表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「バトロワ」無視してサバイバルライフ ~デスゲームに巻き込まれた俺は「攻略」しなかったら最強になってた件  作者: 藤明
4章 テストプレイヤーと分岐点

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

81/84

第81話 混乱するテストプレイヤー

 テストプレイヤーのおじさんたち……いや、アラサーくらい? 高校生も一人いるか? 年齢が本当にまちまちだ。 全員ジム通いしているくらい鍛えている様にみえるな……大分現代のオジサン体形と違うなぁ


【なるほど……カタシの中ではアラサーの男性の体系はこんな感じなのですね】

 まぁ、運動不足な世界だからね……普通はお腹が出て全体的に脂肪がついているのが普通かな。

【文明が発達して豊かになるとこうなるのですね】

 ……参考にしておいて……今後のために。


 リーダーらしき盾持ちおじさんが警戒しながら武器をもって前に進み出る。ひげ面で強面だが……話し合ってはくれそうだな……まぁ、どう見てもいつでも戦闘準備OKな状態だけど……

「……ん? 嬢ちゃんは……なんだ、新規プレイヤーと組むことにしたのか?」

「……マジかよ」

「着てるものもこの世界の……鬼人族のものになってますね」

「追放したのって、ついさっきって話だろ?」

「ちょっと待って! うしろに鬼人族がいるよ!」


 高校生らしき人物が後ろに控えていたウィンディードさんに気が付いた様だった。

「一緒に行動……まじか」

「……敵対勢力って話じゃなかったのか??」

「仲良さそうだよな?」


 女性テストプレイヤーがウィンディードさんを凝視しながらリーダーの方に近づく。

「……考えられることですがぁ……既に鬼人族と通じていたのではぁ?」

「既にって……」

「ああ、可能性は無くはないけど……分身の術でも使ってない限り無理だろ、色々と歩きまわされてるわけだし」

「……まぁ、そうだな」

「仁島じゃないんだから、忍者みたいなスキルが使える職業じゃないだろ」

「え~そうかなぁ?」


 通じている……と言っていた女性が凄い不満そうな表情をしているな……話には聞いていたけどリョウコを追い出したい系の人間……だったんだろうな。言葉遣いの割にはいい年に見えるんだけど……社会人なりたてくらいか?


「カタシくん、どうするの?」

「今なら穏便にいけそうなのだけれども……」


 後ろから「ぶりっこ」の「ぶ」の字も無い女性二人にせっつかれてる感じだな……お前がやれって感じか。

 仕方がない……前に出るか……いざとなったら『固定』の盾作れば大丈夫だ……だよね?

【いきなり空間に現れるスキルが無い限りは……大丈夫でしょう】

 なにそれ、いきなり空間に現れるスキルって……そうか、盾を超えた先にスキル発動させれば……プレイヤー同士だと厳しいか……魔獣相手には自信持ってきたんだけどな……


「えっと、テストプレイヤーのみなさん、おげんきですか?」


「……なんだそりゃ?」

「テストプレイヤー??」

「え? 俺たちテストだったのか?」


 あ、あれ? テストプレイヤーって言っては駄目だったか?

