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猫はふて寝する  作者: 山神ゆうき
食の会
47/83

38・トリガーラーメンの乱。二幕

こんにちは。


前回と今回はミケちゃんはお休み回です。

メイド長の雲木(くもき)とメイド副長の引田(ひきだ)の地味な戦いは続いていた。


あっち向いてホイからはじまり、普通のじゃんけん。とうとうお互い早口言葉対決もする(しかも息ぴったりに終わる)。


「「・・・・・・・」」


どんな勝負をしても決着がつかなかった2人は睨み合うしかなかった。


「「じーーーーーー」」


お互い睨みあって動かない。


「「じーーーーーー」」


雲木は引田の目を睨み、引田も雲木の目を睨む。


「「じーーーーーー」」


じゃんけんとかをしていた雲木と引田の距離はだいたい5メートルくらいある。


「「じーーーーーー」」


お互い同時に歩き、2人の距離は縮まる。


「「じーーーーーー」」


2人の距離はもう目の前だ。

雲木は両手を顔近くまで上げる。引田も両手を顔近くまで上げる。

これは、とても大きな乱闘が始まる合図だった!


「「・・・・・・・」」


再び沈黙がおこり、両手を顔近くまで上げた2人は動かない。


「にーらめっこしーましょー」


早口で雲木が言う。


「わーらうとまーけよ!」


それに続き引田も言う。


「「アップップ!」」


と同時に言い、お互い変な顔をする。今のメイド長とメイド副長はとても残念な顔をしている。お見せできないのが残念なくらいだ。

もし、カメラのアングルがあるとしたら、映っているのは雲木の後ろ姿と、雲木の後ろ姿からほんの少し引田の髪が見えるだけだ。アングルをかえても引田の後ろ姿と、微かに雲木の髪が見えるだけだ。


話はそれたが、2人は見せられないほど変な顔をしている。しかし、2人とも笑わない。

引田は自分の変顔を止めて両手を雲木の顔に持っていき、雲木の両頬を引っ張る。雲木も自分の両手を引田の顔に持っていき、引田の両頬を引っ張る。


「なにするんだ?てめぇ!」


引田は大きな声で言う。


「あんたが先にやったんでしょ?」


そう言って雲木は手に力を入れる。


「いててて!力一杯引っ張るんじゃねぇ!」


そう言って引田は思いっきり雲木の足を踏む。


「痛いわね!何するのよ!」


そう言って雲木も思いっきり引田の足を踏む。実は引田対策で雲木の靴は爪先の所が固くなっている安全靴になっているので、雲木の「痛い」というのは嘘である。


相手の頬を引っ張り、片方の足は相手の足を踏んでいるという変な格好のまま2人は睨み合う。


「むむむ~!」


「ぐぐぐ~!」


すごく睨んでいるのでお互いの額がくっつき、更に変な格好になる。


ガチャリ!・・・・・ギギィ。


ふと、ドアが開く音がするが、睨み合っている2人には気付かない。


「ワオ!何をしているのデースカ?」


ドアから出てきたのは宇美(うみ)であった。

2人ともお互いの顔をつまんだまま宇美を見る。そして、宇美が出てきたのは台所であった。


「宇美?そこで何をしていたの?」


嫌な予感がして恐る恐る質問をする雲木。


「ハーイ!私、空腹(ハングリー)で食べ物を探してマーシタ!」


笑顔で答える宇美。


「っで!何を食ったんだ?」


少し青ざめて恐る恐る質問をする引田。


「それはデースネ!簡単にできるラーメンがありました!この国凄いデス。お湯を入れるだけで美味(ヤミー)デス」


宇美は自分のお腹を撫でて言う。どうでもいいことなのだが、宇美はデリシャスじゃなく、ヤミーを使うようだ。


「「・・・・・」」


その言葉を聞き、固まる2人。


「「はぁ~・・・・」」


そのあと、全身の力が抜けたようにその場に倒れこんでしまった。


数時間後、旅の商人の清珠(しんじゅ)がやってきて色々と仕入れをしていた。

その時に誰か2人が大量に「トリガーラーメン」を仕入れたらしい・・・・。

仕入れたすぐに2人はガツガツと食べ、ゴミ箱にはトリガーラーメンの袋が6袋捨ててあったらしい。

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