# 第二話 ## 「世界を救ったので結婚してください?」
# 第二話
## 「世界を救ったので結婚してください?」
王城から届いた招待状。
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それを見た瞬間。
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レインは嫌な予感がした。
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絶対にろくなことじゃない。
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経験上分かる。
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「帰りたい」
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「まだ開けてませんよ?」
リアが言う。
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「だからだよ」
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フェルがため息をついた。
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「少しは現実を見なさい」
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ルナは紅茶を飲みながら呟く。
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「どうせ面倒事」
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「それ」
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全員の意見が一致した。
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ガルドだけ笑っている。
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「はっはっはっ!」
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「隊長なら大丈夫だ!」
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「何が!?」
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恐る恐る封筒を開く。
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中には王家の紋章。
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そして一枚の手紙。
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レインは読み上げた。
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『英雄レイン殿』
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嫌な予感が増した。
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『先日の世界救済に対し深く感謝します』
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まだ大丈夫。
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『つきましては王城にて褒賞授与式を行います』
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普通だ。
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『また、娘である第一王女アリシアとの婚約についてもご相談したく――』
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「待てぇぇぇぇぇ!!」
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机を叩く。
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全員が固まる。
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静寂。
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数秒後。
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リアが笑顔になった。
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怖い笑顔だった。
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「今なんて?」
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フェルも笑っている。
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もっと怖い。
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「聞き間違いかしら」
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ルナは無表情。
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一番怖い。
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「もう一回読んで」
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「嫌だ」
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「読んで」
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「嫌だ」
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「読んで」
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圧力だった。
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レインは泣きそうになりながら読み上げる。
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『第一王女アリシアとの婚約――』
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バキッ。
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リアが木のコップを握り潰した。
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「壊れた!?」
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フェルの周囲に魔法陣が浮かぶ。
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「落ち着いてフェル!?」
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ルナが立ち上がる。
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「王城行く」
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「なんで!?」
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その時。
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宿の扉が勢いよく開いた。
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ドォォォン!!
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全員が振り返る。
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そこに立っていたのは。
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金色の長髪。
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青い瞳。
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白いドレス。
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圧倒的な美少女。
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彼女は部屋に入るなり。
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レインを見つけた。
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そして。
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深々と頭を下げた。
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「初めまして」
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「私はアリシアです」
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第一王女。
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本人だった。
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「早くない!?」
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王女は真面目な顔だった。
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そして。
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爆弾を投下した。
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「結婚してください」
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全員が固まる。
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レインも固まる。
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世界が止まった。
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リア。
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フェル。
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ルナ。
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三人の笑顔が消えた。
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ガルドだけ笑っていた。
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「はっはっはっ!」
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「隊長!」
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「人生最大のピンチだな!」
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「助けろぉぉぉぉ!!」
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こうして。
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世界を救った英雄レイン。
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今度の敵は。
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魔王ではなく。
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恋愛問題だった。
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## 次回
### 第三話
**「王女 VS リア VS フェル VS ルナ」**
世界最強の修羅場、開幕。