【……彼らは自分たちが「プレイヤー」だと思っておりますので。リョウコが柔軟な思考を持っていると考えた方が良いです】

 あ、そうか、俺たちも新規プレイヤーとか言われてなんだそりゃって思ったもんな。リョウコも頭の回転は速かったもんなぁ……話が早いし。


「新規プレイヤーのカタシです。えっと、「人参娘」さんから話は聞いているのですが……」

「ちょっと待ってくれ! その嬢ちゃんの話は殆ど外れてるぞ!」

「待ってください。大枠では当たっているのです!」

「何を言っているのよ! 外れまくって無駄足ばかりじゃない!」

「だから、バタフライエフェクト現象でずれまくるって話になったじゃない?」

「それじゃやっぱり当てにならないじゃない! 付き合わされる身にもなって!」

「……」


 ……なんか相手も一枚岩……じゃないか。そりゃそうだよな。賞金目的に集まった烏合の集だもんなぁ……割とまともな思考な人もいるっぽいな。


 盾持ちオジサンがやれやれと言った表情でこちらに向き直る。

「ちょっと、その前に……えっと、かたし君? その、あなた達新規プレイヤーは、鬼人族となぜ一緒に?」

「鬼人族は敵対勢力でミッションの対象なんだよねぇ……」

「敵と一緒にいる時点でヤバいわ」


 なるほど……やっぱり敵と思って交流取ってない系か。

「ああ、それでしたら、傷ついてた鬼人族を助けたところ、感謝されまして、そこから交流が始まり今に至っています。現在は……助けた以上に助けられてる感じです」


 俺の発言にテストプレイヤー達はきょとんとした表情になり仲間内で顔を見合わせる。

「……」

「まじか」

「会話できるから仲間になりそうなフラグだと思ったんだよね」

「鬼人族と組んで妖魔と魔獣やった方がいいじゃん? 板挟みきついっしょ」

「あ、でも、人間と鬼人族の全面戦争が始まるんだろ?」

「敵対勢力と仲間になるって王道展開じゃない?」


 彼らの言葉はウィンディードさんも理解できるんだよな……俺は思わず彼女の方を見る。真剣なまなざしでテストプレイヤー達を見ていたが俺の視線に気が付き軽く微笑んでくれる。うん……かわいいなぁ……じゃなかった。思ったよりは平常心みたいだな。大丈夫か。

【……オス的思考だとそうなるのですね……】

 え? あ、思考読まないでよ……可愛いもんはかわいいんだ……ってか、エロい妄想とかも読んじゃうの???

【……黙秘します】

 ……まじか……ちょっと……えー……この世界に来てからの……あれもこれも……気が多いわけじゃないんだ、ただまわりに美人が多すぎるんだ!

【思考が脱線しています。目の前の事に集中をしてください】

 あ、そうだった。


 気が付くとテストプレイヤー達はウィンディードさんの方を見ていた。男性陣は好奇の眼差しになってるな。俺が見てたからか。

「……変化前は美形なんだな……」

「ぶち切れると本当に、「鬼」になるもんなぁ……」

「俺、見たこと無いんだけど……こんなかわいい人が化け物みたいになるのか?」

「この前の砦のミッション行かなかっただろ? そん時凄かったんだ……四本腕もいたし。おかげで失敗したしさ……」


 女性プレイヤーが一人だけイライラし始めている様に見える。

「……ねぇ、あなたたち……話が反れているわ……」

「……って、どうすればいいんだ?」

「おい、仁島? 逃げるなよ?」


 リーダーらしき盾持ちの男性が奥に引っ込んで様子をうかがって……いや、どちらかというと逃げる準備をしていた男性の方を見る。一人だけエーテル反応が……あれ弱まってる? 最初は強かったはずなのに?

「くっ……」


 不思議な人だな……エーテル反応が増えたり減ったりしている……どうなってんだ?

