしたりしても何にもしなかった。この類いのいじめは嫌がったり泣いたりしたら余計にいじめられるからだ。
けど、彼女たちは辞めなかった。むしろどんどん激しくなってきたのだ。
私が我慢できなくなり根をあげようとしたとき。
「ホホホ~イ!ホホホ~イ!」
と陽気な男性の声が聞こえてきた。
うつ伏せに倒れている私が顔を上げると、いじめっ子達よりも少し遠い場所にピエロがいた。
ピエロはなぜか後ろ向きに立っていて、髪の毛はオレンジで黒のシルクハットを被り、カラフルな色の上着とズボンを着ていて、先っぽがクルンとなっている靴を履いている。
マラカスに似ているクラブを約15個リズムに乗るようなステップでジャグリングをしていた。
「やあやあ!君たち!僕がすごく面白い芸を見せてあげるよ!だからこっちにおいで!」
ピエロがそう言うといつの間にか大きな門があり、そちらに歩いていく。すると女の子A、Bが楽しそうにそのピエロについていく、そしてピエロと女の子A、Bは門の前でフッと消えたのだ。
何が起きたのかわからない女の子C、Dと私。ぽかーんとしていたら、さっきのピエロがいつの間にか後ろ姿で立っていた。
「やあやあ!君たち!ここにお金がたくさんあるよ!これでお菓子やジュースが飲み放題だね!だからこっちにおいで!」
といいピエロの頭近くまで上げた両手には手のひらから溢れてしまいそうな程のお金があった。
私はお菓子やジュースがどこで買えるか気になり左右を見渡した。するといつの間にあったのか、左右に駄菓子屋とジュース販売機があった。
女の子C、Dはすごく喜び、ピエロの手から奪うように素早くお金を取るとジュースを買い始めた。
私は立ったまま呆然とその光景を見ていた。
その時である。女の子Dがジュースを持ってない右手で私の左腕を掴みピエロの所に連れて行こうとするのだ。
(やだ!私、あのピエロからお金を貰いたくないし、芸も見たくない。そんなことよりピエロの所に行きたくない!)
私はピエロの所に行きたくないと思い、足に力を入れて腰を落とし、無我夢中で女の子の手から逃れようと左腕に力を入れて振り払おうとした。
必死の抵抗が効いたのか、私の腕から女の子の手が離れて、私は一瞬バランス崩してしまい転ばぬように体の中心を後ろに集中してしまい地面に尻餅をついた。
女の子C、Dも楽しそうにピエロと一緒に門の前まで行き消えた。私は尻餅をついたまま動けなかった。
すると三度ピエロが後ろ姿で現れる。
「君は僕が誘惑しても来なかったねぇ!けどね、君が来ないと意味がないのだよ!」
ピエロの言葉が催眠術のように私の頭に響く。すると座り込んでいた私の足が勝手に動き出す。私の意志と関係なしに、一歩、一歩と歩いていく。
(いや!誰か!助けて!助けて!助けて!助けて!・・・・)
ご愛読ありがとうございました。(まだまだ続きます)
次回、ミケちゃんの行方は!?




