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猫はふて寝する  作者: 山神ゆうき
魔法少女と剣とお姫様
26/83

19・見回りごっこと先頭の猫

私達3人は廊下に出た。ここは2階。とても中途半端な場所だと私は思う。たぶん、2人もそう思っていることだろう。移動手段はエレベーターのみ、4階には行けないことは知っている。


「ねぇ、この階を見回りしたら1階と3階のどっちに行こうか?」


私はクルミちゃんとミカミちゃんに聞いてみた。2人は顔を見合わせ、ミカミちゃんはクルミちゃんが決めていいよというようなウインクをする。


「じゃあ、3階を見回ろうかなぁ~」


クルミちゃんはそう言って天井を見る。


「実はねぇ~。散歩で庭には出るから1階は言ったことあるけど~、3階は行ったことないんだぁ~」


クルミちゃんは祈るように手を組み瞳を輝かせている。


「そっかぁ。じゃあ、2、3、1の順番で回ろう!」


私は正面を向き、


「しゅっぱーーーつ!!」


とステッキを掲げる。


見回りといっても私が先頭でただ廊下を3人で歩くだけだ。特に異常もない。むしろ、異常がある方が珍しい。


「これは、素晴らしい!素晴らしい!素ーーーー晴らしい!情報です!!」


2階のとある部屋から変な声が聴こえたが、聴かなかったことにする。クルミちゃんとミカミちゃんは不思議そうにその部屋のドアを見ていたが、私は2人の背中を押してそこを後にした。


次の目的地は3階だ。実は私も3階には行ったことないのでワクワクとドキドキして変な感じだ。


エレベーターが止まり扉が開く。しかし実際は、見た目は2階と同じ作りで何も面白さはない。少しがっかりの私だがクルミちゃんはとても嬉しそうにキョロキョロしている。


「わぁ~。ここが3階かぁ~。すごいね~」


何がすごいのか私には分からないが、クルミちゃんが喜んでいるので私もミカミちゃんも嬉しくなる。しかし、部屋から出てきてる住人はいない。私達は無言になり3階の端から端まで回る。


3階も何もなく私達は1階の端まで歩いてきた。この屋敷の住人はあまり外にでないことがわかった。あと、静かにしていると微かに部屋にいる住人の声は聴こえる。

聴こえてきた言葉は「素晴らしい!(以下略)」と「退屈なのじゃ!」と「なー!」とどこの言葉か分からない方言である。


「今日は異常なしだね」


私は笑顔で2人に言う。2人も何もなくて安心したのか笑顔だ。


しかし、事件は起こった。エレベーターで帰ろうと思ったら、エレベーターの前に雲木(くもき)引田(ひきだ)がいた。


(こ、これはとてもヤバイ!)


私の本能が危険を察知する。恐らく2人も危険と感じたのだろう。ミカミちゃんは怯えており、クルミちゃんは怯えながらミカミちゃんを抱きしめていた。

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