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#17 vsウルフ

 遅くなりました。

 ~ギルド前~

 そして、ナルが目の前に現れたのだった。


「急ぎでしょ!いこっ!」


 言葉は最小限で。それだけで楽しんでいることがわかる声色だった。そして、手を握られたと思った瞬間には、もう平原についているのだった。


 忘れているかもしれないが、勇者パーティ、もとい勇者パーティだった者は、他の冒険者たちの実力とは一線を画す。転移魔法をさらりと扱うナルもやはり、ただものでは無いのだった。(魔法を作り上げたのだから、その時点でおかしいのだが)


「ウルフ系の討伐だったよね。えっと、あっちだね。」


 さも慣れたかのように目的地まで案内してくれるナル。レオはふと気になり、ある事を尋ねた。


「この辺りにはよく来ているのか?」


 そう。あまりに手慣れたように案内をしてくれるので、気になったのだ。


「学校の入試で、試験官してたでしょ?あれ、アルバイトとかじゃなくて、正式に雇ってもらってるからなんだ。で、担当するのが…」


「実技担当とか、そういうところか?」


 内容を先読みして、レオは答えを出す。


「む~。最後まで言わせてよ~。そう。そういうこと。で、教材というわけではないけど、ここを演習に使っているってわけ。」


 賢者らしい考え方だ。危険度のそんなに高くないモンスターが発生するこの平原。安全に実戦の経験を積ませることができるという事なのだろう。


 そして、そんな話をしている間に、遠目でウルフが群れているところが見えた。


「ちょっと飛ばして、狩ってくる。」


 ナルに一言伝えて、自分にバフをかけるレオ。すると…


「分かった。ほい。」


 その”ほい”にいったいどれほどの効果があったのだろうか?レオの速度は自らのバフと合わさり、3倍まで跳ね上がった。レオの、力もわいてきて、ダメージを受ける気もしない。というようなつぶやきから分かる通り、速度だけのバフではないようだった。決して、身体が赤くなったりはしていない。


 そして、レオがウルフの群れに近づく。


 ウルフが気付いたとき、すでに群れの中の一体の首が宙を舞っていた。


「少し遅かったな。急いでるんだ。すまないな。」


 レオはウルフたちにそう語りかける。


 それと同時に、剣を地面と水平に構えた。そして、刃に左手を添わすような動きをしたとき、その刃は鋼の色から、真っ白な光を放つ光剣となっていた。


 ちなみにこの剣は、王都で買った安物の剣だ。【異空収納(アイテムボックス)】Ⅱの中に入れていた。


 この光剣は特に属性を持たない。強いて言うなら、斬属性といったところだろうか?


 光剣というところからも分かるように、剣の先から光が伸び、リーチも伸びている。


 光剣と称しているが、スキル名は光剣ではない。


 そのスキルの名は、”【伸長剣(カスタムロング)】”


 非常に扱いやすいが、なんともダサい?その名前故、スキル名を声に出しての発動は、稀どころかスキル習得時ぐらいしかないだろう。


 ちなみに、この発動するための動き、モーションは個人が開発するものであり、型などはない。


 そして、その剣を一閃。魔力の込め方によって、その長さが変わる光剣は、指パッチンの周囲から魔力を供給する能力の応用によって、ウルフの群れ全体を一度に斬り裂ける長さまで伸びていた。


 ウルフは、その一閃によって、身体を上下に切り裂かれ、息絶えていた。少々大きな群れだったこともあり、討伐数は目標数を達成していた。


 ちょうど討伐が終わったころ、ナルがやってきた。


「終わったみたいだね。じゃ、また街まで送るね。私は見回りしてくるよ。少しだけ群れが大きいから、何かあるかもしれないし。」


「あぁ。分かった。ありがとう。」


 そして、レオは王都の入り口の少し離れたところに転送される。時間にはまだ余裕がありそうだった。


 ~ナル~

「普段管理してるようなものだから、そんなに危険なことにはなってはないと思うんだけど…。」


 そう呟きながら、ウルフのいたあたりから奥に入っていくナル。


 そこで見たのは、大きな狼だった。しかし、驚くのはそこではない。喋ったのだ。()()()()()を。


〖我の住処を荒らすは何者だ〗


 その言葉は、重々しく鼓膜を揺らした。


 しかし、ナルは何事もなかったかのようにそのオオカミに近づいていく。


「ずいぶんと私好みの狼ね。」


 そう言ったと思ったら、その狼はびくっと震えてナルの方を見る。


〖お前何者だ。その魔力は人間のものとは思えん〗


「そりゃそうよ。エルフだもん。ところで、ペットみたいになる気はない?自由は保障するけど?」


 交渉とは言えない交渉が始まりつつあった。


〖結構だ。我はそんなペットなどというものにはならん〗


「ふ~ん?じゃ、倒そうか。」


 魔力を練り始めるナル。その魔力は濃縮されていた。


〖すみません勘弁してください〗


「よし。じゃあ、ペットという事で。あんまり暴れないでね。人を襲うのもだめね。」


 と、ただ魔力だけで、その大きな狼を下したのだった。


 もっとも、この狼が、神狼(フェンリル)であることはまだ、誰も知らない。

 またもや、クエスト報告は次回です。

 フェンリルを味方につけてしまうナル。魔力だけですよ?頭おかしいですよねぇ。ちなみに、しばらくは出番無いです。まだまだ序盤ですので。

 また遅くなります。

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