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世代の勇者  作者: グミ
第一章 「王国」
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第九話「Sランク」

前回レイとアイスの戦いの中レイの夫「ブラッド」の過去が明かされる。ブラッドの力を受け継いだレイは髪が赤くなり、武器も色が変わる。強力な力を得たレイだったが、突如金髪の謎の男が現れた。

一方でヴァートとバンも紙一重の戦いを続けていた。

数分前

白髪の男「バン」に向けられた左手をヴァートは上に叩き付けた。


ドン!!!!


激しい爆発音に、再び頭が痛くなる…


「小癪な!」

▶︎反勇者組織[緑ローブ]【バン】


(ホープラスは無事なのか?もしあのバリアから落ちたなら早く助けないと!!)

▶︎黒髪の少年【ヴァート】


ホープラスを助けるために右手にある剣を強く握った。


「悪いな」

「はぁ?!」

ヴァートは目にも止まらない速さでバンの両腕を切り落とした


「ぐぁぁぁぁぁぁぁああ!!!!!」

熱い…痛い…流れる血液が地面に噴き出す。

ヴァートは切り落とした両腕が地面に落ちる前にホープラスの元へと走った。


「ホープラス!!!!!」

(俺が甘かった!最初からこうしておけば!!俺が招いた結果だ!)

「絶対に助ける!!」

走り出したヴァートの後ろで緑のローブの男「バン」は地面に倒れ込んだ。


「クソクソクソクソ!!絶対許さねぇ…あんなガキに負けてたまるかよ!!」


ドカンッ!!!!!!


「!!!」

走っているヴァートの後ろで今まで以上の爆発音が響く。ヴァートが振り向くと両腕を失ったバンが地面ギリギリを足から出した爆発で吹き飛びながら追いかけて来る。


「嘘だろ…」

「絶対殺す!!」


ドカンッ!!!!!!


バンのスピードは追加の爆発でヴァートのスピードを超えた。


      〜〜〜第九話「Sランク」〜〜〜


(ホープラスを助けたいのに…何なんだこいつは…)

「シネヤー!!!!」

(何でそこまで必死なんだよ…)

今のバンから逃げられない事を察したヴァートは先にバンを倒す事を決める。少しずつ減速し、バンとの距離を縮め…


(一撃で決めてやる)

右手の剣を強く握る。戦闘不能にならないなら…今ここで殺さないと殺される。


「リピートアクション…」

ヴァートが呟くとヴァートの体はバンの方へ戻される。

(まだだ…まだダメだ…もっと引き寄せないと…)


バンの爆発が先か、ヴァートの剣先が先か…早い方が生き残る。

「シネ!!!!!」

「うおおぉぉぉぉぉぉおおおお!!!」


先に動いたのはバンだった。頭から突っ込んでくるバンは足の爆発で体制を戻し、再び爆発で加速した。ヴァートは急いで剣を構える。そして、バンの爆発よりも先に剣を振るう。

ヴァートは渾身の一撃で剣を下から上に振り上げる。と、同時にバンの爆発がヴァートの視界を燃やした。



しかし、バンの爆発音は辺りに響かなかった。



振り上げた剣は空気を薙ぎ払い、手応えの無さに戸惑ったヴァートは素早く振り向く。すると…


「はい!終了〜〜〜。」

ヴァートの視界で金髪の男が笑いながら言った。左手には気絶したバンの姿と右肩にはホープラスの姿もあった。


「君達やるねぇ!」

▶︎金髪の男【???】


「ホープラス!!」

「ん?何?何が?」

「あっ!肩に!肩に乗せてる人です!」

「あー!知り合いなのね。じゃあこの子頼むわ!」

金髪の男は気絶しているホープラスをヴァートに預けた。

ホープラスの体には必要最低限の応急処置が施されていた。


「あなたは…?」

「俺は勇者候補のライトだ。王宮の勇者様達は今手が離せないから代わりに来た。」

勇者候補…噂には聞いた事があった。世界でたったの4人。勇者を名乗る資格はあるが何らかの理由で勇者にならない者の事だ。


「勇者候補…」

「今忙しいからまた後で良い?詳しい話は後でするから」


そう言うとライトはヴァートの目の前から消えた。



--------------------------


「そうはさせない」

音もなく現れたライトにレイは左手の短剣を突き付ける。


「誰?」

▶︎反勇者組織[黄色ローブ]【レイ】


「ん?君って王宮の手配書に載ってなかったけ?」

(何この男…全然敵意を感じない…私の後ろから来たの?)

「いや違うか…赤髪の少女の手配書なんてないし」

(って事は…バンとレーグがやられた?!)

「載ってた手配書はAランクだった。あんたの殺意はそんなランクに収まるほどのレベルじゃない」



キュィン


呑気に喋っていたライトにレイは短剣を薙ぎ払った。無警戒だったライトは避け切れず頬から血を流す。


「つっ?!」

(避けた?!不意をついたのに!!でも)

「これだけで良い」

レイの短剣はライトの血を吸収した。


「まだ説明してなかったわね。この短剣もスキル武器なの。スキル名は【血刃】対象の血を吸収して強くなる力」

「あーじゃあ相性悪いじゃん。」

ライトがそう言うと赤黒く輝いていたレイの短剣は輝きを失った。


「!!な!何これ!」

驚いたレイにライトはお辞儀し淡々と答えた。


「改めて自己紹介を。俺は勇者候補の1人、ライト。スキルは【光速】と【能力無効】。授かった勲章と別名は【光の勇者】。王宮の勇者様達は手が離せない状況なので代わりに参りました。」

勇者候補…話には聞いた事があるが都市伝説のような存在。

レイとアイスは驚き声を漏らした。


「能力…無効…」

「勇者候補…」

▶︎白髪の少女【アイス】


「君入れてあと3人残ってるから早く終わらせるよ」

ライトはレイの目の前に来てそう言うとレイは地面に倒れた


「えっ」

アイスは一瞬の出来事に声を漏らす。遠目から見ても何が起きたのか分からなかった。そしてライトはアイスの視界から消えた。



次回「終戦」

敵情報

赤ローブ「ザーク」(男)(34歳) Aランク 短剣使い

 スキル「暗殺」


青ローブ「ギル」(男)(35歳) Aランク 

 エンチャント魔法使い スキル「魔法反射」 

 エンチャントローブ「物理反射」


黄色ローブ「レイ」(女)(34歳) Aランク→?ランク 

 短剣使い スキル「採血」 スキル武器「血刃」


緑ローブ「バン」(男)(25歳) Sランク 属性魔法使い(炎)

 スキル「爆発」


紫ローブ「レーグ?」(男)(47歳) Sランク? 短剣使い

 スキル「連斬」 スキル武器「遠斬」



本編「世代の勇者」に今度登場するキャラクターの短編小説も出して居るので、もし良ければご覧下さい!

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