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へい、ブラザー。私、安心安全のブスになる!

小川さんとデートできることになった。

デートが!デートが!!!


来週の日曜日にしよう。迎えに行くね。と小川さんから紳士すぎる連絡が来て以来、私はイマドキ男子が好きそうな服とはなんだ、メイクはしていくべきか、とか色々、それはもういろいろ考えた。結果、当日までに迷ってしまいました。


「兄上、小川さんてどんな子が好みなの!」

「しらね」


はぁあ!しらね!じゃねぇーよ!


「ないの!?よく視線の先にいる人とか、可愛いねって言ってるタイプとか」


拝む勢いでお兄ちゃんに擦り寄る。

キモィ、とつぶやき私を足蹴にしたあと、考えこんだ。


「(クラスでは女子に怯えて目を合わせないからな〜。好きなもの、、、小さいもこもこした動物とか好きか?)もこもことした子猫とか子犬とか」


なんだ!その比喩的表現!もこもこした子猫・子犬系女子ってことか!?そんな概念あんの!?


「え、それは、そういう雰囲気が好きってこと?」

「(癒やされるっていってたしなぁ〜)、、まぁ、そ~なんじゃねーの?」


なんか、腑に落ちないけど、お兄ちゃんも小川さんの好みを熟知してたらそれはそれで怖いし男友達なんてこんなもんなのかもしれない。と、私は納得した。


「わかった。ふわもこにしてみる」


お兄ちゃんに宣言したあと自身の部屋に駆け込んだ。とりあえず、化粧は薄めに、髪の毛をこれでもかというくらいふわふわに巻いたあと2つ括りにした。

よっしゃ、トイプードルっぽくなった。

服は清楚な感じのワンピースにした。


だだだだた!と階段を駆け下りたり


「お兄ちゃん!どう!」

「おお!トイプードルっぽい!」

「だよね!」

「それでとりあえずは大丈夫だ(たぶん)!あとは、お前は無害だということをあいつにアピールしてこい!」

「なんで?!害なんてないけど!?」

「あいつは女子との接し方がわからなくて怖いらしいから、お前は女子だけど、どんな接し方をしても壊れないし怒らないしあなたにとって無害ですよ〜と接しろ。相手は何も知らない赤子のような男!」

「赤子のような男、、、?」

「つまり、何も知らないということだ!お前って存在は安心安全だぞ〜と刷り込みをしてこい!」

「な、なるほど!それからラブが始まるんですね!」

「そうだ。押せ押せはこわくて逃げるからまずは安心安全のブスだという認識を獲得してこい!」

「イエッサー!」


私は安心安全なブスになることを誓った。




安心安全のブスってなんだ

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