各チームの前半戦評価と後半戦予想①
ちょっとボリュームあります。
■オールスターブレイクのシーズン中断期間を利用して、各チームの今季前半戦を評価するとともに後半戦の目標やトレードデッドラインまでに行うべき補強ポイントをディビジョン毎に整理していこうと思います。
【ウエスタンカンファレンス】
■パシフィックディビジョン
5チーム中、4チームにプレイオフ進出の可能性があるリーグでも最激戦のディビジョンとなっています。(3チームは上位シードの可能性アリ)
ロサンゼルスをホームとする2チームのライバル関係はMLBでいうならヤンキースとメッツのニューヨークライバル関係とにています。
日本て例えるなら、サッカーでガンバ大阪とセレッソ大阪の関係ですかね。
◎ロサンゼルス・レイカーズ
■前半戦終了時の成績:24勝13敗(ウエスト3位)
■後半戦の目標:第1シード権の奪取、怪我人を出さない、レブロン・ジェームスの健康管理
■補強ポイント:アンソニー・デイビスが長期欠場の場合は代替選手の獲得
前半戦は新戦力が問題無くチームにフィットしてレブロン・ジェームスが本気を出すまでもなく好成績を挙げることが出来ていましたが、カンファレンス3位にいる現在は多少失速気味な雰囲気が漂っています。
現在カンファレンス首位にいないのはレイカーズが多少調子を落としているからでもありますが、何よりもジャズが絶好調だからです。
連覇に向けて死角は無いものと思われていたレイカーズですが、思わぬ落とし穴に片足を突っ込んでいます。
現在のレイカーズは、今季唯一の懸念事項である主力選手の健康問題に悩まされています。
レブロン・ジェームスは相変わらず健康で問題無く活躍していますが、「もう1人のスーパースター」のアンソニー・デイビスが怪我で欠場中なのです。
チームとしてはデイビスが完治するまで試合には出場させないでしょうが、長期欠場となった場合はとりあえずカイル・グーズマを先発で起用するとしても、代わりの選手を獲得する必要が出てきます。
レイカーズの理想としては、今季で契約が切れるリバウンドとディフェンスに長けた優勝を望むベテランと安価で契約することです。
つまり、優勝を餌に有能なベテランをシーズン終了まで欲しいということですね。
これ以上主力に怪我人が出てしまうと連覇に黄色信号が点灯してしまうので、それだけは避けたい事態です。
特にレブロンの怪我だけは絶対に避けなければいけません。
レブロンが怪我した場合は連覇の目は無くなると考えた方がいいでしょう。
幸いにも今季前半戦はレブロンは比較的セーブしても戦えていたので後半戦からプレイオフに向けて疲労困憊になることはないと思いますが、オールスターブレイクを休養にあてるつもりだったレブロンがオールスター開催に反対するのも理解できます。
プレイオフに向けて課題を挙げるとするならば、アレックス・カルーソやタレン・ホルトン・タッカー、ウェスリー・マシューズなどの若手をもう少し 起用して成長を促すことで戦力の底上げを期待したいですし、ケミストリーの成熟を目指すことで優勝が近くなるのではないでしょうか。
レイカーズはウエスタンカンファレンスの1位シード権にこだわる必要はありません。
上位シードがあれば問題ありませんが、1位シード権を有していれば、ファイナルまでの道程が多少楽になるかもしれない程度のことです。
後半戦の日程を見てみると、強豪との対戦が増えています。
ここら辺をどう乗り切るかでレイカーズの今季の命運が決まると思います。
もし後半戦で失速するような事態になれば、勢いが無くなり優勝は厳しいかもしれません。
全てはレブロンの調子次第ということかないようにしたいですね。
◎ロサンゼルス・クリッパーズ
■前半戦終了時の成績:24勝14敗(ウエスト4位)
■後半戦の目標:出来る限り上位シードでのプレイオフ進出(レイカーズより上が目標)、打倒レイカーズ
■補強ポイント:第3のスコアラー、堅実なPGの獲得
このままではクリッパーズの悲願である、ホームタウンが同じ『永遠のライバル』レイカーズ越えは今季も難しいと言わざるを得ません。
現在のクリッパーズは決して弱いチームではありません。
リーグを代表する強豪チームですが、レイカーズが更に上をいっているのです。
なかでも昨季のシックスマン賞受賞者であるモントレズ・ハレルのレイカーズ移籍は痛かったですね。
