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蛇喰華 二輪目と三輪目
空き家に到着すると、
片桐が速攻で空き家の扉を開けた。
「あぁ…所有者の許可なく立ち入るなんて、
始末書何枚になるんだろうなー。
まあそんなことより、中どうです?」
片桐に声をかける。が、
返答がない。
不信に思い、朝倉も中を覗くと、
そこには、
先程の写真に写っていた女性と、
そして、
失踪当時とほぼ同じ姿で『蛇喰華』となった、
片桐七菜香、二人の遺体が置かれていた。
それも、ただ置かれているのではなく、
周囲を造花やオブジェでデコレーションされた状態で。