 両手に刀らしきものを持った高校生くらいの男性が、諦めた感じで仲間に促されて前に進み出てくる。

「あ~どうすりゃいんだ? こういうのは苦手なんだ……あーっと、リョ……あ、いや「人参ちゃん」の選択は「鬼人族」と組む……でいいのか?」

「……正確には「新規プレイヤーのカタシさん」達と組む……ですね。カタシさんのグループは鬼人族と仲が良いのでそうなりますね」


「なるほど……それで、最後の壊滅的なルートを回避すると……」

「その予定です……ってか、ずるいですねぇ……」


「まぁ、だから言ったじゃないか、正直にやっちゃダメだって……俺もそっちいこっかな……」


「ダメに決まってるんだろ?」

「君、主力だろ?」

「武藤さんにいいつけるわよ?」


「はぁ……そうなんだよなぁ……くそっ、あいつどこいっちゃったんだろ……最近行動が変なんだよなぁ……」

「ガチ勢もかなりいなくなっちまったしなぁ……」

「ねぇ、それ、今はなす内容ぉ?? 情報バラしてる感じじゃない? ライバルに伝わったらどうするのぉ?」

「んだな。ここで考えてもしょうがないだろ? 今日のタスクが終わらないじゃないか? すぐ終わるからってここに来たのに」

「そうだった……」


 リーダーらしき盾持ちの男性がUIを表示し、何やら確認をしている。

「えっと、カタシさん、そういうわけで我々はここから離れるわ……出来るなら敵対しないでくれるととうれしいんだが……」

「そうですね。なるべくなら鬼人族をターゲットとしないようにしてください。場合によっては我々も手を出さないとだめになりますので」

「……善処するよ。あ、フレンド登録を……」


 ? なんだそれ? フレンド登録? そんな機能あったっけ?

【ないですね】

 お早い反応ありがとう……


「え? なんですかそれ? メールが使えるとか??」

「……もしかしてゲームの仕様が違う? 一日一通、一人に対して書置きみたいのを渡せるんだけど……160文字だけどね」

「……どこのSNSですかそれ……一人一日一回か……」


「そうそう、ものすごく不便だけど無いより良い感じだな。まぁ、人参娘さん経由で連絡すればいいか。よろしくね「馬に人参娘」さん、仕様の説明もしておいてね」

「わかりました。場合によっては返信しない場合がありますが……その時は了承したと考えてください」

「おっけ。その辺はギルドルールと同じだな。それじゃ」


「みんな集まって。テレポート発動、如月の祠!!!」


 盾持ちのリーダーが懐から光り輝く石をとり出すと、彼らの周りに青白い光が包み込み空に向かって消えていった。


「俺たちも「帰還のカード」を使うとああなるのか?」

「だと思うのだけれども……一度試しに使ってみる必要がありそうね」

「あ、それなら私の「テレポート・ホームポイント」を拠点に設定してありますので、帰りおごりますよ、そろそろ再使用時間が終わりますので」

「……おごるって……」

「あ、一日、一人一回なんですよ。だからパーティを組まないと行って戻れませんし、移動したことのある祠までしか自由にテレポートできませんからね」

「なるほど、そういう仕様か……」

「祠……なんてあったかしら?」

「割と目立つんですけどね、地図のUIに表示されるんですが……ほらこれです」

「割りと多いのね」

「地図を半分くらい攻略してるのか?」

「……これに関しては引き継げなかったので、こんなもんですね」


 ……島中攻略してたって感じか……さすがゲーマー。


「あ、レアモンスター倒さないで……って伝え忘れたな」

「……そうか、テストプレイヤーに今日分のメッセージで伝えておきます……レアモンスターは殺すなって……」

「……大丈夫なのか?」

「信頼できる人間は何人かいますので。160字か……武藤さんが良かったんだけど別行動してるのか……」

「よく考えないと駄目ですね」


「レアモンスターが拠点の周りに出現したらやばいわね……」

「そうだなぁ、テストプレイヤー達がこぞって探しに来るのか」


「それよりもリョウコさん、テストプレイヤー達の人間関係……目的などを知りたいわ。恐らくこれからかなりの頻度で出会う事になりそうだから……」

「そうですね。用事も済みましたし、帰ったらまとめて話します。二十人はいるので……」

「結構いるのな」

「はい。ただ、ライバルギルドも含めると……百人くらいはいるんじゃないでしょうか?」

「……それもまた……」

「俺達新規プレイヤーは千人くらいだから、少ない……のか?」


「千人……先輩たちみたいのが千人……これは連絡……しない方が良いですね……あ、妖魔の砦のマークが……やります?」

「オーブの反応も近いわね……」


「退治と回収やってから戻ろうか」

「わかった」

「やりましょう」


 俺たちは周囲に警戒しながら、ほかのテストプレイヤーと鉢合わせをしない様に妖魔の砦の方へと向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