クリッパーズにいてもケミストリーの崩壊を引き起こす存在だったので、移籍しても構わなかったのですが、よりによってレイカーズに移籍し、重要な戦力として活躍しているのが皮肉ですね。
開幕当初はチーム第2の男、ポール・ジョージが大活躍を見せていましたが、エースのカワイ・レナードも調子を上げてチームも好調で前半戦を終えています。
移籍組もレイカーズの選手ほどではありませんが、活躍してくれています。
ロスターを見ても緊急で補強が必要なポジションはありませんが、1位シードを目指し、打倒レイカーズを成し遂げるためには、いくつかの補強が必要ではないかと思います。
まずはパトリック・ぺバリーが先発を務めるPGです。
ディフェンスで存在感を見せるぺバリーですが、決してアシストが上手いPGではありません。
その為、司令塔役の多くをエースのレナードが担当しているのが現状です。
そこにアシスト優先で試合を組み立てれるPGを獲得出来れば、エースの負担は減りますし、攻守両面で活性化するのではないかと思うのです。
理想的な獲得候補はカイル・ラウリー(ラプターズ)ですが、チームはプレイオフ進出圏内にあるのでリーダーを放出させるのは難しいミッションですね。
現実的なのは若いチームで居場所を失っているジョージ・ヒル(サンダー)や若手でも放出候補になっているロンゾ・ボール(ペリカンズ)などでしょうか。
クリッパーズの今季に賭ける想いが強ければ、もしかしたら出血覚悟で大胆な補強に打って出るかもしれません。
後半戦再開後では今月はイーストの強豪との連戦など楽な日程ではありません。
どう乗り切るか注目ですね。
◎フェニックス・サンズ
■前半戦終了時の成績:24勝11敗(ウエスト2位)
■後半戦の目標:オフェンス強化(得点増加)、上位シード権を確保して11シーズンぶりのプレイオフ進出
■補強ポイント:クリス・ポールを助けることが出来るコンボガードの獲得
昨季バブルで8戦全勝と、プレーイン・トーナメントまであと一歩に迫ったチームに現役最高峰PGのクリス・ポールを迎え入れると、一気に強豪の仲間入りを果たしています。
35歳の司令塔の下でエースのデビン・ブッカーや3年目のディアンドレ・エイトンら若手が勝ち方を身につけ、現在はウエストの2位まで浮上しています。後半戦も決して油断はできませんが3月は強豪との対戦が少ないので、再開後も勢いをつけることが出来れば、最後にプレイオフに進んだ2010年以来の上位シード獲得も現実的な目標になりつつあります。
後半戦からプレイオフにかけての課題は、まず35歳のクリス・ポールの疲労蓄積です。
ポールは今季平均16.7P、8.8A(リーグ5位)、FT成功率95.4%(リーグ2位)と本来のアシストだけでなく、得点面でもチームに貢献していますが、前半戦からフル回転に近い働きをしており、後半戦やプレイオフで疲労蓄積で調子を落とさないかが心配です。
またエースのデビン・ブッカーをサポートするSGの控えがあまり活躍出来ていないので不安が残るのです。
そこで主力二人をサポートできる優秀なコンボガードを獲得出来れば、戦力充実しますしプレイオフに向けて不安を払拭出来ます。
候補としては経験豊かなジョージ・ヒル(サンダー)で年俸も1000万ドル以下なので高額でもありません。
ポールを大いに助けられそうなのが、アシスト/TO率でリーグ2位の堅実なプレーが身上のタイアス・ジョーンズ(グリズリーズ)でグリズリーズがプレイオフ進出が絶望になれば、獲得のハードルは下がるでしょう。
ジョーンズならポールのプレー時間を適度に減らしてもオフェンスの質はあまり下がらないでしょうし、ジョーンズとしても殿堂入りが確実視されている司令塔と一緒にプレーすることは自身の成長にも繋がるでしょう。
後半戦再開後で今月は比較的楽な日程となっていますから、下位との対戦で取りこぼしがないようにすれば、上位シードを死守出来るのではないでしょうか、
◎ゴールデンステイト・ウォリアーズ
■前半戦終了時の成績:19勝18敗(ウエスト9位)
■後半戦の目標:ステフィン・カリー以外のオフェンス強化、プレイオフ進出
■補強ポイント:エースをサポートできるスコアラーの獲得(大金をかけずに)
