超絶美人現る。
「え?……はぁ?」
「何を驚いているのですか?」
水色に輝く髪は風に美しくたなびき、青紫色に光る瞳はとても透き通っていた。金の装飾品の数々は彼女には見劣りするものの、かなりの逸品であることは素人目でもわかった。
すげぇ美人…という言葉が喉まで出たがそのあとの言葉で引っ込んでいってしまった。
「あっ、驚くのも当然ですね!なんせこんな美人が急に目の前に現れたのですから!!」
「………」
これが残念系というやつなのかなぁと思っているところに次の一言が飛んできた。
「コホン、それで?この地に何の用ですか?」
何の用もヘッタクレもないんだよなぁ…とりあえずはっきりさせたいことを聞いてみるか。
「その前に一ついいか?」
「え?なんです?」
「あんたは何者なの?」
「はぁぁぁ〜〜!!?ちょっ!あなた私のことも知らないのぉ!?」
「知らん。」
「わ、私はあの、ライラ様よ?さっ、流石に冗談よね?」
「いや。んなこと言われたって知らんもんは知らん。」
「失礼ね!せっかく他の宇宙からの訪問者ってことで最高神である私自ら出迎えにきたってのに!礼儀ってもんを知らないのかしら!」
「こんな人が女神なのか…」
「なんか言いましたか!」
「こっわ」
まだ女神様の話は続いているが今ので少し気になるワードがでできた。他の宇宙からの訪問者?他の宇宙ってことは…
「なぁ、ライラ様。」
「ストップ!ストーーップ!!次は私の質問の番よ!!」
「なに?」
「あんた神の御使じゃないわね!?なんでここにいるのよ!普通神や上級天使ぐらいじゃないと他の宇宙に入らないわよ!?どんな手を使ったのよあんた!!」
そりゃ俺が聞きたい。
「それにあんたの名前はなんなのよ!人に名乗らせておいて自分は名乗らないの!?」
「えっ、あ、松田というものだ。」
「松田?へんな名前ね?んで、どうやってここに来たの?」
「えーっと────。」
こうして俺はライラ様にこの世界に来るまでの経緯を説明した。