例題
「なんだ、このあめ玉?」
僕は一粒のピンクのあめ玉を窓から手を伸ばし取った。
口のなかに恐る恐る放り込んでみた。
味は桃だった。
口のなかで優しく広がる桃の甘さとほのかに鼻腔を抜ける桃の香りがとても味わい深かった。
僕はもう一度外をみやり、
「まるで雨のように降るあめ玉だな、どうなってるんだ?」
その瞬間、外から「ザー」、という音がしていた。
気がつくと外では雨が降っていた。
僕の一言で雨に戻ったのか?
もしそうなら何が理由だ?
「おーい!」
そんなことをふと思っていると、外から女性の声が聞こえた。
「久しぶり!元気だった?」
外で手をふり、まるで天使のような微笑みをこちらに向けていたのは、一週間前に出会った謎の女性であった。
僕は少し驚いた表情で彼女を見ていた。
「なんで僕の家しってるの?」
と、誰にも聞こえない声で呟いた。
僕は家をでて、彼女のいる歩道に足を運んだ。
「久しぶり!」
「お久しぶりです、どうして家わかったんですか?」
「前にも言ったでしょ!私はあなたの未来の妻なのですから」
彼女は初めて会ったときと全く同じことを言った。
「では、あなたは未来から来たということですか?」
「それは言えない、けどあなたの想像通りであると思っていいわよ」
でも、この世にタイムマシンなんてものは存在しないはず
どうやってこの人は未来から来たんだ?
「あの、妻であること以外にどんなことだったら、教えてくれますか?」
「そうだなー、さっきの雨のこととかかな」




