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縁談の申し込み者達

 お披露目当日、私は薄いブルーの銀糸で花の刺繍が裾と胸元に施されたドレスに身を包み、鏡の前で侍女さん達と最終確認をしていた。


「アオ様、そろそろ時間です」

「今、行きますね。リーンさん」


 実は、リーンさんは私やナタリーと一緒にスクリプト王国に来ていた。

 最初はジョイール王国に残って、離宮を管理してもらおうと思ってたんだけど、ルーカス王子が…。


 “リーンは、優秀だ。だから、離宮の管理をさせるだけではもったいない。よって、リーンにはここに残るか、アオ達に着いていくか選んでもらう。ここに残るのなら、侍女頭を頼みたいが…。どうする?”


“私は……私は、アオ様に着いていきたいです!”


 ていうやり取りがあって、リーンさんには私の専属侍女さんになってもらった。

 こっちの世界に来たばかりですぐに、ジョイール王国へ行った私には、今まで専属の侍女さんが付くことはなかった。だからこそ、私にちゃんと意見が言えて、尚且つ、私の行動パターンにちゃんと着いていける人となると、リーンさん以外に私には思い浮かばなかった。

 でも、侍女といえどリーンさんは貴族の令嬢。家族さんからは、すぐには許可はでないだろうと思ってたんだけど、リーンさんの家が少し……特殊で、すぐに許可が出た。


 いや~、凄かった…。


「アオ様?」

「あ、すみません」


 リーンさんの家族を思い出してたら、リーンさんから再び声がかかり、私はすぐにリーンさんと一緒に会場になっている広間に向かった。



ーーーーーーーーーーーーーー



「あ、遅いよアオ」

「ごめんね、ナタリー」


 私達は、二人一緒に広間に入場することになっている。しかも、一番最後で。


「あ~緊張する」

「そんなに緊張するの?」

「ナタリーは色々なパーティーに出てるからいいけど、私は正式に出席するパーティーって、この前のジョイール王国のと今回だけだよ?そりゃ緊張するよ~」

「そうだよね、私も最初の頃はそうだったし。しかも、今回はアオが主役だしね」

「……」


 ナタリー…。それは、私のライフを更に減らす言葉だよ。

 ナタリーもそれが分かったのか、慌てて口を抑えてた。


 うん、そんな仕草も可愛いから許そう!

 カワイイは正義だ!


「とりあえず、頑張るよ!挨拶で噛まないように祈っててね、ナタリー」

「大丈夫、アオは噛まないよ」

「さ、行こうか」

「うん!」


 私達が来たことを知らせる音楽が流れ始め、広間のドアが開いた。

 私とナタリーは、ゆっくりと広間に入っていった。


 私達が入場すると、最初は呆然としてた人達がだんだん私のことを話す声が、聞こえ始めた。


「今回のパーティーには、近隣の国のまだ婚約とかしてない王子だったり、貴族の息子さん達が多く来てるみたいだよ」

「確か、私に縁談を申し込んでる人とかもいるんだっけ?」

「そうだよ」


 確かに、会場には同じ歳ぐらいの女の子達と男の人達がいるけど、ざっと見ただけでも男の人の方が多いのは明らかだ。


 そんな感じで、会場を見回していると見知った顔を見つけて驚いた。



 「ルーカス王子?」







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