エースのステフィン・カリー個人としてはリーグ最多の3ポイント成功数ながら成功率も40%越えなど、本領発揮して素晴らしいシーズンを送っていますが、やはりスプラッシュブラザーズの相棒であるクレイ・トンプソンのシーズン絶望は痛いですね。
カリーに次ぐ第2の得点源であるアンドリュー・ウィギンズはディフェンスでは成長し、貢献していますが得点が減っているのが気がかりです。
本来のポジションであるSFではなくSGでプレーしていることも影響しているのかもしれません。
トンプソンの代役として獲得したケリー・ウーブレイJr.が開幕から不振続きだったことでかなりの計算違いが発生しているため、トンプソンの穴埋めには程遠い状況なのです。
ウーブレイはすでに信用されておらず、放出候補に成り下がっています。
ドラフト2位で大きな期待をされて入団したジェームズ・ワイズマンは期待通りの活躍が出来ているかは疑問があります。
この数年センターが弱点だったウォリアーズでは開幕から先発起用されて、それなりの活躍は見せていましたが、1月からは控えに降格されただけでなく手首の故障で欠場か続きました。
身体能力や素質は素晴らしいものを持っていますが、精神的な弱さが顔を覗かせています。
後半戦やプレイオフに向けて、もっとメンタルを鍛えないと過酷なNBAで生き抜くことは出来ないでしょう。
チームとして得点力不足なのは明らかなので、上位シードを目指すのであればトレードデッドラインまでに動く必要があります。
効率の良いオフェンスを展開して得点力をアップさせなければ、後半戦は前半戦以上に厳しい戦いになってくるでしょう。
優勝はトンプソンが復帰する来季以降に持ち越すにしても、今季は最低でもその下地を作っておく必要があります。
戦力底上げのためには成長出来る若手をもっと鍛えていかなければなりません。
選手獲得の手段としては、ウーブレイJr.をトレードの駒にするなら、元オールスターのビクター・オラディポなとを獲得するチャンスもあるかもしれませんが、サラリーキャップを大幅に超過しているチーム状況を考えると今季はもう選手獲得に金をかけれません。
ウーブレイJr.を残すのであれば、低年俸のPGやSGを獲得するくらいしか手段は無いと思います。
最低でもエースのカリーのガベッジタイム(試合中の休憩時間)を作れる控えPGは欲しい、というのが本音でしょうね。
後半戦再開後の今月は少々厳しい日程になっていますから、下手をするとプレイオフ圏外になってしまいますから、カリーだけに頼る戦い方からの脱却を目指して欲しいですね。
◎サクラメント・キングス
■前半戦終了時の成績:14勝21敗(ウエスト13位)
■後半戦の目標:ディフェンスの改善、プレイオフ進出レースへの参戦、HCの処遇、ドアマットからの脱却
■補強ポイント:SGとPFの控え選手獲得
ルーキーのタイリース・ハリバートンが新人王候補に挙げられるほどの活躍を見せ、入団以来怪我に悩まされていたマービン・バグレー三世がほぼフル出場するなどの嬉しい誤算はあったものの、ディフェンスがリーグ最低レベルのキングスにはまだプレイオフ進出は夢物語かもしれません。
ルーキーのハリバートンの活躍などもあって、1月後半からは8戦7勝と勢いにのって勝率が5割前後まで行き、昇り調子だった時期もありましたが、やはりチーム状況を考慮すれば現在のカンファレンス13位は定位置と言えますね。
15シーズンもの間プレイオフから遠ざかっているキングスがドアマットから脱却する為には、生半可な方法では改善出来ないのは確かで、まず手っ取り早いのがHCの交代です。
若いだけで有効な戦術も指揮力も持たないルーク・ウォルトンを一刻も早く解任して、若くて有能なHCを招聘すべきです。
またチームの中長期的な方針を決めて、それを実行・実現させることのできるフロント体制にしなければいけません。
トレードやFAで最低2人の大物選手を連れて来て、周囲を職人タイプのベテランや若手でサポート体制を整えるか、または若手有望株をしっかりと育成してフランチャイズプレイヤーに育て上げるか、この10年程のキングスは中途半端な育成計画、補強プランで無駄に若手を浪費していますから、根本的に変えていかないと、状況は変わらないと思います。
長年のNBAファンとしてはクリス・ウェバーを中心とした強いキングスを知っているだけに、いつまでもドアマットでいてほしくないんですけどね。




